ほつれ毛が頬に涙で貼り付いて どんな夢を見ていることやら 2006年7月31日 |
分け入りて精霊の時空恐るるも 心して立つ大崩のだき 2006年6月30日 |
霧島のつつじの中で花となる カメラの前で女優の気分 2006年6月14日 |
ここに来て後ろを見てもしょうがない 赤裸々過ぎる現実なんて2006年6月4日 |
この年で母の胸には帰れない 楽じゃないねと母思う今日 2006年5月24日 |
街路樹の青く目にしむ歩道沿い ガラス戸越しに一人のランチ 2006年5月14日 |
透きとおる桃色の息みちみちて 天使が傍で朝を迎える 2006年4月30日 |
青空を重ねてひかる群青の 湖面を桜が華よと乱す 2006年4月22日 |
思い出は心に掛かった風景画 展開のない現実と知る 2006年4月14日 |
早朝の爆音にはっと覚醒す 緩んだハートに落ちた春雷 2006年4月4日 |
季節ごと十人十色の花の色 今日はさくらの色で咲きたい 2006年3月31日 |
どうしてと子供のようにたわいなく 聞けたら軽くなれるものかな 2006年3月25日 |
轟きのなりやまぬ海抱きしめて 心許なき夜を見送る 2006年3月17日 |
パラソルの雨粒集めて流れてる いつかは海へ行けるだろうか 2006年3月10日 |
そんなことしなくていいと言うけれど 案外シビア愛の価値観 2006年3月3日 |
消えそうに細く灯る火ゆれながら 赤く光って煙となった 2006年2月25日 |
ヤッホーと響けよこだまたからかに 熱き想いを峰に向かいて 2006年2月17日 |