話し方体験記
スピーチ例 (4月19日)

 スピーチ(2分)
                  「おしゃべりなガイドさん」
                                           ひろりん 4月19日

ある旅行会社が募集した「雪景色の富士山と箱根の旅」というのに、趣味のカメラクラブの仲間で参加しました。晴天に恵まれて、美しい富士山や芦ノ湖の関所跡などを撮影しました。よい旅でした。

ただひとつ、残念だったことがあります。それはバスのガイドさんが、「休みなく観光ガイドをする」ということでした。
年齢は60歳くらいのベテランです。若い頃からガイドをやっていたらしく、話によどみがない。もとても詳しくガイドをしてくれます。はじめは「さすがベテラン、上手なガイドさんだ、」と思ってきいていたのですが、このガイドさん、休む暇もなくひっきりなしにマイクでしゃべる。

年齢からして一度は現役を退き、今は個人営業の観光バスなどに乗るフリーのガイドさんでしょう。しゃべることが楽しくてたまらないようにしゃべる。自分が若い頃の話から、ご主人のことから、昔九州に行った時の思い出やら…今走っている観光地の案内に加えて、そういうことまでしゃべるから、「話の切れ間」がない。
観光バスの車内なので、当然それがスピーカーから聞こえてきます。乗っている私たちは、たまにはお互いに「話し合いたい」が、ガイドさんのスピーカーの声が大きくで、話もできない。ラジオならスイッチを切るところです。

たまりかねて、話の区切りがいい所で一休みしてもらおうと、拍手をしました。すると「あら今日のお客様は拍手までして下さるいいお客様ですね〜うれしゅうございます!」と言ってますます話に油を注いでしまった。結局、羽田に到着したら疲れてしまった。

ベテランと呼ばれる人の中には時々、こういうミスをする人がいます。自分が得意な分野では、つい「しゃべりすぎる」。
相手とキャッチボールをしない、一方的な話の押し付けでは、いかに弁舌さわやかでも嫌われてしまいます。顰蹙を受けないよう気をつけたいものです。

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