話し方教室
小戸公民館 (10月19日)
館庭に咲くケイトウ


小戸公民館での「話し方教室」3回目。

席の座る位置を前週と替え、隣の人と会話することをすすめた。これは「会話をする」ことで人の「印象度」は確実に良化することが狙いである。
人間は体が大きいので、黙って隣にいることは圧迫感や不気味感を与える。

これの解消は会話しかない。黙っていることは「ひかえめ」ではない。マイナスイメージを与える。特に初対面の会合の席ではそうなりがち。

饒舌はいけないが「軽い話題」は、その場の緊張感をほぐす効果がある。
司会の希望者には司会の「実習」をしてもらった。たいていの人は観客の眼がコワイと感ずる。本当は怖くないのだが緊張感がなせるのだ。これを乗り越えるには「場数をふむ」ことしかない。何度も人の前に出ることで解消する。平気になる。


@1分間自己紹介。
今回からタイマー設定を50秒にした。ピピピがきこえたらまとめればよい。これでだいぶ気がラクになった。自己紹介というのは簡単だが、記憶要素が大きいので、練習してきた人と練習不足の人の差がはっきりわかる。おおむね良かった。練習を何度もすると、どんどん良くなる。内容的には難しいものではない。練習をつみ「寝言でも言える」ようにしておく。パターンを憶えてしまえばラクである。

「自己紹介」で、気がついた諸点を書いておきます。名前の文字を言う場合は苗字だけの紹介に留める。下の名前の字の紹介は省くとスッキリきこえる。

(例)、石原は石原裕次郎の石原です。これは良いが、下の名前説明はこの場では省く。
(例)、黒木さんは、「宮崎に多い名前です。黒い木と書きます。」が良い。

そのあとは、現在住んでいる住所を言う。
宮崎市の□□□町に住んでいます。
…その人がどこに住んでいるのか案外気になるものである。=出身は鹿児島県です。とか大分県です=とかは、いらない。

趣味の紹介は「ひとつ」に留める。私は趣味が多くて…釣りとゴルフと山登りあれこれ多趣味でございます…と言われても印象に残らない。一番熱中している趣味と、それを趣味にしている「良さ、楽しさ」などを述べる。

さしつかえなければ、男性は「どんな仕事をしているか」「どんな仕事をしてきたか」。
少人数の会合なら勤務先を述べる。隠さなければいけない所で働いている人はいないはず。

立ち姿は手を前にし、下腹のあたりで軽く組む。
うしろ手に組むのは威張ったイメージになるのでダメ。

◎次週の「1分間自己紹介」は、幼稚園の父母または祖父母参観に行った場合を想定してする。子供(孫)は、その幼稚園のバラ組の園児である。担任は山下先生。話の中に入れてほしいことは、子供(孫)が幼稚園に行って友達と遊ぶことをいつも「楽しみ」にしていること、先生にお世話になっていることのお礼…。

 「え〜」という場つなぎ声をなるべく省く。

  □第一印象。
自分が他人からどう思われているか?は気になることでありながら、なかなかわからないものだ。本日は「第一印象テスト」で、これを試みた。出席者に空欄のある用紙を配り、自分についての印象を書いてもらった。
いずれ第二回をする。会話を重ねることでさらに印象度は良くなる。

○2分スピーチ。自由題。
これは《大変よく出来ました》。あれだけしゃべれれば立派なものです。すぐにでも「卒業証書」を出したいと思った。皆さん、伸び伸びと自分の思いを語り、すばらしかったです。 この日は時間ぎれで各人の評ができなかったので、紙面で評を書いておきます。

・NIさん、趣味のゴルフを題材にトムワトソンの品格の良さ、努力ぶりを語った。体験談だけに、眼前に情景が見えるよいスピーチだった。彼が松林の中にコースを設定するとき、炎天下にもめげず何度も歩いて試みていた…というエピソードが光る。スポーツマナーといえばあの亀田選手の悪業が話題になっているので、それと対比させると内容的にはより効果的。今年はハニカミ王子こと石川遼くんもトーナメントに参加するので、冒頭ちょっとそれに触れると観客の関心を集めます。これを関西風の話術では「つかみ」といいます。

・EBさん、職場の実態スピーチ。迫力があった。具体例(エピソード)をひとつ入れるとなお訴える度が強くなる。

・HIさん、スピーチの準備をしてこなかった反省をこめて「準備の大切さ」を語る。定年後を充実させる為にも「準備」は大切だ…と。この教室では「いいわけ」は不要です。いいわけしたからといって、どうなるものでもない。練習してきたかどうかは観客がよくわかる。準備というのは、自分はどんなスピーチをしようか、とテーマの選定から始まる。早くテーマを決めないと練習もできない。練習しないとうまくいかないのは何でも同じ。

・ISさん、ご自分の年齢を言ったら皆が驚いた。若くあるのは「何事にも興味を持つ」姿勢のせいでしょう。いずれ現役時代の話をきかせていただきたい。家内という呼び名はプライベートではよいが、観客の前では「妻」といいます。

・IWさん、地球温暖化に関心を持っている。マイカーよりも自転車を愛好。自動扉より手動扉から入るなどの実践を語る。面白い。パートUをききたい。

・WAさん、神武さまの「思い出」だけでなく、今年の特徴をプラスして語ったのはとても良かった。27日はひよっとこ踊り、28日の弥五郎どんが出るのですね。「思い出」に関して言えば、父母や祖父母の(思い出)もちょっと(神武さんがらみで)出すとよかった。

・HIRさん、甲府に旅行したときに見た写真展のこと。タレントでボランティア活動もしている東ちづるサンのドイツ平和村の写真レポートに衝撃を受けた…。よい内容のスピーチだった。報告だけならレポートだが、自分の気持を入れるとスピーチとして充実する。

・NGAさん、油津港湾事務所の話し。なにもかも説明せずに「堀川運河橋の紹介」を中心にすると良かった。珍しい橋だから背景話しをききたかった。自分が言いたいこと、人がききたいことを天秤に載せ、「人がききたいこと」の方を重点にしゃべったほうが良い。練習でしゃべってみて不要個所を削り、面白いところをふくらませる。

・KUさん、職場の花の主は以外な人だった。という話のテーマ選定がうまい。その人にインタビューして心境をしっかりきくと、もっと迫力のあるスピーチになった。惜しい。

・MINさん、ジャイカに勤めていたこと、ブラジル50周年記念大会に出席して珍しい花を手にしたこと。これは「ジャイカ」のことか、「50周年大会」か、どちらかにマトを絞ったほうが話がわかりやすい。

・KOさん、セリフを入れた話しがとても効果的だった。対象(児童)をよく見ていることがわかる。よいスピーチだった。


  以上のことからわかるように「スピーチを面白くする」のは具体例(エピソード)です。
論ばかりでは面白くありません。「論より証拠」ではなく「論よりエピソード」です。

◎次週も2分スピーチをします、自由題。アイコンタクトに気を配ります。

◎講師が「披露宴祝辞」スピーチの(一例)をします。

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