話し方教室
小戸公民館 (10月5日)
小戸公民館での「話し方教室」がはじまった。
公民館報で報知したら31人の応募があった。定員は15人なので抽選にもれた人もいる。生涯教育の一環として「話し方」を学ぶ。その主旨は人間関係の円滑化にある。
いくら「話がうまく」ても、それがもとで人間関係に破綻をきたすなら意味がない。

日本には昔から「沈黙は金」とか「巧言令色少なし仁」という諺がある。しゃべらなければボロは出ない、口は災いの門、というのもある。農耕民族は多くを語らなくても周囲に合わせていれば生活できた。しかし現代は多少のスピーチが出来ないと困る時もある。

町内会の役員会やPTAの会合、結婚式披露宴など、そういう必要があるのに「訓練」の場がない。公民館講座の中でひとつくらいそういう「訓練の場」があってもいいのではないか、と考えてはじめた。
もとより浅学非才の身であるから「教える」というのはおこがましいが、「皆で勉強する場」をつくるという観点からだ。ぜひ活用してほしい。

訓練をはじめてみると《きき手の存在ほどありがたいものはない》と実感するはずだ。そして自分を助けるのは自分である。高齢になると誰も手をとって教えてくれない。
今回の抽選にもれた方は、次期の抽選運を強化するために小戸神社あたりへ祈願するといいかもしれない。
この皆さんは「話し方教室」の一期生。講師にとっては最も印象に残る生徒だ。
週一で12月上旬まで8回の講習を学ぶ。講習というより実習だ。座って講師の話をきいているだけで「話が上手くなる」ことは絶対にない。世の中そんなに甘くない。

自分のスキルアップ(能力向上)には艱難辛苦しなければならない。努力した人が成果を得るのは世の常である。なにもしなければ何の変化もない。罰則もないのが公民館教育の特徴である。

友人が家でテレビを見て焼酎でも飲んでくつろいでいる時に、公民館に出かけて貴重な時間を使う。これが浪費か技能向上になるかは本人の意思ひとつである。
ちよっと厳しい表現をしたが、教室は笑い声がたえない和やかな場であった。
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