話し方教室
佐土原町那珂地区公民館 (10月11日)
佐土原町那珂公民館での第一回。開講式があり岩元指導員から諸事項の説明があった。月二回(第2と第4木曜)の講習で12月13日まである。
みな「話しベタをなんとかしたい」、と思って出席している。それは何のためか?

人間関係の円滑な構築のためである。
教室でたびたび喋ってみて度胸がついた。話し方もうまくなった、しかし人間関係は良くならない…では勉学の意味がない。面倒な人間関係を良好に保つにはまず「あいさつ」が基礎である。初めに「あいさつの仕方」を実習した。
佐土原町那珂地区公民館
74−0087
那珂公民館「話し方教室」の皆さん 10月11日 (2007)
「あいさつ」のポンントは5つある。
・お辞儀(頭の下げかた)は丁寧に。1秒の静止が重要だ。
・姿勢は正しく。(猫背のままではダメ)
・声は大きく。
・ちゃんと相手の顔を確かめる。アイコンタクト
・見た目が美しくなるように手の位置をきめる。

これらは「カタチ」である。いや内容さえしっかりしていればカタチは二の次だ…という考え方もある。しかしカタチが悪ければ内容までマイナス効果を与える。内容も良くカタチも良ければ素晴らしいことだ。さほど難しいことではないのでパターンを憶えてほしい。
「自己紹介(1分)」パターンの見本を講師が示した。大事なことは《簡潔に》。参考テキストをもとに各人が自宅で練習してきて、次週はそれを披露する。

次週は2分スピーチにも挑戦する。内容は問わないが、時間は守ってほしい。時間の感覚がつかめない人は「料理タイマー」を利用する。ストップウォッチは複雑で不向き。
しゃべってみて、どうもまとまらない人は一度原稿を書いてみる。たいてい時間オーバーするのでくどい説明はカットする。とにかく時間内におさまるように努力する。
早口でしゃべるのはいけない。ワープロやパソコンで原稿を書くと前後の入れ替え作業やカットがラクである。原稿は1分50秒で作成することがポイント。それを実際にしゃべりはじめると2分になる。
料理タイマー
=少し「内容」までふみ込んで言う。=
その話(スピーチ)が面白いかどうかは自分でもわかるはずだ。面白くないスピーチは、聞かされる方にとっても当然面白くない。だから面白いスピーチになるようにネタ(素材)の吟味、構成のよしあし、表現の工夫などに気をくばり…できることなら「面白いスピーチ」にしてから披露するという姿勢が大切です。

どうすれば面白いスピーチができるか?それはスピーチの基になる文章を推敲し、構成をかえ、エピソードを採用し、面白くなるまで頑張ることである。かって、商売の神様といわれた松下幸之助が、あるセミナーで中小企業の社長から「どうすれば成功するか?」と尋ねられた。松下幸之助は「成功するまでやめないことですな。」と答えたという。然りである。
当初は内容はともかく「しゃべればいい」のだが、そのことに慣れたら「話の内容」まで気を配ろう。

  スピーチ例(2分)
                   人間関係改善の「特効薬」
                                                KOSHI

そんな「特効薬」があれば…なんぼお金を出しても買いますワ!という人がいるでしょう。これがあるんです。しかもタダ。
それは「人にお礼を言う」ということです。

特に若い人に言いたい。若い人はなにかにつけて人にお世話になることが多い。次に会った時にかならず「お礼の言葉」を言いましょう。言葉だけでいいです。タダです。もし、これを忘れていたら…どうなるでしょう…?「アイツには伝票の書き方、得意先の部長の趣味まで教えてやったのに、次の日会ったら、そんなコト知らん顔して「お早ようございます!」だけ、なんか忘れとんのと違うか?
これでは職場の人間関係は良く築けません。

自分に与えてくれた「好意」を大事にし感謝することが大切です。人間関係改善の
特効薬は「人に会ったらまずお礼を言う」です。

でも、「私、お礼の言葉をよく忘れることがあるんですけど…」。こんなウッカリお譲さん、ウッカリ若者のためには「特効薬」でなくて「
予防薬」があります。お教えします。それは、時々相手に「贈り物」をする、ということです。

兼好法師が書いています。「よき人の一番はものをくれる人なり」と。…あんな世俗を絶って信仰の道に生きる人でも、一番うれしいのは「自分にものをくれる人だ」と書いています。ふだんなにかと自分に教示してくれる人には、気持だけでなく「物で」お礼をしましょう。ちょっと旅行に行った時に、ついでに買ってきたものでもいいのです。これは「
予防薬」と言いまして、これが効いていますと、失敗しても多少のミスはかばってくれます。

なぜか自分は「人間関係」がうまくいかないな…と実感している方は「お礼の言葉」を忘れていませんか? 「いや特段にお礼を言うほどの心当たりはないけど…」という方には便利な言葉を教えます。それは、「いつもお世話になっております」。これなら、いついかなる時に使ってもよく、感謝の念が相手に伝わり関係改善に役立つ…魔法のような言葉であります。

スピーチには「狙い」がある。
と言うと、「ふ〜ん、ただしゃべるだけじゃダメなの?」という問いがきこえてきそうだ。
しゃべれない人がしゃべれるようになる…自分の心情を相手に過不足なく伝えられるということは、それだけでも素晴らしいことだ。しかしそれは「日常の会話」のレベルである。

スピーチの本質はもっとすごい力を持っている。スピーチの狙いは「相手を行動させる」ことにある。実際にその力をたびたび発揮する。上欄のスピーチをきいて、「そうか、人間関係を良好に保つ《特効薬》というのはそういうことだな、じや自分もやってみようか、」という行動喚起につながれば、このスピーチは目的を達成したことになる。
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