ぶらり旅日記
 お盆の帰郷−3

朝、国道56号線から柏の山を撮影した。
あらためて深く高い山々に囲まれていることがわかる。
正面奥の山が観音岳。標高782b。中学時代に植物採集に熱中し、同級生5人と登山した。頂上に着けば山の向こうに興味がある。木立の下り傾斜の小道を歩いていくうち…いつのまにかかなり山を下ってしまっていた。
ふり返ると陽も傾き山が暗い…なに隣村に着くだろう…と軽い考えで山を下りきったら、まったく知らない所だった。これが遭難騒動の発端であった。


これは城辺町の奥にある僧都地区の山です。
柏から路線バスで行くと乗り継いで2時間はかかる、ずいぶん離れた山深い農村です。
しかしこの山の反対側が柏だというと驚くでしょう…。
5人が下りてきたのはここでした。

もう陽も傾いた山にはひき返せません。しかたなく歩いて城辺の町をめざすことにしました。5人だったから心強かったものの、お腹はすき足は疲れさんざんでした。
山を下り、かなり歩くと、このような農村風景になります。観音岳が二町一村(城辺町、津島町、内海村)の分岐峰ということを知りませんでした。夕陽の傾く秋景色の中をトボトボと歩き続けました。
当時の農村には公衆電話もなく、もちろん携帯もなく、やっとたどり着いた城辺町の宇和島自動車営業所は夜8時頃、最終バスが出た後でした。柏では消防団が山の捜索をするなど大騒動になっていました。

 (正面が観音岳:写真提供は仙岳さん)
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