H18/12/2更新
No.9 第3のB型肝炎治療薬発売
本年9月よりB型肝炎の治療薬バラクルード(エンテカビル )が発売になりました。
今まではゼフィックス(ラミブジン)、ヘプセラ(アデホビル)の2剤が経口のB型肝炎に対する抗ウィルス薬でしたが、今回の発売により3剤になりました。
対象疾患は下記の表のとおりです。ゼフィックスはB型肝炎ウィルス(HBV)の増殖を抑え、肝機能の改善が期待できますが、長期服用により薬の効かないHBV(ラミブジン耐性株)が増えてきて、肝炎が再び増悪することが欠点です。このような場合、ヘプセラを併用するとラミブジン耐性株を減少させます。 ヘプセラはゼフィックスが効かなくなったB型慢性肝炎(肝硬変)でゼフィックスと併用することになっています。(実際にはヘプセラはラミブジン耐性株だけでなく野生株にも効果があります。)
今回発売になったバラクルードはラミブジンと同等あるいはそれ以上の抗HBV効果があり、今までゼフィックスやヘプセラを服用していない患者さん(新規の患者)をバラクルードで治療すると、ほとんど耐性株が出現しないと報告されています。
今後治療成績が集積していろいろなことがわかってくるでしょう。
肝炎ウィルスに感染していてもほとんど症状がないので、肝炎ウィルス検診を受けることが大事です。
上記の3剤はHBVの増殖があり肝障害が見られる患者、すなわち慢性肝炎・肝硬変に限られています。ところで明らかな肝機能異常のないHBVキャリアの治療はどうするのでしょうか?いまのところはっきりした治療指針はないように思います。(筆者の勉強不足かも知れません...。)
台湾の論文ではHBV量が多いほど肝癌の発生率が高いという報告もありますが、これがキャリアにも当てはまるのかどうか問題です。
もう少し薬価が安ければいいのですが。
ラミブジン
ヘプセラ
バラクルード