No.2 今度は高脂血症薬がC型肝炎ウィルスに効果
H17/9/15更新
2005/9/5 共同通信社の記事より
高脂血症として広く使われているスタチン類に、C型肝炎ウィルスに対する強い抑制効果があることを、厚生労働省研究班が9月4日までに細胞実験で突き止めた。9月14日から札幌市で始まる日本癌学会で発表する。
インターフェロンとともに使うと、現在主流のインターフェロンと抗ウイルス薬リバビリンの併用療法を大きく上回る効果が期待できるとして、研究班の加藤宣之(かとう・のぶゆき)岡山大教授らのグループは人での臨床研究を始める方針。
グループの池田正徳(いけだ・まさのり)岡山大助教授らは、開発したC型肝炎ウイルスの全遺伝子を効率よく増やすことのできる培養細胞を使って、既存薬の中から抗ウイルス作用があるものを探索。フルバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン、ロバスタチンの4つのスタチン類の効果を確認した。
最も効果が強いフルバスタチン(商品名ローコール)では、人に投与しても毒性の出ない濃度で、ウイルス遺伝子の量が72時間後に約30分の1まで減少した。
インターフェロンと併用すると、ウイルスを検出限界以下まで減らすことが可能になるなど、現在の併用療法を大幅に上回ることも分かった。
C型肝炎ウイルスには国内で150万人以上が感染し、肝臓がんの主因となっている。加藤教授によると、現在の治療法が有効な人は半数にとどまり、新たな治療薬が待ち望まれているという。
これがin vivo すなわち人体でも同様に効果があれば凄いことですね。
この研究は肝臓ニュースNo.1でお伝えした、「C型肝炎ウイルスの全遺伝子を細胞内で効率よく増やし、増殖レベルを簡単に測定できる人由来の培養細胞」を用いた研究ですが、この細胞を用いるといろいろな薬剤のHCV増殖に対する効果を知ることができます。さて、次はどんな薬剤が登場するのでしょうか?
C型慢性肝炎の患者さんには高脂血症は少ないのですが、この結果を見ると使いたくなります...。
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