立冬の頃に
11月〜1月
    
  立冬が来た。
  朝は陽射しの良いところがよくなった。最後の紅葉が綺麗だ。
  緋色の模様に出合った。枯れ葉色がすぐ近くに来ている。

  さて、年賀状の季節になった。
  友と長くあわないと、文字が結ぶ年賀状はなんともいえず良い
  習慣だ。
  啓輔さんならずとも52円のハガキに微笑みがこぼれる。  
 


 ○  強き風 幼子元気に相手する 往きつ戻りつ 声あげ遊ぶ           啓 輔

 ○  円月を 花で迎えし寒桜 微かな匂いは 冬送る香                啓 輔

 ○  四方よりの 弾んだ声の 届きおり 童張り切る 豆撒く昔            啓 輔

 ○  蕗の薹 春を前取る 味覚なり ほろ苦きなか 春の息吹きや         啓 輔

 
 〇  雨降らば ひと雨ごとに 春寄ると 今日は逆しに 寒さ増しおり        啓 輔


 〇  寒風避けて 陽溜り入らば 暖かし 出でて歩むは ひと決心ぞ        啓 輔

 〇 千数え 朝昼歩む 日課とす 寒き朝には 心ひるむも              啓 輔

 〇 つねびと(常人)の 千歩はたかが 一気なり 吾には重し 百気に値う    啓 輔

 〇 死すことで 今に生きるや 赤穂義士 いまびと(現代人)にても 心揺すらる  啓 輔

 〇 花便り 梅一輪の綻びて 大寒の日に 春を先取り                 啓 輔
 


 〇 年始め 自転車こぎが 始業なり 久方ぶりに 息上がるなり           啓 輔

 〇 五十年 翔ばせしめる 年賀状 懐い還りて 微笑みこぼれけり        啓 輔

 〇 煮凝りは 凍れる朝の母の味 熱い御飯の 上に拡がる             啓 輔

 〇 農作業 爺婆励む 孫眺む 寒空の中 そこだけ暖し                啓 輔


 ○ 爆低と 初めて聞きし 用語なり 冬将軍の 実感頻り               啓 輔

 ○ 呟きも 年と供にや 口の中 冬来たりなば 春遠からじ              啓 輔

 ○ 冬のそら 空高く澄み 晴れゆきし 青に染まりて 溶けゆかむ思ふ      啓 輔

 ○ 椿花 花芽は蕾となりにして 膨らみはじめ 色匂いける              啓 輔

 ○ 冬来たり 寒くもあれば 酒一つ 飲みた心地と 医の友告げし         啓 輔


 ○ 月変わり 寒さ訪れ 秋去りぬ 師走となりて 世は忙しく見ゆ          啓 輔

 ○ 紅葉山 秋終り告げ 紅く散る 鹿の鳴きせば 歌の世界や           啓 輔

 ○ 元気なり 半ば黄金色 銀杏の樹 まだ緑も 残りしおるぞ            啓 輔

 ○ 陽の足は 釣瓶落しに 早くなり 暮色見る間に 濃く成りゆけり        啓 輔

 ○ 七・五・三 謂われも知らず 祝うかな 聞かれて我も 詳しからずに     啓 輔


 ○ 葉は散りし 裸になりても 赤き実の 群なし実る 柿採られずに
        啓 輔

 ○ 一面に 樹氷輝く磐梯に 見とれる我に 霧氷生えくる               啓 輔 

 

 〇 正月は 子供もいなく 静かだな                            ひろりん

       静かでいいと喜ぶのはいまのうち、そのうち無くなってしまう村や町がある。

 〇 ビデオ編集 何度きいても すぐ忘れ                         ひろりん
 
 
 〇 減量を ふいにしたのは お正月                             利 忠
 

 〇 塩ちゃんこ つつき話題は 琴恵光                           利 忠

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