ふるさとの味
甘藷(イモ)のモチ(2)
 ○子供の頃のおやつだった「甘藷のモチ」を作ってみました!
前おきが長かったわりには「イモのモチ」作りは簡単です。

材料のイモの粉は適量を用意します。食べたい程です。
粉をボールに入れて、水またはお湯で練ります。この時、お湯のほうが味がよくなるらしいよ、とアイ子ちゃは言いました。本人も作った経験はないようでした。なんせ子供の頃のことで食べる側でしたから…
粉に塩を少々入れます。そのほうが味がしまります。それと黒砂糖を入れます。これは甘いのが好きならそのようにしっかり入れます。そして粉をまぜ合わせておきます。
そのあとお湯を加えます。といっても熱湯は困ります。熱くて粉を手で練ることができません。
湯は少しづつ加えます。多めに入れてしまうと粉がべとべとになってしまいます。注意深く湯を加えながら、少し堅さの残る状態にしてから、しっかり練りあげます。練ることでモチになり味が良くなるようです。

練ると同時に棒などで軽く搗(つ)くといいかもしれません。
練り上げたら、あとは食べ易いように、棒状にまるめます。直径2a、長さ12a見当。それを蒸し器に入れます。湯気が通りやすいようにヤグラ状にします。蒸し器の水はあらかじめ沸かしておきます。案外水分を使います。私は途中で蒸し器の中にお湯を足す不手際となりました。

20分程度蒸して、あけて、一個とり上げて調べ、中まで蒸しあがっていたらOKです。

私の失敗談。
@、粉にお湯を入れ過ぎて、ベチャベチャになり、しっかり練ることができなかった。補充用の粉を用意しておいたほうがいい。
A、粉に塩や黒砂糖などを加えなかったので淡白な味になった。昔はそれでよかったが。今は美味に舌が慣れているので、やや「美味しく」仕上げるようにしたほうがよい。かといって甘すぎるのも飽きるので、黒砂糖の量はむずかしい。
 
  「食べ方」
私は、食べる時に黒砂糖と一緒に食べたが、その食べ方もよい。思い出のある人にとってはなつかしい味である。食べ過ぎると「胸やけ」がするのも当時とかわらない。
冷たくなったモチもそれなりにおいしいが、昔のように炭火(いまならガス)の上に焼き金網を載せてあぶると美味に変身する。強火ではすぐ外側がコゲるので弱火で焼くほうがよい。しかし、昔の思い出のない人には、たいしておいしいものではないので、家族にはすすめないほうがよい。色も黒いし、地味なおやつだ。ひとりで子供の頃の気分にひたりながら食べるのが正しい食べ方。
なにしろ思い出に味があるのだ。BGMに当時の流行歌「あこがれのハワイ航路」や島倉千代子の歌などを口づさみながらが最高!ふるさとの青い空が浮かんでくる。

イモの粉を提供してくれた同級生のアイ子ちゃんありがとう!なつかしい味が再現できてうれしかったです。次は粉を直接注文して、黒砂糖を入れておいしい「イモのモチ」を作ってみようと決心しました。中に角状に切った甘藷を(レンジで加熱してから)入れるとおいしくなりそうです。

製造発売元、愛媛県南宇和郡愛南町一本松増田5470  岩村スズ子さん
販売所、あけぼの温泉前、フレッシュ一本松

                                                    終
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