話し方教室に参加して
上六話し方教室/インストラクター講座1月11日
2007年、平成19年1月11日から梅田教室で開講になった「インストラクター講座」に参加しました。どんな内容だったか私の主観もまじえて書きます。通常の「話し方講座」と違い、インストラクター(指導者)養成を目的にしているだけにより真剣・熱心な雰囲気でした。

定員は8人で、これは実習に時間をかけるための少人数クラスということで納得。初回は見学を含めて4人で受講しました。先生から「本格的な発声練習などは次回からやります、今日は軽い気持で、自己紹介や短いスピーチの練習をしましょう…」と言われ取り組みましたが、なんせ生徒が4人なので順番が早く周ってきてあせりました。
梅田教室のある北区堂島2丁目    
 しかも指導者めざして参加している人達ばかりです。前回参加の「土・日特訓コース」とは違った気迫がありました。私は視力が弱い関係で前列に座ったら、やはり一番最初にあてられました。自己紹介に始まり短スピーチなどにハラハラドキドキで取り組んでいるうちにあっという間に2時間がたち終了しました。

自己紹介はあらかじめ練習していたので、なんとかなりましたが、そのあとは先生の講義をきこうと受身の姿勢だったので、話材を準備してなく反省しました。
これが教室(上六話し方HPから)   
 さいわい数日前から新聞の面白い記事などをスクラップしていたので、それを必死に思い出して構成しましたが、やはり粗雑なスピーチに終わりました。
「記憶⇔思い出し」というパターンは不安定で相手に感動を与える話にはなりません。前回の講習で先生が言われたように、「自分の心の中に絵を描いて、」それを語るようにすることが必要でした。

そのてん自分の体験談、失敗談はすでに絵がありますからラクですが、話材のすべてをそれに限定するわけにいきません。タイムリーで新鮮な「時の事件など」の題材のほうが、きき手の関心度が高いわけです。
新聞のスクラップは、あくまでも素材であり、それを自分なりに解釈して「絵にしておく」ことが大事だなと痛感しました。

言葉や数字を記憶することは大変ですが、絵ならあんがい簡単に鮮明に頭の中に残っているものです。
そして状況の説明は説明文より「会話体」にしたほうがナマナマしくなります。

(実例)△車を運転して友人たちと福岡へ用事で行っていました。そしたら道路ぞいに「若妻の店」という看板のでた農産物即売所がありました。←これは平凡な「状況説明文」です。

「会話体」にすると次のようになります。
△先日用件があって友人たちと車で福岡へ行きました。大分を過ぎた頃でしょうか、平凡な農村地帯を走っていた時に、突然友人が素っ頓狂な声を上げました。「おい、あれ見よ、「若妻の店」というのがあるぞ!」、こちらのほうが迫力のある、関心を引く導入部になります。
  
JACのDHC-8(74人)宮崎-大阪約1時間
(JALのHPより)
大阪への通学に使った主な飛行機はJAL系のJACが宮崎⇔大阪航路に就航させているDHC-8(デ・ハビランド)です。プロペラ機ながらターボエンジンなので速度もあります。半年間この機で大阪へ通学です。

セスナのように高翼なのでどの座席からも眼下に広がる風景がよく見えます。飛んでいる姿よりエプロンに駐機している姿がカッコイイ飛行機です。
これは冗談ではなく、高翼から直接、脚が下りてバランスよく機体を支え、尾翼がかなり高くてそこに水平尾翼がある美しい姿です。人気のあったボーイング727の尾翼がこれでした。

ジェット機と違ってプロペラ機は「人間が造ったエアクラフト(航空機)」を感じさせます。テレビ画面もないので救命具の使用法は客室乗務員が「実演」するのもレトロで面白い。この機の愛称は「ダッシュ8(エイト)」と言うそうです。私が好きだったYS−11が姿を消した現在 エアラインの現役として活躍している頼もしいプロペラ機です。

宮崎空港では乗客はいったんエプロン(駐機場)に出てから歩いて飛行機に向かいタラップから搭乗するという方法です。
まさに「飛行機に乗り込む」というテイストを実感できます。カサブランカの一場面を思い出させます。
 「話のポイント」

相手を納得させるには「巻き寿司」話法で。  面白くない話のパターンには特徴があります。
それは立派なことを理詰めで原稿を見ながら話すことです。「会社の業績をさらに向上させる為には社員一人一人の努力にかかっています。」と、社長が激をとばしても、そんなありきたりの話には誰も感動しません。

この悪いパターンから脱するには「巻き寿司」話法にきりかえましょう。巻き寿司には海苔があってご飯があって中に具があります。それぞれの味がプラスされて美味しいと感じるのです。海苔だけ…ご飯だけ…具だけではそれほど美味しくありません。上記の社長さんの訓話は、いわば海苔だけなのです。海苔の次にご飯をもってきましょう。それは「具体例」ということです。

「社員一人一人の努力にかかっています。皆さんが頑張って今年の売り上げが伸びれば前回よりボーナスが増えるかもしません。子供さんへの玩具をもうひとつ多く買ってやることができ、ファミリーレストランに家族で4回行けるところが「今年はボーナスがちょっと増えたからもう一回行こうか!」とハパの鼻も高い。奥さんもニコニコ、家内円満です。それはあなたの頑張りにかかっています!」と、ズパリ具体例で裏づけされれば心が動きます。

さらに「具」で自分のホンネを吐きます。「わが社はいま商売仇のB社に売上げで負けているが、社員の質ではわが社のほうがはるかに勝っている。B社の売上を今年一円でも超えれば私は死んでもいい!」と激を飛ばせば、営業社員は「よし社長を殺せ!」とばかりにファイトを燃やします。A、表題、B、具体例、C、自分のホンネ、とA+B+Cの巻き寿司話法が聞き手を動かすのです。 うわっつらなお題目だけをいくら並べても人は動きません。大事なのは「具体例」と「ホンネ」です。田中角栄や小泉前総理はこの話法の巧者でした。
 

前回の「土・日集中講座」に参加したある人の感想です。 −講師の先生が、「話上手な人は聞き上手である」と言われましたが、明石家さんまがそうですよね。彼は、ベラベラしゃべるけれど、人からの相談もたくさん受けると聞いたことがあります。彼に悩みごとを打ち明ける女性も多いといっていました。なるほど『話上手=聞き上手』なんだなと思いました。− 

 この「表題」の後、すかさず「実例」をもってくる話法こそが、相手を納得・説得する有効な方法です。たしかに明石家さんまは、相手の話をきいてオーバーな驚きのリアクションをみせます。あれだけ自分の話に驚いてくれれば、話すほうとしても気持がよくなります。
「表題(スローガン)や理屈だけをいくら並べても」相手の心には響きません。 学校の授業とは違います。
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