話し方教室
小戸公民館 10月26日
神武さま「シャンシャン馬」
JC太鼓
今回も座席の座り位置を替えた。これは隣の席の人と会話を交わし「人間関係を円滑に」する訓練のひとつ。人はとかく定位置に固執し友人を固定したがる。それが「ひと見しり」につながる。そういう癖から自分を解放してやる必要がある。「話してみればいい人だった」という例は多い。

発声練習と連想ゲーム。
その前にショートスピーチ。これはタイムリーな話題が関心を呼ぶ。そういう話題を選定する。例として「ボクシングの亀田記者会見」など…。これは本当に「短かい話し」なので、構成をかっちりしておかなくてもよい。世相に対する自分の寸評…といった程度の位置づけだ。

自己紹介は「幼稚園の(祖)父母参観」に行ったときの場合を設定に実習した。パターンの前半は同じだが、後半を「幼稚園参観」に替える。ここでは「自分の紹介」はメインではない。子供の親として園の先生への感謝や参加している人への気配り言葉が必要だ。

蛯原という字の説明は「虫ヘンに老と書きます」と表現するより「今人気のエビちゃんの蛯原です。」と言ったほうが印象に残りそう。
日高や斉藤、渡辺という姓の人は、高、斉、辺の文字にこだわり、正確に表現しょうと試みる。しかし役所の申告ではない。言葉で詳細に言われてもわかりにくい。

自己紹介の場では簡略にして、「宮崎で多い日高です」「斉藤慶子の斉藤です」「日本で一番多い名前は小林、中村、渡辺だそうですが、その渡辺です。俳優の渡辺謙さんの渡辺です」などの表現にしよう。
ひょっとこ踊り
司会の実習もした。
ステージが無人になると観客の気分が落ちる。そうならないように司会者は気をつける。

迎えの拍手は「皆さん拍手をお願いします。」じゃなくて「皆さん拍手をどうぞ!」の言葉が良い。演者が終わっで帰席するとき、その人の名前を呼んで感想を言うとビックリするので、背中に向かって名前を呼ばない。

司会者は多くを語らず次の人を出場させる。自分なりの「まとめ」はしない。ほんの短い感想や称賛の言葉でよい。司会者はMC(マスターオブセレモニー)という。その言葉どおりそのセレモニー(会)の指揮者だ。観客が楽しめるよう、不安にならないように円滑に会をすすめるのが役割である。

会合では、司会役が突然「@皆さまただいまから□□□会をはじめます。私は司会を務めさせていただきます○○ど申します。どうぞよろしくお願いします。」のパターンが多い。このような「紋切り型」はかえって緊張感を与えてしまう。
神楽「夜の祭り広場」
  
シャンシャン馬(復路)
小会合の場合は、正式な開会の言葉の前に、「じゃ皆さん始めていいでしょうか?」と軽く観客に語りかける。すると隣と会話していた人もこちらを向いてくれる。

注目がきたところで、ちゃんとした開会の言葉@を言う。務めさせて…という表現は堅い、「司会をします」とか「進行役をします」の表現でよい。そして「どうぞよろしくお願いします。」は目立たないように「軽く」言う。

司会者はメインでなく「サブ」の立場なので、ここで拍手をさせないように軽く流すように言う。語尾はわざと消す。 

「よい聞き手」になろう。
観客側にもその場を盛り上げる協力が求められる。《きけばいい》という態度ではなく、演者の話に時々はうなずいてあげる。納得した時は拍手をしてあげてもいい。このような観客の態度があれば演者はとても話しやすくなる。

男性に時々見かける姿だが、足を開いて上体を椅子の背もたれにあずけ横柄な態度で話をきく人がいる。これは前から見ているとよくわかる。

演者は努力して話しているのだから《きく側のマナー》というのも当然あると思う。

○アイコンタクト
観客に演者が目線を向けるアイコンタクトを適正に行なうとスピーチは説得力を増す。あらかじめ観客に手を上げてもらい、目線がきたなとわかったら手を下ろす。その練習もした。
2分スピーチの感想
Hさん、自分は自転車を愛用している。自転車は車両なので道路を走行しなければならない。それを知らない人がおおい。時々危険な目にあう。特に無灯火の自転車乗りに出くわすとあぶない。体験から出たスピーチで面白かった。《交通ルールを守りましょう》と言葉で言うだけでなく「事故の実例」を上げると一層訴える力になる。

・Mさん、交通事故に遭い意識不明の日が続いたこと、三途の川の手前で目が覚めた。そしてリハビリと体力づくりで水泳をしている。不自由だった肩や手も動くようになった。しめ言葉として「今はプールで水泳の練習をしていますが、いくら水泳が上手になっても三途の川は渡りません」とコミカルな(面白い)結び言葉にしたら楽しい。

・Kさん、オープンスクール(学校公開日)の出来事。気分の悪くなった高齢の婦人をソファーで休ませた。孫とみられるA君が「おばあちゃん、ありがとう!」と感謝の言葉をハッキリ述べたことに驚いた。とかく身内の者には感謝の言葉は省略しがちだが、この場面で考えさせられた。家庭の教育がこんなところに現われる…。良い内容のスピーチだった。

冒頭にセリフから入るパターンが多いが、冒頭は状況説明を少ししてからセリフになると(観客が)理解しやすい。

・NAさん、テレビの金八先生を見て思ったこと。《スポーツは何のためにするのか》、勝利至上主義に陥れば教育(教え育てる)の理念とずれてくるのではないか?ドラマ金八先生の例を用いての問題提言スピーチだった。最後に亀田選手のことをあげた。むしろ亀田選手の事件を冒頭にもってきた方が効果的だったかもしれない。

・WAさん、ラジオのレポーターをし始めた頃の失敗談。準備不足で失敗したことはわかったが、何故準備不足になったかの説明がほしかった。最後に「好きな歌」を唄ったが、スピーチの内容とはあまり関係がなかった。

・HIさん、よく犬の散歩をさせる。途中で会う人の「挨拶」のこと、管理職で退職したらしい人は共通して「挨拶を自分からはしない」特徴がある。面白い観察スピーチだ。警察官と学校の先生にはそのような人が多いと私もきいたことがある。日常のことをテーマにするとわかりやすくてスッと耳に入る。今後も「身の周り」に素材を求めた話をきかせてほしい。

・ISさん、待望の孫が生まれる。性別も男の子とわかっているので名前まで決めて待っている。自分の趣味はゴルフだ。薬剤師の娘の店舗を増やすため銀行との交渉までする。話の焦点がやや広がりすぎたようだ。2分なので「孫の話し」の内容を充実させて(例:名前を決めるまでのあれこれ)、でまとめるか、または「調剤薬局設置の苦労話し」で一本にするか…焦点をしぼったほうが聞き手をひきつける。
Kさん、航空大学校の訓練機のエンジン音がいつもと違うのでおかしいと思ったら、不時着に失敗して大事故になった。列車の車掌が火事を未然に防いだ。サリン電車で「いつもと違う」雰囲気を感じたので下車して難を逃れた人がいた、などを例に「感性を磨くこと」の意味を語った。よいスピーチだったが実例が多すぎた。二つ程度のエピソードで話を組み立てたほうがよい。

・EBさん、テレビニュースで山形屋の通販の「地鶏」が誤表示のまま販売されたこと、知事の似顔絵シールつきの商品が多くなったが品質責任は誰がとるのか。特に口に入れる食品は安全、安心が大事だ。子供のオヤツくらいは家庭で作ってやりたい。よいスピーチだ。
「ショクについて」と言われたが、これは、聞きようによっては「職について」ともきこえる。《食べ物について》と表現したほうが誤解がない。

・IWさん、地球温暖化を防ぐための「環境家計簿」というのがある。これは個人の生活でCO²をどの程度発生させているかが判る。みな「ひとごと」と思っているようだが環境への取り組みは大事である。次回は「環境家計簿」を持ってきます。のスピーチ。環境問題に警鐘を鳴らす内容だ。この種の話しは「総論」より「実体験」のほうが、よりわかりやすい。
IWさんが実際に「環境家計簿」をつけた「結果」についてスピーチされたら面白い。

・MOさん、ジャズが好きなので、新富町文化会館での秋吉敏子ジャズライブを見に行った。とても良かった。本場アメリカでジャズの殿堂入りをしている彼女の、演奏中の手や足の動きの美しさに感嘆した、というスピーチ。よいスピーチだ。表現がとても優れていた。

・SUさん、講師のKさんとの出会いについて述べた。幼稚園の時に番組出演でスタジオに行ったら番組の司会をしていた。アニメランドを楽しく聴いた。自分は「うる星やつら」のファンでイラスト葉書コンテストに出したら2位に選ばれた。社会人になって公民館講座で「再会」できてうれしかった。
というスピーチ。講座一覧で名前を見つけたとき「本当だろうか、」と思ったという表現が面白かった。「話し方」というのは他所にない講座です。スキルアップ(技能向上)めざして一緒に勉強しましょう。
今週11月2日(金)は、
@1分間自己紹介。
A結婚式披露宴のお祝いスピーチ。(2分)

@の内容は「自然を守る会」に出席した場合を想定する。この会はアカウミガメの産卵地である砂浜をバイク乗りや盗掘から守るための活動をしている。
Aの結婚式披露宴のお祝いスピーチは、自分の親しい人が結婚する、そのお祝いスピーチ。
会社の職場・友人代表、あるいは来賓あいさつ、親族代表などを設定してスピーチする。
場合によっては「両家代表謝辞」でもよい。この場合は1分とする。見本を同封したが、これは見本である。参考にして《自分で考えたこと》を言うのが一番よい。司会役のセリフは下記のとおり。

司会:「それでは代わりまして□□□□□□□の□□□□様より□□□□□のお言葉をいただきます。では□□□□様お願い致します。」 
                       …この後、「ハイ」と返事をしてからマイクに向かう。

挨拶者:「ただいまご紹介いただきました□□□□□の□□□□でございます。本日のおめでたい席にちなみまして、□□□□□として、一言お祝いの言葉を申し上げます。」

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司会:「ただいまは□□□□の□□□□様より、お言葉を頂戴いたしました。たいへん有難うございました。」 (司会役は書いたものを読み上げてもよい)
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