話し方教室
小戸自主講座 (1月11日)
こんにちは!「自主講座だより」です。

       「スピーチが成功するかどうかは、スピーチする前に決まっている」

 11日の各人のスピーチ内容はとても良かったです。これは、あらかじめ《何について述べるか》考えて、テーマを選択し、自宅でしゃべって練習して来られた成果です。
もし100bの競争に出場するのに、「練習してきた」人と「練習しなかった」人との結果の差はあきらかです。たとえ能力は同じでも結果が違います。スピーチもまったく同じです。聴衆を感心させ共感させるスピーチになるか、単なる「オハナシ時間」になるかは事前の準備にかかっています。

いや、私はスピーチ発表のために来たのではない。「話し方」の勉強に来たのだ、という声がきこえそうですが、この両者はとても共通しています。「何のために話すのか?」という観点で考えれば「意味のない話し」は時間の浪費でしかありません。

聴衆はバカではありません。その場の「おもいつき話し」というのは、きいていてわかります。そんなときは「心で退屈しながら」きいています。十分に準備されたお話しなら、「美味しい料理」を食べるときのように楽しく満足し、かつ共鳴や感銘を与えます。語り手はすぐれたシェフなのです。

録画をDVDにして郵送しました。お暇な時に何度も見て自分の話す態度や話の展開法、着地法(結び)などについて推敲してください。自己点検というのは、どうしても点が辛くなりがちですが、少々辛い評価をしたほうが向上します。私の全体評としては《講師より話のうまい受講生が多い不思議なクラスだ》な、ということです。

個々の評価は紙面が足りませんので、代表してNさんのスピーチの良かったところを分析します。

1分自己紹介:新年の挨拶、趣味
ゴルフの計画、抱負として「のり面工法」の普及活動、アル・ゴア氏の「不都合な真実」から地球温暖化を防ぐ為には木を植えることが大事で、一本の木は1,5トン以上のCOを吸収するといわれている。励みになる。そのためにも頑張っていきたい。と簡潔かつ必要なことをちゃんと述べています。抽象論に終らなかったのは数字の裏付けで論旨を強化しているため。これはお見事!1分という枠内を有効に使っている素晴らしい挨拶です。

これらの各部分を拡げたら2分スピーチにもなるが、しっかりコントロールしている。

2分スピーチ:ゴルフ会で友人からきいた話をテーマに展開する。三つの「あ」をご存知ですか?という問いかけで始まる。具体例を引用しているからわかりやすい。そして「セリフ」を入れることによって話に臨場感が生まれる。その一方、多くの奥様たちは旦那の悪口を言い…と変転するのが面白い。巧みな構成である。これは「その場の思いつき」ではとてもできない。ちゃんと「仕込まれた料理」である。

スピーチというのは努力のあとがよくわかる分野だ。他の皆さんの話もよかった。今回は登場テーマ音楽を入れました。昔風に言えば「出囃子」です。録画の画面を見る効果的した。が実際の機器操作に煩雑さがあるので毎回はやりません。

−言葉は武器になる−

〔例〕環境を守るということは、環境を守ることではありません。自分の命や家族の命を守るということです。 (端的で鋭い表現)

百の長大な説明より、一つの標語のほうが効果的なことがある。

〔例〕注意一秒、ケガ一生 
スピーチの中にこういう標語や諺を入れると「話がしまる」効果がある。   
  


次回25日(金)は講師の都合で休講します。DVDを見ながら自宅で勉強して下さい。自分のしゃべり方、内容、動作をテレビ画面で客観的に見ることができます。一目瞭然という言葉がありますが、見ればよくわかります。
よくないクセがあれば、それらを直すために撮影しております。

「時々伸び上がりながら話すクセ」「スピーチの後、ホッとしたのか客席をキョロキョロ見ながら退席する人」「話をしながら一瞬言葉に詰まって天井を見上げるようなクセ」、これらはすべて観衆から注視されています。

次回の講座は2月8日(金)です。1分自己紹介のテーマは「転勤・送別会」、2分スピーチは自由題です。が特にない方は《いきがい》について所感を語って下さい。具体事例を入れると話が面白くなりますよ。

次のページへ行く 前のページへ戻る トップへ戻る ホームへ戻る