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このページは、「天は赤い河のほとり」

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それでは始まり始まり!


カイル&ユーリ編


カイル&ユーリ編パートU



カイル&ユーリ編


ユーリはいつもの様に1人浴槽に疲れた身体を静かに沈めた

ゆっくりと手足を伸ばすと自然と吐息が口元から漏れた

突然のカイルの行動にユーリは戸惑ったが

それは自然の流れでありユーリに拒むことは出来なかった

カイルの腕の中で安らいだ一時を過した自分を思い出すと

顔が赤らむと伴になぜか身体の火照りを感じる自分が恥ずかしかった

ユーリがヒッタイトに残ると決まった瞬間

それがカイルにとってどんなに待ち望んだ瞬間であるか

誰にも想像は出来ないほどの神々へ感謝と感激がカイルを支配した

それは今までカイルを押し留めていた行動となってカイルを突き動かし

待ちかねた様にユーリを抱き上げ人目もはばからず行動に出た

「私はもう我慢しないと言った筈だ」

戸惑い抵抗するユーリにカイルは強く言った

その言葉にユーリ決心した様に自分の身体をカイルに預け

静かに身をゆだねたユーリをベットに横たえると

優しくそして力強くいくども確かめる様にキスを交わした

ユーリにキスの雨を全身に降らせながら、カイルの手は確実に

ユーリの衣装を脱がし素肌をカイルの下にさらしていった

カイルの唇がユーリの感性を刺激しユーリの唇から短く吐息が流れる

力強くユーリを捉えたカイルの両腕がそして指先が全身を刺激する

「ユーリ愛してる」

繰り返しそう言うとカイルは自分の思いを解き放つ様に

ユーリに注ぎこんでいった

カイルの力強い動きは激しい痛みとともにユーリを貫いた

「あっ!!」「や・・・やだ」「カイル・・・」

拒もうとするユーリを愛しむ様にカイルは耳元で繰り返し愛をささやく

その言葉とともにユーリは全身の力が抜いた

カイルを恋しく思う気持ちが泉の様に沸きあがり

もう現代に帰ることの出来ない淋しさをユーリから引き離し

ひとすじの涙がユーリの黒い瞳から零れた

カイルの側で、この広く赤い大地にカイルと伴に生きることを決心した

ユーリの現代との決別の瞬間であった

どのくらい時が過ぎたのだろう

ユーリはカイルの安らかな寝息の横で目覚めた

シーツの冷たさが心地よく身体に感じる

日本に帰ると決心していた自分が遠い過去のように感じられた

カイルの腕の中で繰り返される快楽の波間が新しい世界をユーリに開きつつあった

時間が二人の間を静かに流れ、確かにこの瞬間が幸福な二人だけの世界に思われた

「まだ私の側から離れるな」

起きあがろうとするユーリのかすかな動きがカイルを目覚めさせた

カイルは腕を伸ばしユーリをとらえると自分の胸へと引き寄せ抱きしめた

「カイル・・・」

ユーリの言葉をカイルの唇が塞いだ

舌を絡めカイルの指がユーリを快楽へと導く

カイルの動きとともにユーリは言葉を失い、時間が過ぎるのを忘れる様に

時に激しく、時に優しくカイルはユーリを支配していった





カイル&ユーリ編パートU



どれほどこの日を夢見てきた事だろう

今、目の前に夢にまで見たカイルの姿があった

あの日ウガリットでユーリの妊娠がわかりナキアの手から逃れるつもりでカルケミシュに発った

しかし、ウルヒの策略によりユーリは生死の境をさまよい、お腹の子どもまでも奪われた

ラムセスに助けられ今日のこの日まで離れ離れとなってしまった

いったいどのくらいの日々カイルと離れ離れだった事か

子どもを失い深い悲しみの中ユーリは一人でこの悲しみに耐えてきた

幾度カイルの声を思い出しそしてその力強い腕を思い出したことか

今手を伸ばせばそこに幻でなく現実にカイルがいる

夢中でカイルの側まで馬を走らせた

夢中でカイルの寝室まで駆け込んできた

そして今カイルが目の前で寝息をたている

一瞬カイルを起こすことにユーリは戸惑った

だが次の瞬間自然にユーリはカイルの唇に自分の唇をよせていた

唇が触れ合おうとする瞬間、人の気配に気がついたとっさにカイルは枕の下に忍ばせた剣を抜き

ユーリを組み伏し剣先をのど元に突きつけていた

「ごめんなさい、起こすつもりはなかったけど・・・

ず〜と会いたくて、だから・・・あたし・・・」

カイルはいったい何が起こったのか一瞬理解できない自分がそこにいた

「夢か?・・・」

「わたしはまだ夢を見てるのか・・・?」

目の前の光景が信じられぬカイルであった 

「何度も夢に見たよ、カイルの側に帰ってくる夢でももう夢はイヤだ」

ユーリの声は震え瞳には自然と涙が溢れた

カイルの思考はまだ覚醒していなかったが

カイルの本能はユーリを全身で感じていた

「ユーリ・・・!?本当にお前か」

カイルはユーリを強く抱き寄せ確かめるように熱い口づけを交わした

これが夢なら覚めずにいたい、幻なら消えずにいてほしい

カイルは自分の唇の動きに反応するユーリに高まる感情を抑えきれずにいた

ユーリは帰ってきたのだ、私の元にそして我が腕の中へ

その時、カイルの感情を押しとどめるようにユーリの両腕がカイルの胸を突き上げた

「ごめんなさい、わたし赤ちゃん守れなかった、ごめんなさい」

ユーリの悲しみが痛いほどカイルの心に流れ込んだ

いったいどれほど自分を責めた事か・・・

ユーリへのいとおしさが溢れ出す

「わたしとおまえの子だ、すばらしい子だったにちがいない」

「だから神々に愛されて召されたんだ」

「きっと冥界でも皆に愛されて幸福でいるよ」

カイルの言葉にいままで押し留めていた悲しみをユーリはこらえることが出来なかった

カイルの胸の中でユーリは思い切り泣いた

「わたしはおまえが帰ってきてくれただけでうれしい」

「ほかに何もいらない」

「なにも望まない」

そういいながらカイルは再度ユーリを強く抱き寄せベットに横たえた

いったいどのくらい時が流れたのだろうか

二人は相手の存在を確かめるよう抱きあった

カイルの唇がユーリの唇を離れ首筋、胸へやさしく流れる

そしてユーリの反応を確かめるようにカイルは指先を動かした

ユーリを一通り探索し終えた時安らぎと満足感がカイルを支配した

「ラムセスはなぜおまえを抱かなかったんだ?」

ユーリがラムセスの側にいると解った時

ユーリが助かった喜びと伴に嫉妬心が湧き上がるのを抑えることが出来なかった

以前の自分なら感情をコントロールすることは安易なはずであった

しかしユーリの事となると別人となる自分がそこにいた

そして少しでも早くユーリを取り戻そうと奔走する自分がいた

そしてユーリはもとのままのユーリでカイルの元へ戻ってきた

これ以上の喜びがカイルにあるはずがなかった

そして自分の独占欲がどれほどのものだったのかカイルは認識せずにはいられなかった

「抱かなかったってナンでわかるの」

ユーリには考えてもなかったカイルの言葉であった

カイルに会いたい一心でラムセスと自分の関係をどうカイルが思ってるかなど

考える余裕もユーリにはなかった

カイルの言葉は一瞬ユーリを現実の世界に引き戻した

「わかるさ。、おまえの身体には私の知らないクセはついていない」

「私が教えたとおりに反応する」

そういうとカイルは手馴れた動作で指先でユーリの知り尽くしたポイントをなぞり

ユーリ反応を楽しんだ

そして愛しむようにユーリの唇を塞ぎ、唇をユーリの首筋に移した

「黒太子からもらったチョーカーは外したのか」

ユーリは突然のカイルの質問の真意が理解できなかった

「ネフェルティティ王太后に渡してきたの」

「いずれ私がもっとよい首飾りをやろうとりあえず今は・・・」

そういうとカイルはユーリ胸元に強く唇を押し当てそして吸った

カイルの行動をやっと理解したユーリは顔を赤らめ躊躇した

「やだ・・・そんなとこ後つけたらみんなに見えちゃうよ」

そんなユーリの反応の一つ一つがカイルの気持ちを高揚させていく

「見せてやればいい」

「私は今日まで一心に軍を進めてきた」

「それはこういう事がしたかったからだ」

カイルの唇から逃れようと抵抗をみせるユーリを後ろから羽交い締めにし

ユーリの抵抗を防ぎながら耳元でカイルは囁いた

「夜が明けたらまた皇帝としての責務をはたそう、だが今は望むままにする」

「誰にも邪魔はさせない」

「誰の言葉を聞かない」

カイルの言葉が呪文のようにユーリの体から力を奪っていった

ユーリは抵抗する術を失いカイルを全身で感じていた

カイルの言葉が、カイルの愛撫が、二人の離れていた時間を埋めていった

そしてカイルの腕の力と肌の感触に満たされ闇の中へ溶けていったころ

ウガリットを朝日が照らし出していた





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