県道102号線(木場吉松・えびの線)沿い、「般若寺温泉」と「吹上温泉」のちょうど中
間点に、「奇妙な」としか言いようのない看板を目にしました。ただし、この看板の持つ
「訴求力」はバツグンです。得体の知れないナニかに導かれてやってきました「中原温泉」。
名前の由来は…多分「中原さん家にあるから」だと思います。普通の一軒家の「離れ」に4
つ「家族湯」らしき温泉があるだけです。「4号室」は永久欠番になっているので、「5号
室」まであります。
中原温泉・案内板 (訴求力バツグンでしょ?)
所在なく「中原宅」の前をウロウロしていると、中原さんとおぼしき方が家から出てきまし
た。筆者を不審者と思われているため(被害妄想?)か、中原さんの目が厳しい… ひと
まず、入浴したい旨を伝えると、「400円ね。空いている所を使ってください」とのこと。
詳しい情報を聞けず仕舞でしたが、「入浴後に聴取すればいいか」と思い一人で家族風呂(1
号室)へ(これが今にして思えば痛恨の極みでした。詳細は後述)。
浴槽の広さは約1畳。定員は2名(勝手に決定)。浴室そのものの広さは「筆者宅の浴室」
より若干狭い…です。建物の老朽化は否めませんが、清潔感はあふれています。
オプション(?)はシャワーと「手のひらサイズ」の鏡と洗面器があります。泉質について
は「温泉成分表」が見当たりません(「適応症・禁忌症」などの表示は軒先に「置いて」あり
ました)。ので、はっきりしたことは分かりません。無色透明で肌触りに特にクセはありませ
んが、味・臭いについては「ヨウ素っぽさ」が感じられます。泉温は「ぬるめ」で、思いのほ
か浸かりやすいです。のんびりしていると、中原さん宅から「軽トラック」が出て行きました。
その時は何も考えていませんでしたが。
中原温泉 家族風呂(1号室)
入浴後、事情聴取のために「中原家」を訪問します… 鍵がかかっていました。ワタクシ
を残したまま、出て行ってしまわれたのね… 戻ってきて、中原さん… 仕方なく「あいさ
つ」をしないまま温泉をあとにしました。
ちなみに、筆者の私淑する『九州の温泉と宿〜たびりん〜』によると、
営業時間帯は7:00〜21:00、料金は一部屋60分で400円(1人の場合は300円)
とのことです。ただ、「一人入浴」でも400円徴収されることもありますし、中原さんが留
守のため入浴できない場合もあります。まぁ、そのアタリが「てげてげ」な田舎の雰囲気で、
ワタクシは大好きです。
(入浴日:2005年2月20日)