<2009年9月>
【グラン・トリノ】 9月20日(日)
映画館に引き続き、DVDになったので自宅でも見た。
意外な結末とクリント・イーストウッドのシブさは以前書いた通りだが、いちばんカッコよかったセリフも正確にゲット。
じいちゃんになっても、サラリとこんなことを口にできる男でいたい。
I may not be the most pleasant person to be around ...
... but I got the best woman that was ever on this planet to marry me.
I worked at it.
It was the best thing that ever happened to me.
<字幕>
俺は嫌われ者だが―
地球上で最高の女性と結婚した
生涯で一番の幸せだった
<吹替え>
俺は最高にいい奴じゃないかもしれんが
どこの誰より素敵な最高の女と結婚したんだ
そして頑張ったさ
俺の人生で最高の出来事だった
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【死ぬときに後悔すること】 9月19日(土)
終末期医療の緩和医療医が書いた、「死ぬときに後悔すること25」を読んだ。
死を見届けた約1000人の患者が、人生で後悔していると話したことを25にまとめている。
これらが死ぬ直前の人に共通する後悔だとすれば、先回りして少しでも解決しておきたい。
<健康・医療編>
(1)健康を大切にしなかったこと
(2)たばこを止めなかったこと
(3)生前の意思を示さなかったこと
(4)治療の意味を見失ってしまったこと
職場などで行われる通り一遍の健康診断では、がんの早期発見には無力らしい。
費用対効果を考えて、健康なうちの人間ドック(PET)受診が勧められていた。
根治しない治療にあとから大金をかけるよりも、先行投資のほうがましだと。
<心理編>
(5)自分のやりたいことをやらなかったこと
(6)夢をかなえられなかったこと
(7)悪事に手を染めたこと
(8)感情に振り回された一生を過ごしたこと
(9)他人に優しくしなかったこと
(10)自分が一番と信じて疑わなかったこと
ある患者さんの言葉が印象に残った。
「死ぬことからすれば、私がこれまでぶつかってきた障害なんて、泣いたり怒ったりするほどではなかった。
あれこれ心を迷わせすぎた、今のこの心境をもってすれば、もっと冷静で穏やかに生きられたものを」
次は、著者の言葉。
「生の終わりを敗北ではなく、完結ととらえられるのならば、死は恐るべきものではなくなる」
<社会・生活編>
(11)遺産をどうするかを決めなかったこと
(12)自分の葬儀を考えなかったこと
(13)故郷に帰らなかったこと
(14)美味しいものを食べておかなかったこと
(15)仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと
(16)行きたい場所に旅行しなかったこと
元気なときは実感がないが、死が近づくと体力は衰え、気力も萎えてくる。
通常の判断力や意識は失われる、と考えたほうがよさそうだ。
準備は、早すぎるくらいの時期がいいのかもしれない。
<人間編>
(17)会いたい人に会っておかなかったこと
(18)記憶に残る恋愛をしなかったこと
(19)結婚をしなかったこと
(20)子どもを育てなかったこと
(21)子どもを結婚させなかったこと
個人的には、ぎりぎりセーフで間に合いそうかな〜。
制度に従っている安心感は、死ぬ間際の後悔を減らす傾向にあるらしい。
最後はやっぱり家族、ということか。
<宗教・哲学編>
(22)自分の生きた証を残さなかったこと
(23)生と死の問題を乗り越えられなかったこと
(24)神仏の教えを知らなかったこと
これはけっこう取り組んできたつもりだけど、結局は死ぬ直前までの課題だろうな。
<最終編>
(25)愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと
今すぐ、伝えよう。
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【残業など言語道断】 9月18日(金)
NHKテレビ「知る楽」で、佐々木常夫さんを知った。
うつ病の妻と自閉症の息子の世話をしながら、トップ出世して社長にまでなったそうだ。
ワークライフ・マネジメントを、ここまで徹底した人は珍しい。
番組の中で彼が話したことのうち、特に次の2つが心に残っている。
私も自身の経験上、まったく同感である。
「20代や30代ならまだしも、知識や技術を身につけた40代以上になっても残業するなど、言語道断!」
「日本人の5人に1人が心や体の社会的弱者でありながら、いまだに健常者を前提とした社会が運営されている」
同感である、と書きながら、実は先輩のカウンセラーに注意されることが多い。
「若い人のような調子で、仕事を引き受けすぎだ」と。
いい意味で、もうそろそろ「ベテランの味」を出す頃なんだがなあ、落ち着きがないなあ。
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【「すごい人」をやめる】 9月17日(木)
文化祭、体育大会とにぎやかだった日々も、今日で一段落。
明日からシルバーウィーク、6連休だ!
昼休みに行ったお好み焼き屋のテレビで、小室哲哉さんのインタビューを見た。
成功者のイメージに憧れ過ぎて、虚像を演じ続けたと告白していた。
そんなある時、奥さんにもらしたという一言が印象的だった。
「もう小室哲哉をやめたい…」
その気持ちわかる〜、天と地ほどの差はあるが(笑)。
私も離婚後、心のどこかに「今に見てろよ」という気持ちがあったんだろう。
自分なりに「すごい人」を演じ続けた。
本を出版して、道場を運営して、英語教育セミナーを実施した。
新聞、雑誌、テレビと次々に取材を受けた。
成功哲学や幸せの法則を学び、セミナーの講師も務めた。
インターネットビジネスや、喫茶店経営も体験した。
いくつかの慈善事業に参加し、寄付を続けた。
仕事は手を抜かず、アフター5もさまざまな習い事を詰め込んだ。
手帳の予定欄は、いつも真っ黒だった。
そしてある日、燃え尽きた。
誤ったスーパーマン志向から救ってくれたのが、現在の妻。
すべての活動から手を引き、何もしなくなった私に、人生初のオーケーが出た。
小室さんも大変だったみたいだが、いくら借金があっても、実は今がいちばん幸せなんじゃないかな。
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【勝った!】 9月9日(水)
子どもが生まれると、どうしても運動する時間の制約が出てくる。
そこで生活習慣を見直して、運動に変えられる場面をつくり出している。
便利なデジタル生活から、あえて不便なアナログ生活への移行だ。
今月からは、マンション7階の上り下りはエレベーターを使わず、すべて階段にした。
人間慣れるもので、最初は息があがり気味だったが、だんだん平気になってきた。
そこで今日仕事から帰ると、「中間試験」で7階までエレベーターと競争してみた。
1階で7階のボタンを押し、扉が閉じると同時にダッシュで階段を一気に駆け上がる。
玄関にたどり着いたあとにエレベーターのドアが開いて、思わずガッツ石松ポーズ。
まだまだいけるね。
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【やりたいこと・やらねばならないこと】 9月8日(火)
あいかわらず妻から説教されながら、ライフスタイルの再構築を行っている。
最近言われたのが、「自分のキャパを見失うな」。
「人に見せているキャパでやろうとするから、疲れるんだよ」と。
「やりたいこと=やらないといけないこと」ではない。
「趣味」と「義務」は違う、ということだ。
私はついつい、忙しくて「本が読めない」「文章が書けない」と焦るタイプ。
私「じゃあ、やりたくてもできないストレスは、どう処理してるの?」
「今度の休みにでもしようって思えば、楽しみに変わるよ。
それよりも今夜の睡眠のほうが大事、とか。
せっかく好きなことなのに、イライラすると悲しいでしょ」
でも私から見ると、妻には理解しがたい部分がある。
「あれがやりたい、これがやりたい、どこどこに行きたい、何々が食べたい」
といつも言いながら、結局実行に移さないままのことが多いのだ。
私「オレから見ると、やりたければさっさとやれば?って感じなんだけど」
「本当にやりたいことなのか?って、流れを見てるのよ。
もしそうなら、今までみたいにあっちから近づいてくると思ってるし。
タイミングもあるし、気持ちが冷めてしまったら、縁がなかったんだなとか」
「無理やり頑張って、予定を空けたりとか、違うと思うんだ。
そんなことしたら、とたんにめんどくさくなって、おもしろくないでしょ」
たしかに一理あるが、要はこういうことじゃないだろうか。
私は、欲張り(で飽きっぽい)。
妻は、めんどくさがり屋(で飽きっぽい)。
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【幸福とは分かち合うこと】 9月7日(月)
「願い」
みつめあった 夢
わかちあった 幸せ
ささえあった 苦しみ
あたためあった 悲しみ
あなたと歩いた 日々が
今も 私を つつんでる
やさしく 強く あたたかく
今日も 私は 生きて行く
+++++
上は、今年の「わたぼうしコンサート」のポスターにあった詩。
「言葉」に「分かち合った時」を書きながら、ふと思い出した。
夢や幸せに限らず、苦しみや悲しみも分かち合える相手がいれば、それは幸せなことだ。
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【お宮参り】 9月6日(日)
今度は私の実家の家族と、宮崎市の生目神社で二度目のお宮参り。
宮司が中学時代以来の友人で、東大ストレートのK君。
お互い違う立場ですっかりオヤジになっていて、来し方に思いを馳せて感慨深かった。
帰りに「スタジオアリス」で記念撮影。
親バカでごったがえしていた(笑)。
子ども専門のスタッフなので、そのテクニックたるやまさにプロ。
視線を上に向けさせるために、目の下に手刀を当てて下の視界をさえぎる。
気を引くために、口で「プルルルル」など専売特許の音を出す。
一瞬で身をひるがえしシャッターを切る早業は、武道家の動きにも劣らない。
思い通りにならない子どもたちに、嫌な顔ひとつ見せない。
不景気とはいっても、顧客の期待以上の働きをする会社は、ちゃんと儲かっている。
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【月の道】 9月5日(土)
宮崎のシェラトンが、「月の道」というテーマで秋のディナーをやっているらしい。
英語で“where the moon meets the sea”だって。
う〜ん、ロマンチック。
「海から月が昇りはじめると、月光が海に映り、細長い光の道が海面に現れます。
それが“月の道”です。
満月の夜だけ、ひと月にほんの数日だけ、そんな貴重な現象です」
この月の道、太平洋沿いの宮崎では本当に美しく見える。
大淀川の橋の上からは、「where the moon meets “the river”」の眺めまで楽しめる豪華さだ。
外国なんて行かなくていいよ、宮崎最高!