<2008年3月>
【恩送り】 3月31日(日)
前回の「落書き」に、次のように書いた。
> その人にとっては小さなことでも、別の人にとっては、とてつもなく大きな意味を持つことがある。
卒業生たちに感謝しながら、私もいつかきっと、誰かを助けようと誓った。
するとさっそく、その「お返し」をする機会に恵まれた。
こういうタイミングって、本当に不思議だ。
昨夜遅く、音楽イベントの企画をしている友人から、緊急の英訳の仕事が舞い込んできた。
かつて私が通訳をした世界的な音楽家(映画「ハウルの動く城」などで演奏)が来日するが、最終確認ができていない。
すぐにでも英文メールで連絡しないと、押えてある4つの会場がすべて無駄になる事態なのだという。
日本語で書かれた原文を見ると、A4が1枚程度の、私にとっては英訳に30分もかからない内容。
朝起きてさっさと済ませ、送信してからジョギングに出かけた。
そうしたら、予想もしなかった感謝のメールと電話が届いた。
+++++
感動しました。
涙が止まりません。
中元さんの心の広さと器のでかさに、改めて心から感謝致します。
本当に本当にありがとう。
感謝の言葉が見つかりません。
いつもいつも無理な相談を快く引き受けていただき、ありがとうございます。
このご恩は一生涯忘れません。
本当にありがとうございました。
僕に何ができるかわかりませんが、何かあったらいつでも言って下さい。
何でもします。
+++++
ビックリした。
たまたまできる分野だっただけで、これがドイツ語や韓国語なら、気持ちがあってもお手上げだった。
困ったときはお互いさま、程度のノリでやっただけなのに。
でも、よかった。
こういうのって、恩返しならぬ「恩送り」って言うんだろうな。
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【再婚します】 3月29日(土)
今夜は、この10年間でいちばん嬉しいことがあった。
プライバシーの関係で、ここで公開できないのがとても残念である。
ミクシィには少し書いたが、私のいちばん大切な人から、「結婚おめでとう」の言葉が届いたのだ。
10年間のやせ我慢が、この瞬間にすべて報われた。
このホームページがドラマか映画だとすれば、最高のハッピー・エンディングになるのに。
今なら、自信を持って言える。
「正義は勝つ。ただ、少し時間はかかるけど」
現在、理不尽な状況に身を置かれている人に、心の底から伝えたい。
誠実を貫いてください。
いつか必ず、報われますから。
再婚にあたって、ひとつだけ心残りだったことが解決した。
これで迷いなく、新しい人生の再スタートが切れる。
すごく遅いスタートだけれど、終わりまで、そんなに長くはないだろうけど。
私の過去を受け入れて、現状も理解して、不利な条件を承知で、私を人生のパートナーに選んでくれた女性。
明るくふるまっていても、今まで、どれだけ心の中で葛藤があっただろうか。
私は逃げないよ、その気持ちには、男として必ず応え続ける。
今回の出来事の舞台裏には、私が教えた卒業生2人による、好意的な行動があったことを記しておきたい。
その人にとっては小さなことでも、別の人にとっては、とてつもなく大きな意味を持つことがある。
ミサトさん(そして妹のミナさん)、アスミさん、一生感謝します。
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【朝の散歩】 3月26日(水)
朝歩く&ジョギングするのって、本当に気持ちがいい。
低血圧のくせに、長年の早寝早起きの習慣のおかげで、朝目覚めたらすぐ動ける。
以下、今朝マンション前の河原に出た記録写真。
まだ薄暗いうちに出る。
金八先生の気分(笑)。
こんなお洒落なスポットがたくさん。
水辺は心が和む。
小さな春を見つける。
「まだ生きてるぞ」と主張を感じた。
自然にできた道。
これも現実、どこにもバカがいる。
秘密基地?みたいな場所も。
花畑を歩いているようだ。
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【川のほとりで】 3月25日(火)
週末前後、個人的にはニュースの多い日が続いた。
あれこれあって、あちこち動き回った。
プライベートなことばかりで、ここに書けないのがちょっと残念。
日曜日の午前中は、先月書いた「おばちゃん」のお見舞いに行く。
紹介がてら彼女を連れて、花束を持って。
今回は記憶もはっきりしていて、話が通じてハッピーだった。
最近ゆっくりと読み進めている、村上春樹さんの「走ることについて語るときに僕の語ること」。
東国原知事が、テレビのインタビューで「おもしろかった」と言っていた本だ。
こんなに走ることにこだわっている作家とは、今まで知らなかった。
彼がジョギングした、ボストンのチャールズ河についての文章もよかった。
+++++
人々はそこにやってきて、それぞれの流儀で、川をめぐる自分たちの生活を送る。
ただのんびり散策したり、犬を散歩させたり、サイクリングしたり、ジョギングしたりしている。
人々はあたかも磁力に引きつけられるみたいに、この川のほとりに集まってくる。
たくさんの水を日常的に目にするのは、人間にとって大事な意味を持つ行為なのかもしれない。
しばらくのあいだ水を見ないでいると、自分が何かを少しずつ失い続けているような気持ちになる。
それは音楽の大好きな人が、何かの事情で長期間音楽から遠ざけられているときに感じる気持ちと、多少似ているかもしれない。
+++++
私も今、宮崎の大淀川のほとりに住んでいる。
早朝、まだ空気が冷たく感じる時間帯に、歩いたりジョギングしたりする堤防沿い。
新鮮な酸素を吸い込み、体中の毛細血管に行き渡らせるのが目的の、名づけて「ウォーギング」(笑)。
窓から見える、午前中の川。
何人かが足を止めて、色とりどりのカヌーを見ている。
カモの家族がのんびりと泳ぎ、鳥が群れをなして飛ぶ。
昼間の窓から。
昔のドラマ「男女7人夏物語」で、橋を見下ろすマンションに憧れていた。
今目の前に、イメージ通りの風景が広がっている。
夕焼けは、毎日のように眺めて一日をしめくくりたい。
そのためだけに、ここに住んでいるようなものだから。
この奇跡のような自然のショーに、みんな気づいているのだろうか。
川面に映って揺れる明かりに、心が癒される。
今日のBGMは、Keith Jarrett。
おやすみ。
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【合格〜!】 3月21日(金)
昨年7ヶ月間、週末の朝から夕方まで160時間以上の演習を重ね、
市立図書館に通って猛勉強を続け、
今年に入って、ややこしい筆記試験と緊張の実技試験を受け、
本日待ちに待った合格通知が届き、
…ついに「産業カウンセラー」になった!
心に向き合う資格だけに、合格率がそんなに高くない。
よかった〜。
思わずNHKの「プロフェッショナル」のテーマを流した(笑)。
カッコよく書いたが、実は何度も挫けそうになり、講師の指導にふてくされ、
彼女から叱り飛ばされながら通った。
勉強も結局ギリギリになるまで重い腰が上がらず、前日まで半徹夜状態。
彼女ももちろん合格したが、この人はすでにプロのカラーセラピスト。
天性のカウンセリングセンスで、最年少にして面接試験免除をゲット。
筆記はともかく、私の面接は彼女の直前指導で合格したようなものだ。
これで今後は、職場でも外部でも公的な資格を持った「カウンセラー」を
堂々と名乗ることができる。
久しぶりに受験生を体験して、つくづく実感した。
「試験は過去問と、実力者の指導がすべてである」
今日の産業カウンセラー資格の合格は、ベンツの置き土産だったのかも…。
何かを手放せば、別の何かが手に入るものなんだね。
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【さよなら、ベンツ。】 3月20日(木)
長年乗ってきて愛着のあったベンツを、とうとう手放した。
ポンコツでさんざん手を焼かせたけど、大好きだった。
処分されてしまうのか、しぶとくロシアかどこかで生き延びるのか(笑)わからないけど、
私から自由にしてやるんだから、幸せになれよ〜!
今まで辛い時期を支えてきてくれて、ありがとう!
あんまり悲しいから、記念にコラムにしたよ。
http://nakamoto.bunbukikaku.com/column76.html
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【天国】 3月19日(水)
ミクシィで、卒業生が「天国」というタイトルの動画のアドレスを送ってきてくれた。
「これを見て、先生のことを思い出したので…」。
娘を思う、父親の気持ちだからね。
人がいる場所で見たんだけど、思わずちょっとウルウルきてしまった。
最後に言われたこと、最後のセリフ、そうなのかもしれないな〜。
http://dapon.hp.infoseek.co.jp/tenngoku.html
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【車椅子駐車場に停めません】 3月18日(火)
今日、コンビニとスーパーで、世にも恐ろしい光景を見かけた。
車椅子のマークがついているスペースに、明らかに健常者だけと見られる車を停めている。
信じられない。
先日イオンに行ったとき、「車椅子駐車場に停めません」キャンペーンというのがあって、ささやかな寄付をした。
が、そもそもこんなキャンペーンが存在すること自体、「残念な」ことだと言えないだろうか。
そんなこと、当たり前じゃないか。
車椅子駐車場に停めるなんて、都会の話だろう、宮崎ではありえない。
そう思っていたら、なんと宮崎でさえけっこう見かけてしまう。
ましてや第三者になりきれる都会なら、わざわざキャンペーンを立ち上げるほどの状況なのだろう。
いちばん遠いスペースから、順番に車がうまっていく。
いつも弱い人のことを忘れない。
そんな正常な社会に戻したい。
少なくとも自分だけは、絶対にやらない。
あなたもお願いしますね。
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【最高の卒業証書】 3月17日(月)
mixiに、私の友人が息子さんからもらった感動的な手紙を公開していた。
中学校の卒業式で、その手紙を渡されたそうだ。
+++++
お父さんお母さんへ
今まで色々迷惑をかけたし、心配もさせてきたと思います。
ごめんなさい。
僕のために働き、僕のために塾へ行かせてくれて、僕のために御飯を準備してくれた。
自分って本当に幸せなんだと感じます。
僕はまだもう少し迷惑や心配をかけてしまうかもしれないけど、あとちょっと頑張ってください。
僕が大人になったら、絶対に楽をさせてあげるから。
約束します。
将来なりたい職業はまだあやふやだけど、ここ数年で1つ目標ができました。
立派な父親になりたい。
かっこいい父親になりたい。
自分の父親に負けない父親になりたい。
きっとそうなってみせる。
いや、ならなきゃだめだと思う。
普段ははずかしくってなかなか言えないけど、感謝してるよ、ありがとう。
子は親を選べないというけれど、お父さんがあなたで良かった、お母さんがあなたで良かった。
こういう手紙を書くのは初めてなので、少し緊張しました。
字が汚いとか言わんでね。
息子より
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私はうっかり人前で読んでしまったので、涙をごまかすのが大変だった。
子どもからの最高のプレゼント、とてもうらやましく思う。
子どもを育てるのはお金がかかるし、肉体的・精神的な負担も大きい(子どもが思っている数百倍も)。
この1枚の手紙の背景には、友人と奥さんの日々の奮闘と深い愛情があった。
友人夫婦にとって、この手紙はきっと、子どもからの素敵な「卒業証書」なんだろうな。
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【自分○しの旅】 3月16日(日)
「自分探しの旅」
なんて言葉がある。
自分?
そんなもん、ほっぺをつねったら、すぐにわかる。
「イテッ」と思う自分は、「今」「ここに」いる。
「自分探し」は、自分を見失っている人のセリフ。
いい年をして、外の基準ばかりに合わせて、内側にいる本当の自分を放っておいたせいだ。
私なんか、「自分探し」より「相手探し」のほうが深刻だった(笑)。
まあしかし、そうこうするうちに、私も年を取った。
いい大人が、いつまでも我を張っているのはみっともない。
そうだ、「自分殺し」の旅に出よう。
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【瓦解】 3月15日(土)
昨日の「そのまんま日記」に、東国原知事が「瓦解(がかい)」というタイトルで書いていた。
瓦解とは、「バラバラに崩れてダメになること」である。
宮崎のために不眠不休で頑張る自分を支えてきた「何か」が、ある女性の心ない一言で「瓦解」したという。
「あの瞬間、自分の中で何かが崩れたような気がした」
こういう「瞬間」ってありますね、たしかに。
今まで見ていた風景が、ガラリと変わってしまうほどの急な曲がり角が。
腹立たしいだろうな、悲しいだろうな、孤独だろうな。
結局、本当の気持ちは自分にしかわからないってことか。
「世の人は我を何とも言わば言え 我なすことは我のみぞ知る」(坂本龍馬)
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【音楽道】 3月14日(金)
2年ほど前に「学校へ行こう!MAX」というテレビ番組で一躍有名になった、本校男子合唱部出身のO君が訪ねてきてくれた。
髪を伸ばしてヒッピーみたいだと事務員が言ったら、若くてヒッピーという言葉を知らなかったらしい(笑)。
それはともかく、あいかわらず真面目で純粋な男だった。
2年間の寮生活を終え、春から一人暮らし。
テレビも持たず、mixiもやめ、歌と自分について真剣に考え抜く時間を増やしたと言っていた。
将来が不安定な音楽の道に集中させてくれる両親に、心から感謝しているとも。
それなのに私は、「彼女できた?」とか、バカなことばかり聞いていた(笑)。
イチローが必要以上の筋肉をつけない理由が、今の肉体がいちばん神経が行き届く状態だからだとか、
好きなことをやって成功しなかった10年間と、嫌なことをやって成功しなかった10年間の人生密度の違いとか、
声楽家としてのピークのイメージから逆算して、今何をすべきかとか、
武道でも芸術でも、生活トータルが修行であり、うしろめたいことのない者が最後は勝つとか、
彼の熱意に引っ張られて、ついハイレベルな話題にもなってしまったけど。
私みたいなジェネラリスト、文武両道という名の「何でも屋」からすると、彼のようなスペシャリスト、この道ひとすじの「職人」には刺激される。
久しぶりにピュアな若者と話して、ちょっとうらやましくも思ったよ。
その後、昨年担当した教育実習生が、いい条件で私立高校に採用された報告に来た。
それまで本当にどこからか声がかかるのか、不安の連続だったらしい。
私も教員採用試験に落ちて、フリーターをやりながら悶々とした日々を送っていた頃があるので、昔の自分を見ているようだった。
うん、今日はちょっと若返ったような気分だ(笑)。
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【シンプリファイ】 3月13日(木)
最近読んでいる本の中に、ちょっと前に売れた「すべては「単純に!」でうまくいく」というのがある。
「シンプルに」と言いながら、膨大なルールが230ページも書いてあるんだけど(笑)。
その中に、「あなたの住まいは、あなたの人生のシンボルである」というのがあって、ちょっとおもしろい。
それによると、それぞれ次のものを象徴しているらしい。
「机の上や部屋の中は、心の状態を表している」とはよく聞く話。
ちゃんと毎日、掃除に励みましょうね。
玄関=他人との関係、ドア=開放度、リビング=心、キッチン=おなか。
床=経済状態、階段=発展性、クローゼット=身体、バスルーム=よりどころ、寝室=安定度。
物置=過去と無意識、屋根裏=アイディアと未来、納戸=個人的な自由、ガレージ=行動力。
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【授業道十訓】 3月12日(水)
敬愛する英語道の師、松本道弘先生が作った「英語道十訓」。
先生は柔道家でもあられるため、武道に縁のない人にはちょっとわかりにくいかもしれないが、指針のひとつにしている。
1.英語はリズム ― 呼吸で覚えよ(発声、発音)
2.英語は音声言語 ― 自然に口唇で覚えよ(自然な英語を多量に聞いて真似よ)
3.英語はコミュニケーションの武器 ― 道友と友に研ぎあえ(ペーパーテストだけではない。道場はどこにでもある)
4.英語は通過 ― 使って覚えよ(自己投資のためのシンボル・ビルディング、多・速聴、多・速読、多・速書)
5.英語はエネルギー ― 腹と気で学べ(健康管理・体力増進に心掛けよ)
6.英語はシンボル ― ロジックとハートで英語に感情移入せよ(耳、眼、皮膚、身体でシンボルを追え。科学する心と情熱を養え)
7.英語は進化する生物 ― リスクをとれ(固定は死。情報拡大のため自ら進化せよ)
8.英語は食物 ― 舌(直接体験)、そして腹(異文化体験)で学べ(貪欲に吸収、消化、排泄を繰り返せ)
9.英語は言霊(スピリット) ― 心を固めるな(五感以外の心も使え)
10.英語は道 ― 術で証明せよ(逆も真なり)
そこで調子に乗って、私が英語教師として日頃心がけていることを、思いつくままに書いてみた。
名づけて「授業道十訓」(笑)。
こちらについてのご質問は、掲示版でどうぞ。
1.授業はリズム ― テンポよく進めよ。(5分刻みのプラン、タイムリミット)
2.授業はしかけ ― 夢中で学ばせる技を磨け。(まずは幹をつくり、次に枝葉を集める)
3.授業はドリル ― 毎時間の小テストで鍛えよ。(インプットしたら、アウトプットを)
4.授業はプロセス ― まずはゴールを示せ。(何のためか、今どこにいるのか)
5.授業は感動 ― 心を揺さぶる教材を使え。(メタファーから、英語の世界へ)
6.授業は話題 ― 常にネタを集めよ。(読書や生活に、教材センサーを)
7.授業は英語力 ― 英語トレーニングを怠るな。(多読多聴、音読筆写)
8.授業は体験 ― 教えるな、考えさせよ。(力がつくのは、独学している時)
9.授業は組織 ― 生徒同士で教え合わせよ。(教えることは、二度学ぶこと)
10.授業は道 ― 人生で役立つ内容たれ。(夢を持ち、自立できる人間に)
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【Let it be.】 3月11日(火)
「心」は、コロコロと変わるからココロというらしい。
そう言われてみれば、そうかもしれない。
「仏」は、「ほっとけ」からきているとか。
本当かなあ(笑)。
でも、この意味はけっこう深い。
というのが、<放っておく=ただ見守る>ことがどれだけ難しいか。
何か他人がうまくいっていないことがあると、つい解決の手助けをしたくなる。
その人が自分で乗り越える力を信じきれず、じっと待つことができない。
「ほっとけ」は、英語でLet it be.(それをそのままに)
いじればいじるほど、もつれた糸はこじれていく。
何もせず、「ただ信じてその時を待つ」のは、たしかに仏さまレベルじゃないと無理か。
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【家庭訪問?】 3月10日(月)
しばらくジムに行っていなかったら、仕事がらみでジム仲間から職場訪問を受けた。
まるで不登校の生徒が、教師に家庭訪問をされるように(笑)。
喫茶店に入って他愛もない話をしただけだが、私は今夜久しぶりにジムに行ってきた。
彼が立ち寄らなかったら、少なくとも今夜は行っていなかった。
そう考えると、なかなかある場所に出るきっかけがつかめずにいる人のところに、ちょっと足を運ぶって大切なことだ。
昨日の件でも思ったのだが、「そっとしておく」というのは、かかわりたくない人の言い訳なのかもしれないな。
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【感謝】 3月9日(日)
自分にとってはごく小さなことでも、別の人にとってはとても大きな意味を持つことってある。
それは、いい意味でも、悪い意味でも。
内容は現時点でここには書けないが(マイミクの方はmixiへ)、今日は前者の究極を体験した。
私が10年間切望しながら、自分自身では動きようのないことがあった。
それを、今年卒業した女子生徒が、私の心情を察して行動に移してくれたのだ。
その件については、今まで多くの人からいろいろな「言葉」をもらったが、実際に「行動」してくれたのは彼女だけだった。
10年分泣けた。
今なら言える(それもその生徒のおかげだが)。
愛する気持ち、誠実な態度は、いつか必ず何らかの形で伝わる。
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【Peace of Mind】 3月8日(土)
春の暖かさが感じられた今日、広い公園の中にある市立図書館に行った。
薄い青色の空や緑の木々、まだ少し冷たい空気、休日の朝の静けさ、やわらかい芝生。
目的は本を借りることだったが、思いのほかいい気分になった。
南の島に旅をしたときは、遠浅の青い海を見ているだけで、心が安らいだ。
肌をなでる風、草木や花のひとつひとつに、意識を傾けていた。
しかし見慣れた日常の中では、そんな小さな平和をつい見逃してしまう。
目標の「達成」と「プロセス」。
どちらに重きを置く生き方のほうが、心の安らぎ(peace of mind)を得られるか。
ゴールだけに集中して、流れていく景色が見えていなくて幸せなのか。
駐車場を出るとき、他の車を先に行かせる心の余裕ができていた(宮崎ではあたりまえの光景だが)。
せかせかした生き方、ずるい生き方、うしろめたい生き方はしたくない。
すべての行動は、「自分はこういう人間である」という、無意識の自己暗示なのだから。
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【スケジュールに組み込む】 3月7日(金)
長嶋一茂さんが、雑誌のインタビューで次のように話していた。
「時間が空いたらジムに行こう、と思っていたら絶対に続かないと思う。
僕は先にスケジュールの中に、運動する時間を組み込んでしまい、そこには他の予定を入れません。
それぐらいのことをしないと、サボる理由はいくらでも出てきますから」
いや、まったくその通り。
引越しに伴う所用で疲れ果てて、最近まったくジムに行っていない。
昨日も、美容室に行くのを優先してしまった。
この美容室がまた、ものぐさな私にはなかなか定期的に続かない。
もう限界だあ〜!という段階まできてはじめて、予約の電話を入れる(入れてもらう)。
そこで今日は担当のTさんと相談して、次回から毎月第何週の何曜日と決めることにした。
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【ミもフタもない】 3月6日(木)
医者の診察を受けたときに、症状は同じだとして、どちらが希望を持てるだろうか。
「どうして、今まで放っておいたのですか」
「治すために、これからこうしてください」
私に悩み相談に来た人が、同時に偉い先生にも相談していたようで、次のように言われたそうだ。
「なぜあの時に対処しなかったの?こうなることは、私には見えていた」
その人は、時間が必要だと言った私より、あれこれ指示する偉い先生のほうを信頼しているようだった。
それはそれでいいのだが、そのものの言い方は、相手がますますつらくなるように思う。
その人なりに必死でがんばってきたのだし、今さら過去のことを責めてもしかたがない。
偉い先生のカリスマ性だけは、高めることができるだろうが。
私の本「HOW TO 旅」で、離婚で娘に会えない悲しみを読んだ、ある偉い先生が手紙を送ってきた。
「そんなに苦しむくらいなら、なぜ離婚をしたの?」
尊敬していた英語教師の大先輩だったが、私は返事を出さず、連絡を取ることもなくなった。
*****
【ジョハリの窓】 3月5日(水)
「ジョハリの窓」とは、自分自身を4つに分けられた窓だとして、自分をどれだけ出しているか見るもの。
心理学者の「ジョセフとハリー」が発表したから、「ジョハリ」とはオチャメ(笑)。
図はネットで見てもらうとして、要するに次の4つのどれがいちばん強いかということ。
(1)自分も他人も知っている自分(解放の窓)。
(2)自分は知らないが、他人は知っている自分(盲点の窓)。
(3)自分は知っていて、他人は知らない自分(秘密の窓)。
(4)他人も自分も知らない自分(未知の窓)。
あるサイト上でチェックしてみたら、私は(3)の傾向が強いとのことだった。
よく言えば「能ある鷹は爪を隠す」タイプ、わかりやすく言うと「誤解されやすいヒト」(笑)。
ほとんどの人が私を誤解していると思うので、これは当たっている。
(1)と(4)はハッキリしているが、興味深いのは(2)と(3)である。
先日、「昔悪友今親友」で読者のとし坊さんから、(2)についてコメントをもらった。
「喫茶店のマスターになりたい」という私に、以前から「あなたは教師が天職」と言い続けてきた人だ。
以前、彼の中学生の息子さんに英語学習法をアドバイスしたら、それがきっかけで成績が伸びたらしい。
実際には本人の実力であって、私はちょっとお手伝いをした程度なのだが。
宮崎一レベルの高い高校を受験することになったので、次のようなメールをもらった。
「やっぱり中元という人は、教師という職業を通じて、子どもたちに夢と希望を与えるのがいちばん向いてるんだと思いました(笑)」
それで思い出したのだが、私は学生時代から「中元に悩みを相談すると元気が出る」と言われていた。
自分ではまったく意識していないのに、しかも自分ではすぐ悩むのにである(笑)。
気がつけば現在はカウンセラーをしているので、他人の評価は意外と的確なのかもしれない。
*****
【確定申告初のヒト】 3月3日(月)
今日は仕事が午前中で終わったので、午後は苦手な確定申告に行ってきた。
これ、もうちょっとわかりやすい手続きにならないかな〜。
銀行のATMやコンビニのコピー機もそうだけど、おじいちゃんおばあちゃんには、わかりにくいのでは。
パソコンに打ち込む係りの女性がとても親切で、なんとか終わらせることができた。
彼女は、私がサラリーマンにしては高額の寄付をしていることに驚いた様子だった。
「こんな方は初めて見ました」と言われて、こちらがビックリしてしまった。
私も節約生活をしなければならない状況なのだが、慈善事業への寄付だけは長年続けている。
コンビニで買い物をしたら、小銭を募金箱へ入れるのが習慣となっている。
私のパートナーもそうしているので、普通のことだと思っていた。
子どもの頃から、テレビ番組などで貧困にあえぐ人たちを見て、いつも思っていた。
「国民全員から100円ずつ集めれば、すぐに解決する問題なのに」
国民全員を動かす力がないから、とりあえず自分から実行している。
お釈迦さまだったか、弟子に「貧しい家に托鉢に行きなさい」と言った。
弟子たちが「裕福な家の間違いでは?」と聞くと、こう答えたそうだ。
「貧しい人は、他人のためにわずかなお金さえ惜しむ心だから、貧しいままなのだ。
彼らを豊かにしたいのなら、ほんの少しでも、他に施しをする経験をさせてあげなさい」
*****
【「引き受け」の法則】 3月2日(日)
休日はいつも喫茶店のモーニングから始まり、書店に立ち寄って午前中が終わる。
喫茶店では新しい週刊誌をイッキ読みして、日頃テレビを見ない世俗感のなさを補ったりする。
一人きりで考え事もじっくりできて、私のクオリティ・オブ・ライフには不可欠な時間だ。
最近、「引き寄せの法則」というタイトルの類似本が書店に出回っている。
強く願えば、カネやモノが手に入るという類の話だろう。
潜在意識のことを知っていれば「何をいまさら?」と思うが、けっこう売れているようだ。
どうも感覚的に受け入れられないな〜と思っていたら、松浦英行さんがブログにこんなことを書いていた。
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「引き寄せる」という語感に今はピンとこないのです。
というのは、「引き受ける」という感覚になっているから。
「欲するものを自力で、たぐり寄せてくる」というよりも、
「やってきたものを受け入れて、味わう」という姿勢になっているのですね。
消極的になってきたと思われるかも知れませんが、
「人生や運命、宇宙や天」といったものを信頼する感覚が、
より強まってきていると自分では解釈しているのですが…。
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同感。
「引き受けの法則」、いいですなあ。
深刻な表情をしてあれこれ念じているヒマがあったら、何事も受け入れる心境になったほうがラクだ。
*****
【卒業式】 3月1日(土)
今日は3年生の卒業式。
今年もみんな、気のいい生徒ばかりだった。
明日からはガラ空きの教室が増えて、学校が寂しくなる。
授業を受け持ったクラスから、寄せ書きをもらった。
そのほとんどに、「先生の話はスゴかった」とある。
あの〜、英語のほうは…?(笑)
年度途中はキツくて、もう辞めたいと思うこともある。
しかし卒業式で「先生、お世話になりました」と涙ながらに言われると、また続けてしまう。
このくり返しで、20年も経ってしまった。
卒業式は英語でcommencementというが、意味は「始まり」。
別れは、出会いの始まり。
春にはまた、新入生が仲間に入る。