にちじょうKW3

ヴィヴィオカタログスペック-SUBARU-MCN

 真っ黒なフィルター

エンジンルーム  中古で購入したKW3は車検込みの納車。友人(小、中の同窓生である)の店で買った。タイミングベルトまで換えさせて21万。納得ずくなので、多少の事には目をつむる。さて、これからは自分の出番。車検はあてにならない。車検が通ったからといって、この先2年間動くと、誰も保証しているわけではない。自宅までの走行で、えらくエンジン音が勇ましいと思う。マフラーの特性かもしれぬ。おもしろいがウルサイ。ラジオをかなり大きくしないと聞こえん。家について、さっそくボンネットを開ける。(納車時にも点検しています、ツッコミ無用)フルード類はきちんと入っている。エンジンオイルが少し多めであったが、7万4000キロも走っている車、消費するかもしれないので、そのままにしとく。
真っ黒フィルターフィルターを開けてみる。写真では誤ってフラッシュをたいてしまったので分からないが、真っ黒!。しかも湿っており、思いきりガソリンの臭いがする。絞れば少しは燃料代が浮くかもしれないと馬鹿なこと考えるぐらい湿っていた。いったいどれくらい放置すればこんなに真っ黒になるのだろう。新車時から換えていないとしたら6〜7年…。とりあえず元に戻す。このままでは、エンジンにも燃費にも影響するので、近くのホームセンターに直行。およ、ない。手作り男の所にはあったが、ホコリをかぶって箱がやぶれていた。そんなのは買いたくないので黄色い帽子に行くと発見。なぜかKW3のフィルターだけ別メーカーであった。作っているところが少ないのか?いつかフィルターさえも買えなくなるのかもしれないと一抹の不安がよぎる。お金に余裕ができたら予備をストックしておくべきかもしれない。新品は真っ赤なフィルター。ここまで違うと笑ってしまう。フィルターケースの中もヌメっとした汚れがたまっていたので掃除する。前の持ち主はいったいどんな使い方をしていたのだろう。ガソリンを入れるだけの使いっぱなし?それでも黙って走り続ける日本車は根性と懐が広い。しかしそれに甘んじているオーナーは、悪い燃費とパワーの減少の罰を受ける事になる。
フィルターケース  ところで、フィルターケースをひっくり返すと、空気の取り入れ口が3つもあった。1つは普通に取り入れるただの穴、1つはエンジンのヘッド部にゴムで接続してある。1つは排気管のほうから取り入れ口が来ており、どうも温度で開け閉めされるであろう弁にスプリングでつながっているように見える。あ、よく見ると排気ガスが循環するわけでなく、あくまで排気管で暖められた空気がくるのだな。ん〜。キャブレターに送り込む空気は冷えているほうが良いはずだが。寒冷地には欠かせない機構なのだろうか?ディーラーに行く機会が会ったら整備士に質問をぶつけてみよう。2002.12

 割きり時計

ダッシュボード  何もない。一番最初に目が行くのがダッシュボードであろう。中央に丸い部分があるが、ここに時計が納まる。マイナスドライバでふたを開けてみると、時計の電源を引っ張るであろう穴が開いていた。純正オプションにはアナログ時計が用意されている。(時計は中央下部のがっちゃんこラジカセに一応ある)不便ではないが、走行中この時計のついていない丸の部分にどうしても視線をやることに気づいた。これは同乗者も同じであろう。他の車でもこの部分は時計と相場が決っている。やはりあるべきところにあるべきものがないと落ち着かない。解体屋に行ってみるが、純正のアナログ時計は意外に「安っぽい」ことに驚き、これなら後付けの小さな時計をマジックテープか何かでつけた方がましと時計探しをすることに決める。何軒か店を回るが、このサイズにあう時計は見つからなかった。ならばと一計を案じる。腕時計からバンドを取り外したものを取り付けることにする。走行中の視認性を考えると、なるべく指針が大きく文字盤がはっきり見えるタイプが必要。すぐにダイバーズウオッチが考え付くが、本物は高い。だいたい何万円もするものを車内においとくと車上荒らしにあいかねない。安物の「モドキ」がお似合いだろう。近くのホームセンターなのに生鮮食料品がおすすめの店に行く。1000円ちょっとで購入。取り付けはマジックテープでよかろう。着脱可能にしておけば、時刻合わせと電池交換ができるというもの。いざ取り付けて走ってみると、今までデジタル表示に慣れていたせいか一瞬何時だか迷う。まあ慣れの問題か。夜は当然のごとく見えないが、そこらへんは割り切ろう。2003.01

 後付けストップランプ

ストップランプの蓋  初期型のせいか、ストップランプが小さい。小さくても役目はキチンと果たしているが、ハイマウントストップランプが欲しくなる。以前はカー用品店で後付けのものを売っていたのだが、現在はメーカーがほぼオプションとして揃えていることもあり、見つけることは困難である。(ウルトラマンやバルタン星人などキャラものも存在していた)取説をめくるが当たり前のようにオプションがない。と、リヤゲートを見ると写真のような蓋がしてあり、はがすとソケットが出てきた。既に配線はしてあるのだ。部品さえ見つかれば取り付けられそう。解体屋で探してきた、1000円であった。
ストップランプ裏 取り外しはプラスドライバー1本ですむが、1の部分とその反対側は10番のスパナがあった方が外しやすい。3のソケット部分が一番取り外しがやっかいで、ラジオペンチや小さめのマイナスドライバで押さえ付けながら外すとよい。写真のような状態で取り外そうとすると上を向いたまま作業することになり、血流が悪くなって立ちくらみするので注意されたし。2の裏側には電球がある。できれば球切れしていないものを選ぼう。うまくとり外せたら自分の車の4の部分からでている配線のソケットを3の部分でつなぎ、他のネジをしめれば当たり前のように点灯する。点灯の確認は誰かにブレーキペダルを踏んでもらって見ることになるが、一人の場合は黒っぽい車のボディを鏡代わりに。直接見たい時はスペアタイヤでペダルを押さえ付けて、いそいそと後ろに回る手がある。
ウッド風パネル ストップランプといっしょに「ウッド風パネル」も手に入れた。ビストロかなにかの内装だった。あくまで風である。プラには変わりがない。奥に写っているネジ1本で固定されている。これはストップランプのおまけなのかタダだった。ここが変わるだけで雰囲気が変わる。がっちゃんこラジカセが高級な物に見えてくる。いかにも頭が悪そうな所も気に入っている。普段はネジを隠すために下段にポケットティッシュを置いてある。2003.01



 あたふたオイル交換

交換に必要なもの  まだ4月も終わらないうちに真夏日をむかえる。地球温暖化は着々と進んでいるようだ。アスファルトの熱でヤケドをしない季節のうちにオイル交換を済ませておこう。材料は写真の通りだ。新しいオイル(軽自動車用の3リットル缶)、17番のメガネレンチ(作者のはコンビネーションレンチ)、軍手、廃油を受けるトレイ、じょうご、空のオイル缶。いつ交換したか分からないので、今回はオイルフィルターも交換してしまう。新しいオイル缶の上にのっている輪っかはドレンパッキングで、ドレンボルト(エンジンオイルの排出口を蓋している)にはめて使う。2回くらいは使い回しがきくけど、100円なので毎回交換した方がよい。オイルフィルターを回すレンチに×印がしてあるのは、この汎用タイプがKW3では使えなかったのである。また跳ねたオイルが目に入らないように作業用メガネをしておくのもいいかもしれない。それに下回りは汚れているので作業中顔になにか落ちてくるのもしばしば。慣れないうちは万全を期しておくこと。
ドレンパッキングドレンパッキングはホームセンターに行けば2個入りで売っている。1個保管することになるのだが、半年または5000kmで交換するころには紛失or失念すると思われるが、なぜに2個入りで売るのだろう。それからこれは大手カーショップではかなりボッタクリの値段で売られている。絶対に大手カーショップで買ってはいけない。純正品でも100円なのにそれ以上金を払ってなんになる。で、作者はディーラーに行って純正品1個だけ買ってきた。(在庫があれば快く売ってくれる)知らないと馬鹿をみる。
ドレンボルトさてここまで来て、ジャッキアップ(車を持ち上げて下にもぐれるようにすること)はしなくていいのかとなるが、KW3はステアリングを右にいっぱいにきれば不要なのである。矢印が指しているボルトがドレンボルト。写真のようにすぐ見える。油が染みているように見えるのはCRC(KURE5-56という万能潤滑&さび落とし)を以前吹いたからである。ボルトが固着していたら、CRCを吹いて1日置けばなんとか回るようになる。ボルト全般に言えることだが工具を使うのは最初、最後だけで、手で回せる間は手で回す。これは正確に回し、斜めに入れてネジ山を壊さないため。手はとても敏感なセンサーでもあるので、ネジ山に小さな砂などが噛んでしまった場合もわかる。全部工具を使って回すと、気づいた時には遅いことがある。ドレンボルトはそろそろ取れるなと思ったらそこからゆっくり慎重に回す。押さえながら。いよいよ取れるという時しっかり握り、上方に持ち上げ、オイルがかからないようにする。こうしないとオイルとともに廃油を受けるトレイにドボンである。
フィルター付近オイルフィルター付近。排気管とコンプレッサーのそばにある。汎用のオイルフィルターレンチが使えないわけはコンプレッサーをエンジンにマウントしている部分(黄色の線で囲んだ部分)とフィルターとの間が狭く、レンチをはめる隙間がない。作者はオイルを抜いてしまった後に気づいた。まぬけとしか言い様がない。あわててオープンタイプのレンチを買いに行くが、回らなかった。すなおにラチェットハンドルとカップ型のフィルターレンチを買えばよかった。無駄金、無駄時間を使った。しかも手持ちの工具でマウント部分を外そうとした。当然のごとく固着していたため、いっさいボルトが動かず、両手首を傷めてしまった。(ここでいいかげん嫌気がさし始める)フィルター交換を一旦あきらめて、ラチェットハンドルとカップ型のレンチを買いにいった。
専用レンチ 66.5cmの専用レンチ。1500円弱。ラチェットは安物でこれも1500円程度だった。車の整備には3/8ラチェットが一番汎用性があるようなので、それにした。最近の自動車はボンネットを開けても手や工具の入る隙間を見いだせないことが多い。なんとか工具を突っ込んでも動きが制約される。そのためラチェットが登場したとも言える。狭いエンジンルームにこれでもかと鮨詰めにして、居住空間を稼いで、いざ部品交換となると専用工具と高い工賃ではやってられない。KW3は隙間が多くて整備性はとてもよい方だと思うが、それにしてもオイルフィルターぐらい汎用の工具で回せるようにしといてほしい。車が変わったらまた専用のカップ型レンチを買わされるのだろうな。前に買ったものが無駄になるのは財布にも倉庫にもダメージがある。貧乏で狭い家に住まざるをえない作者にとっては大きな問題である。
交換の様子 さてフィルター交換時にも当然ながら下に廃油を受けるトレイを置いておく必要がある。フィルター内に残っているからだ。サービスデータを読むとおよそ200ミリリットル。結構ボタボタと落ちてくる。古いフィルターはそのまま捨てず、中に染みているオイルが出るまで数日おいた方がよい。フィルターにはゴムパッキングがあるので、その部分にオイルを薄く塗ってから取り付ける。もちろんボルトの取り付けと同じでまず手で回せるところまで回してから写真のようにレンチで締め上げる。あまり力をいれ過ぎると取り付け部が破損するので慎重に。あとはサービスデータ通り規定量のオイルを入れれば終了。
添加剤 作者のKW3は非常にエンジンがうるさく、納車時はラジオの音量を走っている時は上げて、信号停止時には下げるという状態であった。またエンジンがあまりスムースに回っている感じもしていなかったので、以前添加剤をオイルに入れてみた。(その時にドレンボルトにCRCを吹いている)写真の「マイクロフロン」がそうで、それなりに効果があったので今回も添加した。詳細は省くがエンジンが確実に静かになる。ラジオの音量を2目盛り下げてちょうどよくなった。またエンジンがスムースに回るようになり、それに伴いギアの入りも良くなった。クラッチを切った時のエンジンの回り続けようとする時間が延びてシンクロしやすくなるのだろう。燃費も1〜2km伸びているようだが、走り方や給油の条件で簡単に変わるので確実なことは言えない。添加剤は眉つばものが多い中、これはすすめられるものである。オイル1リットルに対し付属のスプーン1杯。小鉢に入れ、だまに成らないようにスプーンで慎重にオイルに溶かしてから添加。乳鉢セットも売っていたが高いので100円ショップで買った小鉢とスプーンで代用している。人間の感覚というものは恐ろしい。添加直後はその変化にとても感動したのだが、2〜3回給油したころには慣れてしまった。ラジオの音量はそのままなので、効果がなくなったわけではない。2003.04

 新品タイヤの値段

交換したタイヤ  新品のタイヤに交換してもらう。古いタイヤはまだまだ使えた。しかし減り方が均一でなく、クラックも入り始めていた。(解体屋で見つけてきた野ざらしものであろう)気になっていたので、お金があるうちに新品にしてしまう。こういうのは踏ん切りが大事だ。古いのは135の80タイヤで、まあ、踏ん張りが効かない。カーブでは膨らむし、交差点ではよろよろ。運転に怖さを感じるのはいかん。扁平率80のタイヤが乗り心地が良いなんて嘘だ。生きた心地がしない。さて、新品のタイヤにするにはいくらかかるのか。店頭の表示だけではわからないものだ。

 総額=(タイヤ1本の値段+タイヤ1本当たりの工賃+廃棄手数料)×交換する本数

ホイールバランスを取る場合、別料金がかかる。工賃と廃棄手数料を表示していない店もあり、注意が必要。カーショップと言えば黄テンガロ帽や自動馬鹿素など思いつくが、総じて高い。黄テンガロ帽は工賃をファーストフード店のようにメニューとして表記しているが、その表記の仕方が「タイヤ交換 500円〜」となっている。おいおい。もっととるのか?メニューには廃棄手数料はなかった。ないから取らないわけではない。きっちり取られる。セールストークが嫌で聞きもしなかった。表記してない時点でアウト。その点自動馬鹿素は好感が持てた。タイヤの値段の横にきちんと工賃、廃棄手数料、バランスの料金が示してあった。(工賃500円、廃棄手数料230円、バランス500円)明朗会計は商売の基本だね。両店を回って気づいたこと。サイズによって、置いていないブランドがあった。A社のBブランドが165/65にはあるが、145/70にはない。A社で145/70を探すとBより下のCブランドしかないといった具合。総じて扁平率の高いタイヤほど高いブランドが揃っており、扁平率が下がるにつれ安物ブランドにシフトしていく。消費者のニーズを的確に押さえていると言えなくもないが、「お前にはこれがお似合いダ」と小馬鹿にされている気分にもなる。
 冷やかしはこれくらいにして…作者は「松山タイヤ商会」でいつも交換している。宮交シティから旧道に入り南署に向かうと右側にある。巨大なトラック用タイヤもあって、いかにも「業者」向けな店構え。おまけに店員さんが黙々と働いているのでにわかに声をかけ辛い。思い切って声をかけると振り返った店員の唇にピアスがあったりと、初めて行く客にはどきどきものなところ。「12インチにはまる145/70あります?」「その車のですね、ありますよ、どこのにします?」ここで、ブランドの説明いっさいなし。セールストークなし。客はあらかじめ調べておかねばならないのだ。久しぶりなのですっかり忘れていた。「ブリヂストン…、横浜…、ダンロップはちと高いですけど」「なんぼからあります?横浜は」「3500円のはどうですか?」「じゃその3500円ので」ここで、3500円がいったいなんなのかの説明もなし。あいかわらずスゲエ。値段だけ聞いて即決する作者もイカレテルが。待合室に入るとおばちゃんがインスタントコーヒーを入れてくれた。ありがとう。ガラガラっ。「まだ溝ありますけど交換ですか?」「4本とも交換してください」はは、ここは溝が残っていればもったいないって言ってくれるんだ。ガラガラっ。「バルブが古くなってるので交換していいですか?300円です」「お願いします」野ざらしタイヤだからなあ。少し歳のいったおじさんが出てくる。「ちょっといいのにしときました。イーシーケってやつです」「あ、どうも」なんだ?そのブランド。交換された真新しいタイヤを見るとECOSの文字が。エコスね(笑)(3500+300)×4×1.05=15900円也。(カーショップではタイヤ本体だけで1本3900円はする)ここ、工賃、廃棄手数料取らないのである。しかも前輪だけだがホイールバランスを取ってくれる。タダで。おばちゃんに会計をすますと、新品の軍手もくれる。車いじりするとき使ってくださいって。新品タイヤの感想はまた次回。 追記:900キロほど走ってみた感想では、燃費が上がったがどうかはよくわからない。街乗りがメインなので誤差の範囲におさまっていそう。強くブレーキを踏むと普通に止まるが、だらだらとゆっくり踏むと普通のタイヤよりも制動距離は伸びてしまう。この点は特性と割り切れば慣れの問題。交差点でのふらつきがなくなり、ロードノイズも減った。面白いのは、雨の日に走りが重い感じがする。まあまあのタイヤと言っておこう。2003.11

 ステアリングをつける

ステアリングの材料  前の車につけていたステアリングが出てきたので、にちじょう号に取りつけてみる。材料は1枚目の通り。昔はナルディの輸入元が純正のボスも用意していたのだがいつのまにか止めたようで、現在はユニバーサルなものを手に入れるしかない。通販もあるが、送料と手間を考えたら近所のカーショップで探したほうが早い。ヴィヴィオは生産中止となって市場からフェードアウトしようとしているので、ヴィヴィオ用のボスを置いている店自体少ない。カレー屋の横の黄テンガロ帽にしかなかった。(しかもKK3としかなく、KW3にも使えるはずなのに表記がない)もともとステアリングの取替需要が減っているようだ。エアバッグ装着車と保険の兼ね合いであろう。もちろんにちじょう号にはエアバッグなどない。エアバッグ装着車は保険料が安い。ステアリングを取り替えてしまうと保険がきかなくなったり、料金が高くなったりする。もちろんエアバッグ付のステアリングも売ってはいるが、高いし、取り付けに手間がかかるし、そこまでしなくても最近標準でついてくるものはそこそこのデザインと需要が冷え込む要素は揃っている。実際作者が行ったカーショップではどこも展示品にホコリがかぶって薄汚れていた。代わりにグリップにカバーをつけて走っている車をよく見かけるようになった。交換したいという潜在的なものはあるのだろう。いかんせん、色も柄も頭悪そうなものばかりだが。
ホーンの蓋はずす ホーンの蓋をはずしたところ。赤い丸の所にはめこんであるだけで、手で簡単にはずせる。ドライバーでこじる必要もない。最初ホーンが鳴ると思って、バッテリーの端子をはずしておいたが、ヴィヴィオはキーが入っていないと鳴らないことを発見した。蓋をはずしてしげしげと見ると、本当に車と言うものはハリボテであることがわかる。この状態で細字のペンかなにかで、まっすぐな状態はどこかボルトの部分にマーキングしておく。そして、ステアリングがロックするまで左右どちらかに回す。ロックがかかったらクロスレンチでナットをゆるめる。ナットは取ってしまわずに、残した状態でステアリングをはずす。そうしないと力をこめて引っ張った勢いで顔にステアリングを当てて怪我をすることがある。コツを知らないと、どんなに力を入れてもはずれないだろう。はずれないのはボルトに対して斜めに引っ張っているからである。車のシートを少し前に出して、ステアリングの下部を両膝で少し押しながら、腕は上部を鉄棒の逆手のようにして引くとよい。それほど力はいらないので、はずれないときはもち手をずらしてみる。それでもだめならCRCを吹いてしばらく置いてみるとはずれる。ステアリングの中心にはワッシャーが2枚付いているので、はずしたときなくさないようにする。
はずしたところ 完全にステアリングをはずしたところ。前輪を動かしているのはこのボルト一本だけ。見ると単純で意外と細いので不安になる。メンテをして車の構造を知ると、つくづく荒い運転はやめようと思う。すぐ忘れてしまうかもしれないが。右下のほうに押すとスプリングで引っ込むピンがついている。グリースがホコリなどもまじって鼻クソのようにべっとりこびりついていたので、ティッシュで拭く。買ったボスには交換用のピンも付いていたが、そのまま使えそうだったのでわざわざ抜き取ることもせず、再利用する。この時点で新しいボスの裏側にあるピンがあたる金属部分にグリースを塗っておく。白いプラの部分に突起が3つあるので、この突起に合うようにボスをはめる。少しは回るので横から調整しながらはめるとよい。このときに、まっすぐな状態のマーキングを見ながらボスのマーキングと合わせてはめることになる。
仮取り付け ボスを仮にはめてみたところ。赤い線はホーンボタンに接続する線。ネジ穴が多いのは、モモ用とナルディ用どちらにも対応するため。ボスに付いていた取り付け説明書にはそのままボルトで締めてあるようだったが少し不安だったので、はずした純正ステアリングについていたワッシャー2枚のうち1枚をかませることにした。1枚目の左下にあるナルディ用のリングはステアリングとボスの間にはめろと、説明書にはある。が、仮止めしてみてわかったのだが、説明書通りにしてみるとホーンボタンがどうやってもはまらない。2枚(ナルディ用とモモ用)あったので間違ったかと思ったが、2枚とも駄目。はめる意味もなさそうなので結局使わずじまいであった。別のモデルには必要なのかもしれない。やってみないとわからないことはあるものだ…。ホーンボタンも仮止めして、ホーンがちゃんと鳴るか確かめると、久しぶりにでかい音が出て少し驚く。音がでかいと言うことはバッテリーも元気な証拠なので二重の意味で良い。
クロスレンチ クロスレンチを使ってボスを止めているところ。規定のトルクがあるのだが、ステアリングのロックが壊れない程度でよかろう。さて、車も古くなってくるとアライメントがじわりと狂っているので、ステアリングセンターのマーキングと合わせたにもかかわらず、少しずれたところで直進する。走ってみて違和感があるなら少しずらして取りつけてみるのもよい。しかし、ずれがひどい場合は足回りが壊れているかなにかトラブルを抱えているので、ずらさずに取りつけて整備工場に行ったほうがよい。買ってきたボスにはボルトが2種類入っていた。普通のボルトと六角レンチを使うタイプ。まあ、仮止めに六角のほうを使う人はいないと思うけど。最終的にどちらを本締めに使うかはその人の好み。
隙間 取り付けが終わって横から見てみるとボスと本体の間にずいぶんと隙間があって、ピンと白いプラ部分が見えていてちょっと体裁が悪い。仮止めの時に気づいて、ボスの押しこみが足りないのかと押しこんでみたが変わらず。もしくは、ボスの型番を間違えたか(ヴィヴィオ用は生産年によって2種類あって、作者は車検証の初年度登録の年で判断して購入した)悩んでみたが、そんなにずれているようでもなく…。こんなものなのだろうか。説明書にはその点は当たり前のように何も記載がない。いまさら買いなおしてみることもばかばかしいので、このままで。って、やっぱり気になる。うーん。
カバーをずらしてみると、ボス本体にはプラのカバーがついている。これを触ってみると若干動くことがわかった。じわじわと動かして隠してみた。こんなものだろ。いいかげんさも必要さ。早速試運転に出てみる。純正よりもグリップが太く、径がほんの少し小さい。作者はこの径(360mm)が一番あっている。前に乗っていた車でも、このステアリングに替えたら肩こりが軽減したことがある。純正ステアリングはどこのメーカーのものでも、若干だが大きい。パワステ機構が死んだときに力が入るようにだと聞いたことがある。にちじょう号にはパワステもないので、そんな心配は無用なのだが。ウインカーレバーがほんの気持ち遠くなったか?不便になるほどではないな。メーターの視認性も損なわれていないし問題なし。今回買ったボスは大恵(ダイケイ)製で4500円、スバル用057。おそらくスバル用はすぐレガシィやインプレッサのボスだけになるだろう。需要の少ない商品は市場から消されていくものだ。なおステアリングは径が360mmあれば経験上車検は通ります。ただし、ホーンボタンに正露丸のようなラッパマークが必要。2004.01

 チープなアーシング


電気コードと金具とボルト  エンジンの振動で内装が共振して安っぽい音を立てている。古いからとあきらめているが、なんとかならないものか…。そもそもエンジンの振動って何が原因か。ライトをつけると余計に振動が増す。電力をライトで使うので、エンジンを回すための電圧が降下し、アイドリングの回転が落ちてしまうためだ。これを解決するにはアイドリングの回転数を上げるのもひとつの手だが、それだと無駄な燃料を喰う。電圧降下を止められれば良いはず。それでアーシングを試みることにする。しかし、巷に売っているアーシングキットは何だ。各車専用のものは数万円する。(もちろんヴィヴィオ用なんて見当たらない)消費者を馬鹿にするのも程がある。ただの電気コードじゃないか…。ちなみに汎用(好きな長さに切って使う)のアーシングキットもホームセンタなどで2000円前後で売っている。もっとチープに行こう。作者が買ったのは12V 200Wまで使えるコード5mで280円と6mmボルトに使える端子160円。あとボルト2本、ナット2個で50円弱。
オルタネータ取りつけ部 アーシングをやる前に少し悩んだ。意外と取りつける場所がない。オルタネータはベルトを張るための調整用ボルトがあるが、ここはかなり固く締めてあった。外れたとしてもベルトの張りが変わってしまうので良くないだろうし。写真には写っていないが、反対側にオルタネータを締めているネジが4本ある、こいつも固着している。ネジをなめてしまうのが怖くてあきらめる。他に共締めできそうなところを探すが離れたエンジンブロックにしか適当な場所はなく、電圧降下を止める当初の目的からはずれてしまう。調整用ボルトを締めているところに余裕があったので、そこにボルトナットを新しく買ってきて締めこむことにした。イージーで確実なのに限る。
オルタネータに共締めはめてみました。ここは8mmのボルトなので買ってきた端子が使えない、コードの皮むいて直に締めてしまえ。元からあるボルトに比べ買ってきたボルトが妙にピカピカしている。車検に出したら整備士は笑うかね。そもそもなんのボルトかと思うかね。もともとのボディアースも似たようなレベルではある。バッテリーのマイナス端子から出ているコードをたどっていくと、まずコードの途中の皮をむいてバッテリーを固定してある板の下側に接地してあり、さらにそこからコードが伸びてエンジンブロック(ミッションのあたりか?)にボルトで共締めしてあるだけである。この程度で回路になっているのは不思議でもあり、いいかげんなものだと思う。チープでもアースケーブルを増やせばそれなりの効果は出るだろうと妙な自信さえわいてくる。だからこの程度でいいんだ。いいはずだ…。
車内そばに取り付け フロントガラス中央そばのボディ。何を取りつけるのかわからないけど、おあつらえむきの穴があったのでネジで留める。車内の電装品(といっても、がっちゃんこラジカセしかない)に効くと思う。KW3はとかくこのような取りつけ穴、ねじ穴がボディやエンジンブロックのいたるところにある。スーパーチャージャーモデルに合わせて作っているからか。工場のラインが少ないので、使わないのはそのまま塞がない状態なのだろう。おかげで役に立つ。
ラジエターそばに取り付け ライトそばにコードをつけようと見まわしたが、ネジ留めしてあるところはゴムやプラスティックなど絶縁体が多いので、ラジエータを留めてある金具の下にした。ほぼ真中なのでライトからの距離が同じになり抵抗も同じになるだろう。もう少しましな場所があるかもしれないがましな場所にはネジ穴が見当たらないのでここにする。あとはすべてのコードをまとめてバッテリーのマイナス端子にナットで締めこんで終了。
 エンジンをかけてみる。いつもと変わらないようだ。この程度のコードではやはり効果は薄いか。走り出してみると、おお、エンジンの回転が若干ではあるがマイルドな感じになった。エンジンブロックにはアーシングしてないのに。オルタネータにつないだコードが効いて電圧降下を止められたか。アーシングの前は低いギアで引っ張ると、どこかビリビリと無理に火花を散らしてエンジンを回している感じがしていたが、それがおさまったようだ。アイドリング状態でライトを点けるとやはり回転は落ちてしまうが、振動が少しおさまっている。ライトをつけた状態で軽く空ぶかし、アイドリングにもどるときにライトの照度もガクっと落ちていたが、その落ち方も少なくなっている。いずれの効果もふだん使っている者にしか分からないものだが、当初の目的である振動を減らすことには成功した。ラジカセの音質は…よくわからない。鳴れば良い。他の車に比べエンジン音が室内に入ってくるので音質どころではないのだ。ただ、若干音量が増したように思える。材料費500円にしては上出来だろう。2004.03

 オーディオ交換


ビスどめ位置  オーディオを交換しようと思ったきっかけは、友人の新車に乗せてもらったからである。オール純正のMP3まで聴けるCDと、ナビゲーションシステム。あんなの見せつけられたら自分の車が惨めにかすむ。今までは手持ちのポータブルCDからカセットテープ型の外部入力にヘッドフォン端子からつないで聴いていたが、音質も使い勝手もけして良いものではなかった。またカーオーディオのフラッグシップが、DVDまたはHDDの映像・音楽全てを網羅したナビゲーションシステムにシフトし、音楽(ラジオ)の基本的なものは良い意味で枯れて値段もこなれてきて買い時だと判断した。1DINサイズで2万円も出せば、チューナー、CD(MP3再生可)のついたセンターユニットが買えてしまうようになった。今回購入したオーディオは通販で税込、送料込で15205円。交換はドライバー1本だけ使う。以前交換した「ウッド風パネル」を取り外すと、オーディオは4本のネジでとりつけられている。左右とも赤丸の奥のネジから外し、前方の左右のネジを外すと取り外ししやすい。
奥の配線 作者の車についているものは純正ではない。買ったときから既についていたものである。純正のラジオであった場合そのままでは社外品のオーディオは配線できないので、別売りのハーネスを買うことになる。1500円程度のはず。もちろん作者の車はハーネスが付いていたのでそのまま流用させてもらう。配線の束を見ると少し憂鬱になるが、小学校の理科で乾電池と豆電球の初歩的な回路を理解しているなら、誰でもできる。基本的なことだが、電気系統をいじる時にはあらかじめバッテリーのマイナス端子を外しておく。そうしないと無用なショート、トラブルを起こす。
ライター部 パネルを外したのでついでに触れておくと、ここにライターがある。作者は喫煙しないのでライターなど無用だが、ライターのソケットは簡易な電源取りだしに使うので取りつけておいたほうが何かと便利。ライターがなくても配線はきているので、あとは解体屋にいって探せばよい。作者は100円程度で購入した。なおライターではなく電源ソケットとして取りつけてあるモデルがあるので、喫煙しない人はそのソケットをすすめる。汚い灰で汚れていないからだ。RXやGXのスーパーチャージャーモデルに多い。隠れて見えないがネジ2本で取りつけてある。
ハーネス 取り出すと、配線がごちゃごちゃと出てきた。結束帯でとめてあったので作業性をよくするためにこのあと切った。写真では見にくいが、各線には「ACC」「バックアップ」などとタグが打ってある。スピーカーについては特にタグは打ってなかった。ACCはアクセサリー電源で、キーをACCに入れると使えるようになる電源。バックアップは常時電源で、時計など電源が切れてはいけないものに使う。この状態にするのに少し時間がかかった。オーディオを取り出そうとすると何かが引っかかる。運転席側から手を伸ばしてみると、アンテナの端子が抜けにくい状態で、最後まで抵抗していた。あとはオーディオの取扱説明書を見ながら、新しく用意したオーディオ側のハーネスと車側のハーネスの端子を1本1本慎重に取りつけていけばよい。この時注意するのは、古いハーネスをいっぺんに取り去ることをせず、古いのを一つ抜いて、新しいのを一つ挿すと行った具合に作業すると間違いが起こらない。コードの色も統一されているので迷うことは少ない。作者の車は後付けの4スピーカー仕様だったので、その部分だけは車のハーネスからきている後部スピーカーの線につながず、直接オーディオのハーネスにつないだ。純正のスピーカーのみであれば、前部スピーカーだけなので、配線しないハーネスが残ることになる。
アンテナ端子 赤丸の部分がアンテナ端子でこれがいつまでも抵抗してオーディオの取り出しができなかった。原因はこのケーブルがぎりぎりの長さしかなく、取り出そうとするとケーブルが張ってしまってそこでストップという状態だった。どこかで引っかかっているやもとケーブルを探ってみたが最初からこの長さだったようだ。ここで問題が発生した。
重ねたオーディオ新しいオーディオと古いオーディオではアンテナ端子を挿す位置が違う。このためどうやってもアンテナ端子が挿せない。手持ちの線をつないで延長するしかないのか…と思ったが、とりあえず近くのカーショップに行ってみることにした。作業の途中で買い物に行く羽目になろうとは。もうどうでもいいのでパネルから配線が出た状態で行った。電源のケーブルさえむき出しの状態になっていなければよい。
しばらく物色していると予想通りの商品を見つけた。アンテナ延長コード。やはり他の車でもアンテナ端子が届かないことがあるのだろう。作者が買ったのは50cm延長で682円。他に1mと2mのものも売っていた。はたしてヴィヴィオのアンテナ端子と合うのかと思ったが、取りつけてみたらあっさりついた。杞憂だった。少し気になったので自分か購入したオーディオ同モデルの店頭価格を見ると4000円近く高かった。作者が店に入った時はちょうど客がひとり、店員のセールストークに捕まっているところだった。取りつけ工賃も表示されているので見ると…4000円。わからないでもない。自動車によっては内装をはがすのがおそろしく大変なこともあるからだ。それぐらいもらっても見合わないくらいパズルのような車もある。今はどうだか知らないが、昔のT車の*−クIIなどは最悪と整備士から聞いたことがある。延長コード
アース端子 アンテナ端子の長さも解決し一安心したところだが、まだ1つ問題が残っていた。ハーネスをつないだ時に車側のアース端子が余ってしまったのだ。オーディオ側のアース端子は説明書によると、どこか適当にボディアースにつなげと書いてある。説明書にしたがって、ボディアースして、車側の余った端子はビニールテープかなにかで巻いておけば問題はまったくないだろうが、それはなにか違う気がした。結局手間を惜しまず、車側の端子に合うメス型端子をオーディオ側の端子に取りつけて直に接続することとした。アースはオーディオ関係ではきっちりしておいたほうがよい。音量も音質もかなり変わってくる。今回の接続で余ってしまった線を覚書として書いておくと、自動車側:アンテナコントロール、イルミネーション(?)、後部スピーカー、オーディオ側:アンテナコントロール、ミュート、パワーコントロール。アンテナコントロールは、チューナーの電源を入れたときに電動でアンテナを伸ばすためのもの。KW3は手動なので接続の必要なし。オーディオ側のミュート、パワーコントロールは同社製品を買ったときに接続するもののようだ。自動車側のイルミネーションってなんだ?予想では、ライトをオンにした時にだけ通じる電源。オーディオの「イルミ」をオンするためのものってことか。新しいオーディオにはそんな端子は見当らなかった。かわりに文字表示や照明を明暗と2段階に切りかえるスイッチがあった。夜はこれで切りかえて使えってことだろう。
取りつけ完了 取りつけ完了。ドライバー1本で30分ほどの作業だと思っていたら、取り出せないやら、アンテナ線の延長やら、アース線の金具の取り付けなど余計な作業がわらわらと出てきた。電源を入れるとFM局の番組を受信し、全てのスピーカーから正常に音が出て一安心。CD-Rに焼いた音楽も正常に演奏した。説明書によるとCD-Rはラベルが印刷可能なものや、ラベルシールを貼ったものは出てこなくなる可能性があるので使うなと書いてあった。フロントローディング共通の禁止事項か。時計合わせやラジオ局をボタンに設定してまともに使えるようになった。今までが今までなだけに、音質には格段の差があった。内蔵アンプ差が音質の差であろう。文字表示がやや細い。作者は太くてくっきりが好きなので物足らない。これ以上のものを望むなら、日本語表示ができる上位モデルを買う必要がありそうだ。必要な情報が最小限表示されればいいので、文字の細さは目をつむろう。オーディオを交換して音質向上、CDが聴ける状況になってドライブは楽しいものだと思い出させてくれた。カセットテープはもう家に所有してない。ずいぶん昔にCDラジカセを処分してしまってからは、テープに録音する機械すらない状態だったので車の中ではもっぱらラジオを聴いていたのだ。電波条件の悪いところではもちろん入らないし、昨今の番組はDJのトークばかり長いものが多い。FM局つうのは、しのごの言わず曲をガンガン流して欲しいもんだ。つまらない番組だと当然ラジオは切って、KW3のエンジン音だけが響くわけだが…。寂しい時もある。オーディオ一つ交換しただけで車との距離が縮まった気がする。これからはもう少しにちじょう号とドライブに出かけようと思う。2005.06

 ブレーキローター、パッド一気に交換 ※一部の画像はクリックすると拡大します


ローターと塗料、クリーナー  ついに手を出した。やれるかどうかわからず、2004年の3月に買ったままほったらかしていたブレーキローターの交換に重い腰を上げることにした。買った後解体屋に通いつめ、同型の下回りを覗いていた。見当はつけていたが、踏み出す勇気はなかった。結局、今年になってどこかの個人Webで交換している様子を見てやる気が出た。ただ、そのWebはブレーキ全体のオーバーホールであったため、事情は微妙に違った。写真もぼやけていたので、結局詳細は自分で確かめなければならなかった。
 ロッキード製の12インチローター。ヤフオクで落札、当時9600円。クリーナーはおまけでついてきた。これで錆防止用に塗ってある油を落とせという意味らしい。耐熱塗料は別に買ってきた。にちじょう号の古いローターは中心部が錆で固まった溶岩のようになっていたため、交換するときは塗料をと思っていた。新聞を切り抜く新聞を円く切り抜いたところ。最初マスキングテープを使って厳密にやろうとしたがやめた。ローターの中心部にそって鉛筆で円を描き、それをはさみで切り抜いただけ。この穴から中心部を出して、ブレーキパッドが当たる部分を隠して耐熱塗料を噴く。当然だが、塗料を噴く前にブレーキクリーナーで油をきれいに落とす。ブレーキクリーナーはとても揮発性が強く、ものの数秒で乾いてしまう。
塗装中塗料を噴いたところ。かなりいいかげんな塗装。がんばっても錆びは出る。ほどほどがいいでしょう。なお、隙間から塗料がブレーキパッドに当たる部分に出ても気にしなくて良い。ブレーキパッドが塗料を削るので、消えてしまう。なら、新聞で隠す必要はないのではと思うが、面積が大きくなると削られた塗料がブレーキパッド周辺にくっついて汚くなる。掃除しなければならなくなるので、やはり隠す必要はあると思う。気にしない人はそのまま全面塗装すればいい。この耐熱塗料は30分で乾燥。1時間で完全乾燥とあった。この日はローターの塗装だけだったので、1時間後箱に戻した。
錆びたブレーキローター タイヤをはずしたところ。改めて見るとローターの錆びの盛り上がりが大きい。しかも削れたローターの外周部と内周部に段差がついている。減りは車検を通る程度だとは思うが、このまま使いつづけたいとはあまり思えない。このときはわからなかったが、ごの段差が後にあわてる原因になった。
六角レンチが必要なピン 赤丸のピン1本はずせばブレーキキャリバーを動かすことが出来る。ここは8mmの六角レンチが必要。こちらは右側(運転席側)なのでレンチを突っ込んで後部座席方向に力を入れると緩まる。作者の車は少し固く締めてあった。かといって、ハンマーでたたくようなことはしたくなかったので、手と足でゆっくりと力を入れて行きながら緩めた。(単に腕力がないだけ)荒っぽく扱えない部分。
で、キャリバーが動くぞと思ったら…動かない。ゴツゴツ言うだけで動かない。「なぜっ」背中に熱い冷や汗をかく。まだはずさなければならないものがあるのか…。下に潜って眺め回したり、もう一度力を入れてみたり、自宅に戻ってネットで調べなおしたり、解体屋で下見したことを思い出したりして大汗をかいた。答えはさっきの「段差」であった。ローター外周部の段差がパッドに引っかかっていて動かないのだ。ローターもパッドも壊す覚悟で大きな力を入れると、「ギシッ、キシッ」と傷がつきながら少し動くことがわかった。あきらめず力を入れると完全に上げることが出来たが、勢いでエンジン側にはまっているパッドと円形のシムが外れ飛んだ。パッドとローターに傷が入っただけで影響はなかったので胸をなでおろす。
六角レンチとモンキーレンチとクランプ 今回初めて使った道具たち。左から六角レンチ、モンキーレンチ、クランプ。ローターは固着しているので、ローターに開いている穴にボルトを締めていき、ローターを浮かせてはずす必要がある。その時のボルトだが、「M8」という規格のものがちょうどはまった。(ピッチは忘れた)この六角ボルトは手持ちのスパナでは合うものがなかった(13番と思われる)ので倉庫にあったモンキーレンチの出番となった。このモンキーレンチひっくり返すと「T*YOTA MOTOR」と刻印があった。…。おやじがかっぱらってきたものなのか?なにしろローターは錆びているので、ねじ穴にCRCを少し噴きつけて、それでも固かった。最初ローターが回らないようにクロスレンチで止めながらやったりしたが、後から面倒になって両方の足の裏で押さえながらまわした。これで十分締めることができたが、靴は錆びで汚れた。(この方法がいいのかどうかわからない。これしか思いつかなかった)締めていくと途中で「ギンッギンッ」というポイントがある。そこでローターを手で引っ張ってみる。だめなら増し締めし、繰り返すとローターががこっと外れる。
ローターをはずしたところなお、この作業に入る前はキャリバーを針金などで上部に持ち上げておく。ブレーキホースに負担をかけないため。
 ローターをはずしたところ。赤丸の部分にボルトとCRCの跡がついている。この状態でブレーキクリーナーを使ってこびりついた汚れを取った。パッドを押すピストン付近にはかからないように作業を進めた。ゴムなどが劣化するかもと思ったからだ。
キャリバーを釣っているところ
 キャリバーを針金で釣っているところ。丸の中に見えるのがパッドを押すピストン。このピストンは手で押したぐらいでは戻ってくれない。レンチを組み合わせてテコの原理で戻す方法もあるようだが、私はクランプに鉄板をかまして戻した。(実はあわてて近所のホームセンターに買いに行った)このクランプにしたのは、回す部分が六角ボルトのようになっているので、スパナをかませて力を入れることができるため。クランプは1000円程度だったと思う。専用工具なら5000円程度か。ヴィヴィオはピストンが1個しかないので楽。大きな車のブレーキになるとピストンが2個あって、1つを戻せばもう1つが出てくる「モグラたたき状態」になるので専用工具を買ったほうがましになる。
ブレーキフルードタンクなおピストンを戻す前にブレーキフルードをスポイト等で減らしておかないといけない。蓋も緩めておく。少しずつ戻しながら、こぼれていないか確認しながら作業を行った。こぼれた場合はすぐに大量の水で洗い流せばよい。これは昔整備工場の人に聞いた。ブレーキフルードは水を吸いこむようになっているので、すぐ大量の水をかければ塗装などに影響は少ないそうだ。ぐいぐいと全部押し戻したら、ローターとパッドをはめる。パッドをはめる前にペーパー等で表面を少し荒らしておいてやるといいそうだが、作者はへとへとになっていたのでそんな気はおこらなかった。パッドが届いたときにやればよかった、とも思ったが当たりが出るまで走るんだから「もういい」のだった。パッドをはめなおすときにパッドとシムが当たる部分に耐熱グリスを塗る。近所のホームセンターにはスプレータイプのものしかなかったが…。とりあえずピストン側の円いシムだけに塗って、反対側のパッドにはシム自体はめなかった。これもシムは「鳴きを止める」だけのもので、無用のものという考えを整備工場の人に聞いていたからだ。そこは長年ラリー車の面倒をみているとこであったので鵜呑みにさせてもらった。ピストン側だけシムをつけたのはなんとなく直接あててはいけないような気がしたからで、なんとも中途半端な思い込みである。夏に車検なのでなんか言われたらそのときに対処しよう。
新しいパッドと古いパッド 新品と古いものを比べてみた。上が新品。古いものは中央に切ってある溝が消えかけていたのでちょうどいい交換時期だったと思う。新品のものと比べて厚さは半分といったところか。まだ残っているという考えは危険。パッドはある厚さから減りが急激に加速していく。ここまでがんばってくれたパッドにご苦労様と言う。
今回選んだパッドは「BRIG」の「STREET SPORTS (TM)」。通販で11050円(送料別)だった。純正品に近くてもっと安いものもあったのだが交換するからには少しいいものにしたかったのと、黄色が作者の誕生花の色(笑)であること、ヴィヴィオのパッドはもう市場に少ないことからこれになった。競技用のをはめてもいいのだが、良く効くパッドはさっさと減る。競技用は高いスピードで使うことを前提に作られているので、日常生活で使うトロトロした速度ではかえって使えない。純正よりちょっとよくて、耐久性もそこそことなるとストリート用になる。作者にはこれで十分だ。
新しいローターとパッドをはめたところ ローターとパッドをはめて、キャリバーをやさしく下ろし、六角レンチでピンを元通りに締める。ブレーキフルードが溢れていないか確認しながらブレーキペダルをそっと数回踏み、正常に戻るのを確認した後、ガンガン蹴るように数回踏む。取りつけ完了。ローターが少し錆びて見えるのは塗装してから1週間経ってしまってその間に少し錆びたため。走っていれば取れる。黄色いパッドが目にまぶしい。作業に慣れていなかったのと、道具を買いに行ったりなど余計な時間をくったため、ここまで数時間かかった。タイヤを取りつけ、休憩。反対側は要領がわかったので30分とかからなかった。スポイトで抜いたブレーキフルードを少し戻しながらMAXレベルに調整し、蓋を閉めて作業完了。
 両方組みあがったところでどきどきしながらエンジン始動。ちゃんと制動するか恐る恐る踏むときちんと止まった。ゆっくりした速度で何度か試し、どうやら大丈夫のようなので、嬉しくなってその日のうちに60kmほど試走してきた。当たりの出るのはもっと先だろうがロックせずに少し奥のほうで「グッ」と効く感じであった。今までは強く踏むと「無理やり押さえつけている」感があった。それがない。安心感が増した。鳴きも振動もまったくない。2006.04

※ブレーキは重要保安部品です。資格のある整備士立会いの元交換してください。(にちじょう号はどうせすぐ車検だしなあ…)自信のないかたは素直に整備工場に頼む事をおすすめします。

 かいおん君装着 ※一部の画像はクリックすると拡大します


ボンネット裏  オイル添加剤のおかげでエンジン音がだいぶ下がったとはいえ、もう少しなんとかしたい。ボンネット裏を眺めると見事に鉄板だけ。排気量の大きい車はここに遮音材が貼ってある。圧縮した紙のようなものが多い。貼ってあるということは効果があるのだろう。にちじょう号にも欲しくなった。その前に長年の汚れがこびりついていたので万能クリーナーで落とすことにする。実はこの作業が一番時間がかかって疲れた。
 始めはホームセンターで建築資材の「グラスウール」を接着剤かなにかでつけようと思っていたが、細切れでは購入できない。壁の裏に入れることを前提にしてあるので、ぼわぼわと膨らんだものがエンジンに当たって危ない。繊維が飛ぶ。大量に余る。他の素材も探したがピンと来るものはなかった。

かいおん君の箱 以前自動車雑誌上で見た製品かいおん君を選択。「快音」と「快温」をかけたネーミング。遮音以外にエンジン内の温度をある程度一定に保ち駐車後のエンジンをかかりやすくしたり、ボンネットの塗装を守るという効果も狙っている。素材はグラスウールを圧縮したもので剥離紙をはがしてボンネット裏に貼る。作者の住んでいるところは田舎なのでカーショップには見当たらなかった。ネット上を検索するとセブンイレブンの通販で売っていた。通販はここだけにしか見当たらなかった。あまり考えずに「軽自動車用」を頼んだのだが、少し後悔する。

かいおん君をボンネットに置く  取り出してボンネットに置いてみると、ややや、小さい。そうか、世間的には軽自動車のボンネットのサイズといえばスズキのワゴンRのようなものなのか。製造元の矢澤産業のページにサイズがあったのを良く見ていなかった。というか、文字がちかちかしてみづらい!!小型自動車用を買って、カットして使用するべきだったかもしれない。説明書には少々サイズが合わなくても(小さくても)効果はあるとあるが…。なお、箱には薄いビニールの手袋が入っている。あくまでもグラスウールのかたまりであるため、端を持ったときに手を切らないようにと配慮のため。作者はマスクもして取りつけた。手を切ることもだが、繊維を吸いこんでしまうこともマズイと判断したから。実際説明書には「念のため装着して100kmは内気循環にして、グラスウールの繊維を室内に入れないように」とある。ちょっとした危険物だ。

かいおん君装着 一人での作業は少々てこずった。裏の剥離紙をはがして貼るだけなのだが、うまくセンターが出ないし、斜めになるし…。一度2つに折り曲げて、センター部分を帯状に剥離紙をはがす。センターをエイヤと貼り、頭と片腕で支えながらもう片方の手で剥離紙をはがし、支えていた頭と手を少しずつずらしながら押さえつけていくというアクロバットな体位で装着。そして片側をゆっくり貼った。手で押さえつけるだけではうまくつかないので、ドライバーの柄の丸くなった部分でぐりぐりと押さえつけた。やっぱり少し斜めになった。なお、ボンネット裏にはエンジン調整値とエアコンの冷媒のデータシールが貼ってある。かいおん君を貼る前にメモしておいたほうがよい。まあ忘れても最悪ディーラーに聞けばいいが。

切りこみ ボンネットを支えるステーを止めておく部分がシートに重なってしまう。この部分はカッターで切りこみを入れて逃げた。場所が少々ずれて汚くなってしまった。
 装着してボンネットを締めるとき金属音でなく鈍いボスっという音に変わった。こんな薄っぺらなものでも多少はと期待。さっそく走り出してみると…。あ、あまり変わらない。エンジンを回したときの一部の高周波が鈍くなった感じ。よく使う5速60km巡航では違いがまったくわからなかった。やはり小さいのを買ってしまったのが運のつきか…。

 その後装着してから数百キロほど経った頃、装着時よりも音が少しマイルドに聴こえる…。なぜ?剥がれているのではと確認するが変わらず。エンジン熱で膨らんだ?劇的な変化はないが方向は間違っていない。小さいサイズを買ってしまったのが悔やまれる。2006.05

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