おわら風の盆
八尾町にて
八尾町は飛騨山脈の山すその川沿いにある小さな町。この「おわら風の盆」の三日間は東京から「はとバスツアー」も組まれている。関西方面からも観光バスが続々と押し寄せる。踊るのはもちろんプロではなく町の人である。素朴な踊りの中に艶やかさがあり、それがいちばんの魅力だ。
昭和60年に新潮社から出版された「風の盆恋歌/高橋 治」がこの田舎町の盆踊りを世間に知らしめるきっかけだった。直木賞をとったその不倫小説の舞台に登場した盆踊りは、たしかに不思議な魅力を持った踊りである。唄も浄瑠璃の節を思わす官能的な響きがある。一度この盆踊りを見た人は魔力に引かれるように「おわら風の盆」詣でをすることになる。
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