心の歌(初夏)
川柳と和歌
 
この川柳と和歌も2ぺージ目を迎えた。
新春の一月から始まった。歌でつぶやく日常風情だ。季節がわかる。
「年毎に 数の減りゆく年賀状 空とわかりた 受けを見にゆく 」 啓輔 
「花粉舞う マスク美人は 目は虚ろ 」利忠  読む人の心がおもしろく伝わってきます。

四月下旬から紙面も新たに2べージ目です。七月から夏になります。        

○ プロなるや 若者嫌う仕事でも さらりとこなし むしろ楽しむ        
啓 輔

○ 背延びした カンナの花の 一群が 赤黄の色で 笑いかけてくる     
啓 輔

○ 見舞電 学友の声若きなり 半世紀飛び 昔のままに             
啓 輔

○ 天の川 この日ばかりは 浅くなり 急ぎ渡らば 逢える楽しみ       
啓 輔

〇 続く雨 天の川でも 水増せり 織姫岸で 裳裾ぬらせり           
啓 輔

〇 古本を そっと開かば 明治なり 讀み辛けれど 文化伝わり        
啓 輔

〇 花終わる 思ひたりしは 早合点 彼方で咲くや 此処で咲くや       
啓 輔

〇 廻しおる 塩ビの傘は 薔薇模様 かざしているのは 美人なりしか    
啓 輔

〇 ひとむらの 薄雲流る 風に乗り 青空の中 夏近しなり            
啓 輔

〇 そぼ降らば 美しくなる 紫陽花の 呼名に非はず 雨好きの花       
啓 輔

〇 この頃は 佳き輩の 訃報増え 知らせくる友 元気な声で         
 啓 輔

〇 懐しや 七人の侍 再見す 思い湧くなり 青春の日々            
啓 輔
           

            映画の七人の侍を見て作者も若かりし情感を思い出した。
            今はテレビでやっていたが、また感激はひとしおだった。

〇 柔らかな薫風の吹くなる 今頃は 気も長閑にぞ なりておるかな     
 啓 輔

○ 若鮎の 瀬を跳び撥ねて 遡上する 生命の輝き 溢れておりぬ      
啓 輔

○ 鶯の鳴き声聞くは 絶えてなく 春早やゆきて 鯉の泳げり          
啓 輔

○ 花木の名 出でくるまでに 時掛かる 名前口すは 遺言の時に      
 啓 輔

○ 焼け錆びし 骨組残る天主堂 人類の墓 表わす如く             
 啓 輔

○ 初めての 着したセーター煉火色 姉の手編みの 暖くさ喜れしき      
啓 輔

○ メンコをし 取りたメンコを かえす友 嬉しくもあり 口惜しくもあり
      啓 輔

○ 若葉揺れ 居眠り覚める 鯉幟り もの憂げなりに 尾を振りはじむ 
    啓 輔

○ 戯れを 心ゆくまで してみたし 弥生の風と 皐月の薫風に         
啓 輔

○ 円かなる 月も霞みて 淡きなり 若葉も花も くすみており          
啓 輔

○ どんよりと 空かたまりて 風もなく 鯉を上ぐれば 居眠りはじむ        啓 輔
 


〇 台風の予報は でかい方が良い                           利 忠

○ 大輪の 朝顔に負け 梅雨逃げる                          利 忠

○ 梅雨明けは 葵の花に 聞きましょう                         利 忠

〇 鯉のぼり 庄内川の 空を舞う                            利 忠

○ 花冷えに 仕舞った炬燵 呼び戻す                         利 忠

○ 一ッ葉の 松風に乗せ 蝉の鳴く   3月には春ゼミの合唱が聞こえた。  利 忠



〇 ホタルこい だんだん声も 可愛いな                        ひろりん

〇 蓮華草 山羊とあそぶは 子供たち                         ひろりん

○ 散歩にて 可愛らしいな 声かける                         ひろりん

○ 薔薇の花 華やかな時 咲き誇れ   中之島のバラ園で咲いていた。   ひろりん

次のページへ行く 前のページへ戻る トップへ戻る ホームへ戻る