今年の神武さま
平成19年10月27日
神武天皇をお祭りする宮崎神宮の秋の大祭である。今年は10月27日(土)と28日(日)に行なわれた。晴天に恵まれ華やかな時代絵巻の行列が目抜き通りを歩いた。獅子舞いを先頭に御所車、鎌倉時代の武将や平安時代の稚児行列、シャンシャン馬、などに加えて今年は「ひょっとこ踊り」や「木剣踊り」「おきよ丸」などが加わった。姉妹使途である橿原市からも行列に参加した。
夜は歩行者天国となり、駅前通りをいくつかの広場に分けて、JC太鼓や綱引き大会、大道芸、神話と神楽コーナーなどのステージを設けて楽しませてくれた。これは神話のコーナーで、近郊の神楽が披露された。神楽の舞い手は男性であるから勇壮な力強い舞いである。
神楽は高千穂や椎葉が有名だが各地にある。いずれも農作業が暇な時期の冬に行なわれる。神武さま(宮崎神宮大祭)の歩行者天国の催事に神楽が見られるのはうれしい。
神武さまの華ともいえるのが「ミス・シャンシャン馬」。かつては近郊の町や村からの代表の美女が選出された。現在は企業や職域から選ばれて出場する。いずれも美人ぞろいなので祭りの後はしばらく話のタネになる。これは着付けが完了して、これから馬に乗る直前の様子である。この姿で馬に乗るのであるから大変なことには間違いない。特殊な鞍に厚い座布団のようなものを置き斜めに馬上に座る。「ミス・シャンシャン馬に出た」、といえば一族郎党鼻が高いので頑張って乗る。乗る前の順番待ちのひとコマ。うれしいような、不安なような、誇らしいような表情が見てとれる。直前まで髪飾りを直してもらったりする。
これから街の目抜き通り(橘通)へ向かうミス・シャンシャン馬の一行。馬も飾り、鈴をつけているので歩む度にシャンシャンと軽やかな音を響かせる。それでシャンシャン馬と呼ばれる。昔、鵜戸神宮への「新婚旅行」の風習はこのようなものだったといわれる。その故事に倣ったもので神武さま行列の目玉である。
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