作品創作の環境についてⅢ
25年前に現在の工房兼自宅を作りました。
山を造成途中で放置された荒れた土地でした。
行政からの連絡で知ったのですが、ここは産業廃棄物処理地として指定されているとのこと・・。
私がこの地に住もうとしたのは「自然と共存する環境づくり」ですから、
指定は早々に破棄しました。
佐土原町は、県内の市町村の中でゴルフ場が多い町でしたので、
ゴルフ場と隣接しない場所を探し当地を求めました。
とはいえ荒地で樹木もないわけですから課題がありました。
わたしは、「木を植える男」になった。
およそ40種100本以上の木が育ち、さながら雑木林のようになりました。
途中枯れた樹もありますが、自然も増え季節の野鳥(50種以上)を観察しています。
改めて紹介しますが、これまで樹木の提供に多くの方に協力いただきました。
その節はお世話になりありがとうございます。
サクラ・コナラがおおい ヤギ小屋を覆うコナラ
シジュウカラが今年も営巣した。 サクラもコロナウイルスに負けず咲いた。
農芸一致の日課と暮らし方
ヤギを草地に移動させ、鶏たちの食事づくり、食事には麦を炊きますので、薪ストーブを使います。その後
残り火は、ダッチオーブンに間伐・枝打ちした雑木を入れて着火力ある薪を作ります。
翌日の燃料づくり 畑(?)を本気になって作ってます。 みかんも花の準備が・・
自然と共生する循環型の生活は、自然への畏敬や感動の気づきが創作に生かされているようです。
どんな作品を目指しているか・・!
「剥製に代わる標本性/芸術性」目指すならば、
解剖学的形態や生態を理解した彫刻をして、
必要に応じて質感(テクスチュァー)・彩色をする必要があります。
「COMPETITOON‘94」雑誌(米)で、「未来の世界勝者!」と紹介された。
以後クラスを上げ入賞もしたが、渡米参戦には金が続きません。
同名の雑誌で毎年のように紹介される若き天才的な作家ラリーバースやパットゴッドンなどの作品にはあこがれます。
本物の作品に触れるとその素晴らしさにきっと圧倒されることと思います。
全国や地方での活動は・・
国内では「日本バードカービング協会」を設立。
設立当初から理事として関わり、地方の作者や作品の紹介に勢力を費やした。また環境教育の有用性を
証
地方で自然謳歌する作家として作品発表し全国認知されることが私の使命であったのです。
JBCA 我孫子 MBCC科学技術館 MBCC 県立美術館
創作に活用する材料は・なに?
作品に相応しい硬さ柔らかさがあることです。
高価なチュペロ(北米材)でなくても、
ヘラノキで通用することを証明してきました。
九州地方で得られる材であるというのが、40数年前に調査し研究で得た結論です。
それは、①どんな表現のバードカービングにするのか・・?
②どんな道具を使用するのか・・?ということとも関係あります。
写真(上)はヘラノキ材です。
西米良の山中で伐採されたものが、人吉(熊本県)の木材市場に出て、
都城の木材会社が競り落としたものを、宮崎市の私が購入したものです。
つまり南九州を一周したことになります。
どんな木材でも彫刻はできるが・・
イチョウ・クスなどを彫刻にするのなら、
そうした材質に即したバードカービングであるということで、
私の目指している作品とは違ったものかもしれません。
カルチャーや公民館では、ナイフや彫刻刀で
彫刻しやすさを求めて、ジェルトン・アユースなど
活用しているようですが、自然保護に役立とうとはじめた
私のバードカービング観とは違います。
南洋の外材使用が輸出国の自然にどれだけの負荷を
与えているか知っててのことでしょうか・・?
「趣味・ボケ防止・暇つぶし」で作るだけでなので、
流木にコアジサシとキジバトを一緒に留め満足している方には
意味ない苦言かもしれません。。
MBCC作品展 MBCC作品展
キビタキの子育て 甲斐さん カケス貯食行為 広末さん
MBCC 作品展 落鳥 アオバズク 渡邊
これから作品展は・・・?
宮崎での作品展は、「宮崎バードカービング愛好会=MBCC」で行われてきました。
組織の原則は ①自然保護で一致する愛好家の ②参画です。
「教室」という枠にとらわれない愛好家の対等平等な関係性が大切だと考えてのことでした。
しかし、残念ながら2019年にMBCCは解散しました。
本気になって、国内外で通用する素晴らしい作品を目指していれば
作品展はあると思います。
それまではインターネットでお伝えしていきたいと思います。
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