<2008年7月>
【友が泣いた夜】 7月31日(木)
友人のたぬきコーチさんが、カルチャー講座が終わった夜、わざわざパソコンソフトの使い方を指導に来てくれた。
県内外の会社から効果的な会議の指導に引っ張りだこで、原稿執筆も大量にこなしながら、全国を飛び回っている多忙な人だ。
彼のモットーは「まず与える」だそうだが、その実行力にはいつも頭が下がる。
お礼をと言っても、せいぜい近くの「すき屋」で一緒に牛丼を食べるくらい。
いつか何かでお返しをせんといかんな〜、という気にさせられる。
これも彼に次々と仕事が舞い込んでくる、見えない秘訣なのかもしれないな。
たまたま高校時代からの友人Aさんから電話が入り、たぬきコーチさんと別れて「ロイヤルホスト」で待ち合わせ。
彼は再婚で子どものいる女性と一緒になったのだが、奥さんの具合が悪く、子どもと一緒に市外の実家に帰っている。
それで今の仕事を辞め、奥さんの実家近くにアパートを借り、向こうで仕事を探しているそうだ。
すごい男だ、カッコいいよ。
出世のために不正をしてテレビで叩かれてる人たちは、少しはAさんを見習ってほしい。
昔プロ野球の外人選手が、「お金より家族の優先順位が上だから」と、辞めてアメリカに帰ったのを思い出した。
その彼に、前妻が私の再婚祝いに花束を届けてくれたことや、娘のいる中学校で講演をしたことなどを報告した。
話を聞きながら、なんと彼は涙を流し始めた。
私のこの10年間を身近で見て知っているから、「本当によかった」と泣いてくれたのだ。
私には、いい友人がたくさんいるんだなあ、と改めて思った夜でした。
自分もまた、彼らにとってそんな存在でありたい。
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【中学生の友だち】 7月29日(火)
数年前、成功哲学系のインターネット上で、中学生のT君と知り合いになった。
メールをやりとりしていたら、なんと隣町に住んでいるという。
こちらの名前と仕事をきちんと伝えて、別の人を介して会うことになった。
それ以来、T君とはすごく年の離れた「友だち」になった。
高校生になっても時々会って話したり、英語スピーチのアドバイスをした。
私が司会をしたディベート大会にも出場して、自分の先生に私を「友だちです」と紹介して驚かれていた(笑)。
私が「文武両道」で公開している情報を学んだきっかけの多くは、実はT君が与えてくれたものだ。
当時の私よりはるかに優秀な彼は今、一橋大学の学生である。
最近も仕事上のビッグプロジェクトに関して、私はたくさんのアイディアをもらっている。
そのT君が今度は、大学受験に関する本を出版しようと動いている。
ラフな原稿を読ませてもらったが、まだ一部荒削りな部分はあるものの、さすがだと感じる内容だった。
彼には社会に対する大きなビジョンがあり、これは実際にやらかすだろうな、と思えるものを持っている。
「君と友だちになって、ラッキーなオヤジですよ」とメールにしたら、「こちらこそ、ラッキーな若造です」と返信がきた。
お互いに志があるなら、友情に年の差は関係ないようだ。
さり気に書いておくと、恋愛や結婚も(笑)。
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【オープンスクール】 7月28日(月)
今日はオープンスクール2日目で、午後の部は娘の通う中学校の生徒たちが来てくれた。
6月15日に書いたように、説明会で娘を意識しすぎて「しくった」ので、参加人数が気になっていた。
すっごくたくさん来てくれた、嬉しいやらありがたいやら。
募集担当者として、全員にお礼を言って回った。
感じのいい子ばかりだった。
2年生の娘も、この制服をきてこのくらいの子になってるんだな…と思うと、感無量だった。
そのうち数人の女の子は、私が担当する体験授業に入っていた。
25分間だったが、思い切り楽しめて学びになる、最高の授業を提供した。
娘に噂が伝わらないかな〜という、下心バリバリのモチベーションで(笑)。
最後にバスを見送るとき、手を振る生徒たちに、深々とお辞儀をした。
「もしこの中にS(娘)の先輩がいたら、どうか親切にしてやってくださいね」
そんな、手を合わせるような気持ちを込めて。
来年、娘が来てくれないかな〜。
入学とまではいかなくても、せめてオープンスクールだけでも希望してくれたら。
授業だけでなく、受付から全体の司会までやっちゃうんだけど(笑)。
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【ダイヤモンド効果】 7月27日(日)
昨日、「ドキュメント発見伝 ダイヤモンドが輝く瞬間(とき)〜テコンドー元日本代表の新たな挑戦〜」というテレビ番組を見た。
台湾で活躍中のモデル、Mondoの密着取材だ。
大谷主水(もんど)、音読みをすると「ダイヤモンド」。
彼は宮崎出身の28歳で、テコンドーの元全日本代表選手。
オリンピックを目前に組織の分裂で参加できなくなり、テコンドー留学していた台湾でスカウトされ、モデルに転進。
今も向こうで一人暮らしをしながら、情熱と努力で名を知られるようになった、逆輸入スターだ。
実は彼、うちの高校がお世話になっている写真屋さんの甥っ子。
高校生の頃、テコンドーをやりたいということで、当時私が所属していた道場を紹介したのがきっかけで知り合った。
メキメキと頭角を現し、あっという間に有名選手になった。
先日帰国したときも、テコンドー同好会の生徒たちを指導しに来てくれた。
その後、応援している私たち夫婦の招待で、美味しい店で食事をした。
恩を忘れず、偉ぶらない、とても気のいい若者だ。
帰国するたびに、取材で忙しくて会えないときでも電話をくれる。
先日の披露宴も、事務所の都合で出席できなくなったが、きちんと祝電を送ってきた。
「別に何をしてやったわけじゃないし、忙しいんだから気をつかわないでいいぞ」とメールすると、すぐに返事が返ってきた。
「俺の人生のスタートはテコンドー始めたとこからですからね。
先生との出会いがなかったら今の俺はいないし、海外にいることもありえなかったと思います。
本当に大恩人ですよ。
これからも先生の期待を裏切らないようにがんばります」
こんな若者を、誰がかわいがらずにいられる?
いつまでも恩を忘れず慕ってくる彼を、応援するなというほうが無理な話だ。
近所の子だし(笑)、これからも夫婦そろってMondoのファンだ。
それで終わったらよかったのだが、番組で感じた彼の熱い思いに、二人ともやられたようだ。
さっそく食事に出かけて、緊急家族会議。
「ちょっと気合入れて、おれたちも本気でやらねー?」
この2年ほど、お互いにプライベートであれこれあって、じっくり勉強もできてなかった。
というわけで、久しぶりにこの夏から、真剣に自分を高める活動を始めることに。
「無駄に生きるな熱く死ね」である。
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【マンガは深い】 7月26日(土)
昨夜は祭りの前夜祭で行われたファッションショーに、妻が出演。
宮崎のモデルクラブから助っ人を頼まれ、またしてもピンクのウエディングドレスを着ていた。
私は名物の「肉巻きおにぎり」(東国原知事がテレビ番組で食べて有名に)を食べ、あふれる人波の中汗びっしょりで見た。
今日は休みだったので、朝はいつものモーニング。
その後、21日に書いたヒーリングに今度は妻を連れて行き、彼女の前世を見てもらう。
同じフロアの自然食レストランで家族が食べてたりして、ぜんぜんアヤシゲじゃないところがいい。
妻の前世は、なんとローマのお姫様ということだった。
何の不自由もない反面、立場上両親が厳しく、自由に振る舞えない。
一度結婚したものの、「これは違う」と感じ、本当に好きな男への恋心に気づいたという。
その男はレストランの経営者で、城に食べ物を運ぶ役目だったそうだ。
立場が違う男と結ばれなかった気持ちが、今世で年齢差を超えて結婚するテーマにつながったらしい。
なんでも、城の周りにはバラがたくさん咲いていたとか。
妻のニックネームは、昔から「姫」。
長女として両親にとても厳しく育てられ、激しい反抗期を経験している。
立場も年齢も、あり得ないほど違う男と結婚してるし。
結婚式、披露宴、ファッションショー、妙にドレスを着る機会が舞い込んでくる。
バラが大好きで、今住んでいるマンションはごみ箱も歯ブラシ立ても足ふきマットも、部屋中ぜ〜んぶバラ。
上の5行全部に、最後に「!」か「(笑)」をつけたいくらい、思い当たるフシありまくりだった。
午後はマンガ喫茶へゆるみに。
結論から書くと、これで3度目なんだけど、またしても6時間無言で読み続けた。
我ながらバカ夫婦だが、マンガから学ぶことは実に多く、決してバカにできない。
前回来たときの大ヒットは、安部穣二さん原作の「RAINBOW 二舎六房の七人」。
今日は間瀬元朗さんの「イキガミ」に完全にハマった。
生きるということをあれほど深く考えさせられるとは…、これはもう小説を超えている。
私が大好きな漫画家は、なんといっても柳沢きみおさん。
弘兼憲司さん、そして奥さんの柴門ふみさんがそれに続く。
この3人の作品には、まさに人生を教えられた。
弘兼さんは中高年の恋愛を描いたヒット作「黄昏流星群」を連載中で、今週の「週刊ポスト」で歌人の俵万智さんと対談している。
テーマは「大人のときめき恋愛講座」
どちらも表現のプロだけあって、語りでもスッと洒落たボキャブラリーを使うあたり、さすがだと思う。
俵「結婚は仕組みとか制度であって、恋愛は気持ちの問題だから、ときめきを持つこととバッティングしない」
弘「自己規制をして切るより、『心の不倫』とでも呼ぶべき感情を持っていたほうが、心身ともに健康だといえる」
俵「嫉妬深いということを、愛情深いととらえる人は多い」
俵「私は『物語の多い人』のほうが好きなので、過去もいっぱいあったほうがいい」
弘「(大人の恋愛は)全部の共有ではなくて、一部の共有でいいんだ。『つき合ってください』と真っ向から言葉を投げるのではなく、『ウナギでも食べに行きませんか』でいいんですね」
俵「失恋してほうがいっぱい歌ができる。傷ついた分だけ、お土産も多いということだと思います」
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【ある意味一貫性】 7月25日(金)
・朝は食べないか、フレッシュジュースのみ。
・水をたくさん飲む。
・肉は食べない、野菜とフルーツ中心。
・たんぱく質と炭水化物は同時にとらず、どちらか一品を野菜と組み合わせる。
・乳製品はとらない。
・アルコールやコーヒーは飲まない。
ある外国人のセミナーで、健康体になる食生活について学んだことがある。
要するにベジタリアンみたいなものだが、ためしに3週間ほどやってみた。
なるほど、体が軽くなり(実際に体重も減って)、体調もかなりいい。
ところがこの外国人講師、海外のパーティーで、デカいステーキにかぶりついているところが目撃された(笑)。
実際に腹も出ているし、その体型からも彼が勧めている毎朝のジョギングをしているとは思えない。
彼の口ぐせは「一貫性を持て!」「基準を上げろ!」なので、言うこととやることに矛盾があったわけだ。
あなたがお金を払った受講生なら、ここでどう反応しますか?
実際には、彼を非難するネット上の書込みが多数見られた。
かつては彼を救世主のごとく崇め奉っていた人も、冷めた表情で「幻滅した」と吐き捨てた。
「実は彼って、こういうウラがあるんですよ」と、得意そうに話す皮肉屋さんもいた。
でも、その反応ってあまりに「普通」だよね。
誰にでもできる、短絡的なレスポンス。
そんなありきたりな「こき下ろし」を聞いたところで、何ひとつ得るものはない。
「一貫性」と「高い基準」を主張している彼がそれを破ったとき、体型が崩れ、こんな騒ぎが起こる。
その姿を自ら示して、「一貫性」と「高い基準」がいかに大切か、反面教師として私たちに教えてくれている。
私はそう思ったんだけどね。
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【BIG WHY】 7月24日(木)
1億円つくるのは難しい。
でも、借金1億円を返せる人は多い。
3ヶ月で韓国語をマスターしろと言われても、ちょっと腰が引ける。
でも、それができれば10億円もらえるという条件なら、今すぐ勉強を始めるだろう。
今すぐフルマラソンを走ることになったら、絶対無理と思うだろう。
でも、やらなければ大切な家族を殺すと言われたら、意地でも完走するはずだ。
実は誰もが、自分にはその能力があることを知っているのだ。
「時間がない」「お金がない」
人は言い訳の天才だから、24時間365日マイナスの自己暗示をかけながら、行動に移さないだけ。
本気になって覚悟を決め、胆をくくれば、実はほとんどのことは実現可能である。
それをやるのに十分に強い理由(BIG WHY)があれば、達成できることだらけだ。
やらないということは、そこまでの「WHY」がないのだ。
「英語ペラペラになりたい」「ダイエットしてやせたい」
ウソでしょう。
本当はそんな努力などせず、遊んだり食べたりする自分のほうが好きなのだ。
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【上司にイヤな人がいる】 7月23日(水)
他社の知人から、表題のような相談を受けた。
幸いウチの上司は裏のない人ばかりだから、そういう悩みが生まれることはない。
私にとって職場に「イヤな人」もいないのだが、もしいたらどうするか、3つほど考えてみた。
(1)映画撮影メソッド
日々の生活を、自分が主役の映画の撮影中、ととらえてみる。
結末も、次に何が起こるかも、わからないほうがおもしろい。
ちなみに出演のギャラは、毎月の給料やボーナス(笑)。
「イヤな上司」は、嫌われるのを承知で悪役を引き受けてくれた、ありがたい登場人物。
困難や障害があればあるほど、映画は盛り上がる。
どんどん主役をイジメて、エキサイティングなストーリーに仕立ててくれ、みたいな。
(2)エネルギーの方向転換
自分たちがよかれと思った企画を、上司の好き嫌いでつぶされてしまう。
「ちょっと聞いてよ、信じられない!」
エネルギーの使い方を間違っている例だ。
貴重なエネルギーを、文句や陰口を言うことに浪費している。
同じエネルギーを使うなら、この際、「謝る」ことに注いだらどうだろうか。
さっさと企画を進めて楽しく仕事をして、「勝手なことをするな」と叱られたら、潔く謝るのだ(笑)。
(3)発想の転換
「イヤな上司がいる」ことが、悩みの原因であるというのはカン違い。
イヤな同僚、イヤな隣人、イヤな友人、イヤな家族、誰を持ってこようが問題は解決しない。
それを「どうとらえるか」という、自分のネガティブな見方が本当の理由だ。
仮に上司からイヤミを言われて、不愉快な思いをしているとする(本当は言い返せない自分が不愉快なのだが)。
しかし今日から法律が変わって、「イヤミを1回言われるごとに3万円もらえる」となったらどうだろうか。
「もっと言って、もっと!」(笑)、同じイヤミが快感に変わるのでは?
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【友人に裏切られた】 7月22日(火)
このような悩みを訴えてくる生徒が、最近目に見えて増えてきた。
最初相手から「友だちになろう」と話しかけてきたのに、最近は別の人と仲良くしている。
「信じられない」「許せない」。
まだ若く未熟な世代なら、こんな発言も仕方ないだろう。
しかし最近、大人からも似たような話を聞くことがある。
友情や恋愛、広くは人間関係のルールを理解していないということか。
そこに1つのカップルができたということは、その陰で泣く人が出てくる。
ならば、自分が両思いの一人に入れず、恋が破れる側に回る可能性もある。
その覚悟がなければ、もともと恋愛する資格がなかったということになる。
うまくいけば機嫌がいいが、そうでなければ周りの人まで修羅場に巻き込む。
挙句の果てはストーカー、典型的なルール違反である。
こういう場面で、その人の成熟度がはっきりわかる。
友人関係も同じで、人の心は時間の流れや状況のとともに移り変わっていくもの。
それを受け入れないのは、一生に一人しか親友をつくってはいけないと主張するのと同じだ。
冒頭の生徒の訴えは、気持ちはわかるんだけど、ちょっと現実離れしている。
私がこのことを教えられたのは、大学時代の親しい友人からだった。
彼が好きだった女子学生とつき合うことになった私は、彼と顔を合わせるのが気まずかった。
しかし彼は、何事もなかったかのように、いつもの笑顔であいさつしてくる。
そんなに好きなわけでもなかったのかなと、少しずつそのことを忘れていった。
ところが数週間後、私は先輩から衝撃の発言を聞くことになる。
「あいつ、この前の飲み会で酔っ払って、中元に取られたって泣きわめいてたで」
すごいヤツだと思った。
自分が負の側に立たされる覚悟を、彼はあの年ですでに持っていた。
私が人との関係でトラブったとき、決して相手の悪口を言わなかったのは、彼の影響かもしれない。
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【ヒーリング】 7月21日(月)
今日は、「ヒーリング」なるものを初体験してきた。
コーチングやカウンセリング、カラーセラピーとまた一味違って、なかなか楽しかった。
「ジムや美容室に立ち寄る感覚でどうぞ」って言われたけど、たしかにいいかも。
ヒーラーは私の元教え子で、一般の人にはない能力を持っているという女性。
実は、彼女が在学中にスピリチュアルな話題をかなり深く話す機会があり、私の「前世」や「守護霊」を見てもらった。
私はそういうことを知らないが、まだ高校生だった彼女の語りを聞きながら、これはタダゴトじゃないなと感じていた。
最近はテレビタレントの影響もあって、感性の優れた女性を中心にではあるが、スピリチュアル系が一般にも受け入れられ始めた。
書店に行っても、成功法則や金持ちになる本ブームの次世代として、スピリチュアル本のコーナーが広くなってきているのがわかる。
物質文化の限界を感じる世相を反映してのことだろうが、10年前には考えられなかった状況だ。
私はニュートラルな立場で教育を行うべき教師として、新興宗教やネットワークビジネスとは意識的に距離を置いている。
カウンセラーやモチベーターとして、潜在意識による成功や幸せへの影響についてさえ、できる限り科学的な説明を心がけている。
ハマリすぎて「アヤシゲ」や「ハイテンション」になる危険性について、これまでずっと訴え続けてきた。
しかしあえてここで矛盾するような記事を書くのは、ほんの少しだけでもそういう世界を知る「メリット」を伝えたいからだ。
大人として現実的な社会生活を営みながら、うまくスピリチュアルを取り入れるライフスタイルに、今までと違った可能性を感じる。
この三次元の世界では「思い」だけでなく「行動」が必要だから、せいぜい2割程度がオススメだけど。
彼女が見てくれるのは「前世」「オーラ」「現在の課題」だそうで、私は特に困ったこともないので、とりあえず今回は「前世」を選んだ。
語られた内容は非常に繊細な部分があるし、その場で感性によって受け取ったものを文章にするのは、私の能力を超えている。
それを前提に、誤解を恐れながら(笑)単純に書く。
私は前世の1つは、オーストラリアで人を集めて知識や知恵を教えていたそうだ。
オーストラリアには3回も行ったし、仕事は今も似たようなことをやっている。
生徒たちも、実は前世で縁のあった人間ばかりで、「お久しぶり」みたいな感じだったりして。
もう1つは台湾の武道家で、妊娠した妻を連れて海に行ったとき、津波に襲われたとか。
お腹の中の子どもに会えなかった後悔で、今生では「子どもとの再会」がテーマになっているそうだ。
私は海がとても怖いし(夏に泳ぎにも行かない)、娘と再会することに人生をかけているのも事実。
特に武道家のほうは、時代的な背景に加えて厳格な教育もあり、「楽しむ」ことができなかった。
だから私に生まれ変わって、自由になって思う存分遊びたがっているらしい。
私が遊び好きなのは前世の影響であり、彼の望みを叶えねばとの義務感から、やむを得ず遊び回っていたのだ(笑)。
彼女のヒーリングを受けた感想は、心が解放されたというか、突き抜けて自由になったという感じがする。
こんな気持ちになれた結果論から言うと、これは理想のカウンセリング状態かもしれない。
そういう意味で、カウンセラーとしても大きな気づきを得られた。
よく保護者から相談を受ける不登校や引きこもりについても、スピリチュアルな観点からその意味を聞いた。
問題の解決ばかりにとらわれていたが、これからは違う角度からも生徒たちを見ることができそうだ。
子どものことで悩んでいる多くの親は、彼女の話を聞けば救われるんじゃないかな。
親しい人が亡くなったとき、「死」について科学的な解説をして、人の心を慰めることは難しい。
「姿はなくても、見守ってくれていますよ」と言われたほうが、根拠はなくても気持ちは前向きになれるだろう。
現実に行き詰まったら、流れを変えるためにスピリチュアルに触れてみる、というのもアリだと思う。
私の場合は、縁あってPipiaさんという相性の合う、バランスのとれたヒーラーと出会うことができた。
私は、いつか彼女がこの仕事を始めると確信していた。
「これしか生きる道はない」と言う彼女のヒーリングを、「ジムや美容室のように」利用できる私はラッキーだと思う。
ちなみに、私が受けたショートセッションは、20分で2000円。
お金のことも現実世界では大事だから、一応書いておきますね。
宮崎市橘通りの「ひまつぶ荘」という所で、他にヨガ瞑想などのイベントもやっているそうだ。
http://miafare-miyazaki.seesaa.net/
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【雑草の気づき】 7月20日(日)
実家に遊びに行ったら、飼い犬コロのシャンプーと、草むしりをするハメに。
実はこの草むしり、私にとって長い間できなかった作業のひとつなのだ。
学校の清掃で中庭を担当した時期など、恥ずかしながら告白すると、指導にいつも迷いがあった。
だって「雑草」という名前の植物はないし、バラの花と比べて価値が低いなどという理由もない。
人知を超えた絶妙なバランスで保たれているこの宇宙に、無駄な存在など何一つないはずだ。
その意味で草はもちろん、蚊の1匹も殺さず、一応武道家なので手でつかまえて外に出していた。
映画「最高の人生の見つけ方」で、ジャック・ニコルソンが言っていた。
「仏教の輪廻転生によるとこの世は修行で、正しい行いをした者が良い生まれ変わりができるという。
じゃあ、ミミズやクラゲはどうなるんだ。
ミミズにとって正しい行いとは、まっすぐ進むことだとでもいうのか」
だよねえ、さらに、木や石ころはどうなんだって話。
そう思いながら、映画「アース」で弱肉強食の場面を見ていて、ハッとした。
猛獣が草食動物を襲って食うことは、果たして「悪い行為」なのかと。
食う方も食われる方も、生態系というバランスを崩さないために、自分の役割を全うしているだけではないか。
そうだ、行いの「良い悪い」じゃなくて、それぞれに与えられた生を生かし切っているかどうかで決まるのだ。
雑草もまた、無秩序に茂り、刈られるために存在しているともいえる。
というわけで炎天下、人間の体にはこんなに水が入っていたのかと驚くほどの汗を落としながら、草をむしりまくった。
気のせいか、草もこちらを恨んでいないような気配が。
川や海の水が蒸気となって空に上り、雨となって戻ってくるように、草もまた土に還って、何かに生まれ変わってくるのだろう。
草むしりひとつで、ここまで突っ込んで考えるのもどうかと思うが(笑)。
ただし人間だけは、他の動植物と違って「考える」という能力を与えられた、特殊な存在といえる。
地球温暖化など、意志の力で止められるものをそうしなかったら、当然その結果を引き受けることになるだろう。
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【家カレー】 7月19日(土)
タレントのタモリさんは、「おふくろのカレーが一番という男を私は信じない」と断言しているそうだ。
「カレールーを使って自宅でささっと作るカレーが、この世でいちばん美味しいはずがない。
ヌケヌケと『おふくろの…』なんて発言する男は、大衆の意見に寄り添い『私は真っ当な日本人です』と主張しているようで信用ならない」
作家の寺山修司さんは、『書を捨てよ、町へ出よう』の中で、次のようなことを書いているらしい。
「仕事から帰って食べる妻のカレーがいかに美味しいかを語る、ライスカレー歩兵がいかに保守的でつまらないか。
彼らには何も期待できない、現実との緊張感など生まれっこないのだ」
著名人にこういう発言をされると、ハッとして自分の小市民さを恥じる人もいるのかな。
別に彼らから信用されなくても、期待されなくても、一般庶民にはな〜んの不都合もない。
私は真っ向から反対意見でありまして、改めて宣言しておくと「家カレー」こそ世界一の味です。
「おふくろのカレーがいちばんなわけないだろう、料理人のカレーのほうが美味しくて当然だ」という発言は、
「妻がいちばんなわけないだろう、愛人のほうがいい女で当然だ」と言ってるのと同じことじゃない?
夫婦や親子、家族がいちばんのファンじゃなくてどうする。
「美味しい」という概念に、レシピ的に物質的な評価しかできないのは寂しい。
「愛がこもってるから」では陳腐な表現になるが、「目に見えない何か」を感じ取れる舌を持っているほうが幸せだと思うな。
メジャーリーグのイチロー選手は、もう7年以上も毎日、奥さんの作ったカレーを食べ続けているという。
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【人生プラスマイナスゼロ】 7月13日(日)
昨日から、この怒涛の2ヶ月間の打上げと称して、妻と霧島温泉に来ている。
体調がまだ万全でなく、深夜に肝臓あたりが痛んで、朝まで眠れなかった。
露天風呂にくり返し入って体を温め、ようやく治まってきた。
朝4時くらいのホテルのフロントには、早起きのおじいちゃんたちが何人かいた。
部屋で1人だけ目をさましているのも勝手が悪く、なんとなく出てきた連帯感に包まれる(笑)。
手持ち無沙汰で、なんとなくスポーツ新聞などに目を通す。
ロッキー青木さん、死んじゃったんだなあ。
まだ69歳、ガン。
レスリングでアメリカ遠征、ニューヨークでアイスクリーム屋、気球で初の太平洋横断、おもしろい生き方だった。
彼の経営するレストラン「ベニハナ」には、学生時代の南半球の旅で、ハワイに立ち寄ったときに行った。
貧乏旅行だったが、1国1回に限り贅沢をすると決めていて、アメリカはロッキー青木さんの「ベニハナ」だった。
客の前で、シェフが曲芸のように料理するのが楽しかった。
年を重ねるほどに、知った人が死ぬ回数が増えていく。
そして「人生はプラスマイナスゼロ」という、厳然たる事実を思い知らされる。
長かろうが短かろうが、途中に何が起ころうが、関係ない。
「生まれて、死ぬ」のだから、結局チャラで「プラスマイナスゼロ」。
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【健康はスゴイ】 7月10日(木)
日曜日に、大学時代の友人がスカイプで電話をかけてきた。
いつもメールなのに珍しいなと思ったら、かなり深刻な内容だった。
数日前に突然難病にかかったことが発覚し、一時は死も覚悟して家族と話し合ったと。
原因は不摂生な生活でも、仕事のストレスでもない。
彼は私と似たタイプで、日頃から食生活に気をつけ、ジムに通って体も鍛えていた。
日本トップの医師から診察されて言われたのは、「40を過ぎれば、こんなことも起こります」。
「病気になって、頭ではわかってたんだけど、健康がどれだけスゴイことなのかわかった。
普通に生活できるのは「ありがたい」なんてレベルじゃなくて、「とんでもなくスゴイ」ことなんだ」。
私も幼少から病弱だったので、彼の言うことがよく理解できた。
たった今書いた上の1行は、実はウソだったことが判明。
その話を聞いた夜、私は突然原因不明の高熱(9度2分)を出して、まったく動けなくなったのだ。
これは単なる偶然か、はたまた学びのための必然か?
体がガタガタ震えてますます悪化し、とうとう夜中に救急病院に担ぎ込まれた。
風邪の症状も何もなく、ただ高熱にうなされるだけ。
友人の言葉がようやく、ほんの少しだけ理解できたのは、実はこの時だったと思う。
ほんの数時間前に友人の話を聞いていたときは、ある種の余裕で同情していた。
本当に人生、「一寸先は闇」であり、「経験しないとわからない」ものだ。
今日までずっとフラフラで仕事も休んだが、久しぶりに健康に傲慢だった自分を思い知らされた。
*****
【やったぜSさん!】 7月5日(土)
先月の披露宴ですばらしい演奏をしてくれた、親友のSさんがプロデュースする、
「美しい映像と音楽とお話しでつづるコンサート 絵本作家 葉祥明の世界」
に妻と二人で招待され、素晴らしい癒しのひとときを味わってきた。
メインゲストは、絵本作家の葉祥明さん。
世界的なトランペット奏者、アニメ「ハウルの動く城」でも演奏している、ミロスラフ・ケイマルさん。
本の朗読は、俳優の榎木孝明さん。
満席にもかかわらず、招待席からレセプションまで、SさんのはからいでVIP待遇。
パンフレットには、なんと私への謝辞が。
ケイマルさんをチェコから呼ぶために、書類の英訳をやった程度なのだが。
Sさんは披露宴でも、今回のコンサートの立役者の一人として、大げさなくらい私を持ち上げてくれた。
そりゃ嬉しいよね、また手伝ってあげようという気にもなる。
事実、あのあと英文領収書の作成まで引き受けちゃったし。
披露宴でのスピーチで求められる役割は、具体的なエピソードで新郎新婦をほめること。
このあたり、自意識過剰になって失敗しがちなところだ。
今後招待されることがあったら、Sさんに学んで相手の期待に応えようと思う。
コンサート後のレセプションでは、出演者たちと一緒に、食事や写真撮影を楽しんだ。
中学時代から憧れていた、葉祥明さんと個人的に話しができて、超ラッキー。
今まで接してきた著名人たちと同じく、ぜんぜんエラぶらない、軽いノリの明るいオジサンという感じ(だからこそ偉大)。
本当に書きたかったのは、実はここからだ。
書いてもいいよね、Sさん?
10年前の彼と私は、一文無しで孤独な、人生のどん底にあった。
お互い才能は認め合っていたが、世間の評価と待遇がそれとかけ離れていて、悔しさに涙し合ったことさえある。
彼は私さえあきれ返るくらいのロマンチストで、会うたびに熱く激しく夢を語っていた。
自分の音楽に文学と絵をミックスさせ、未来をになう子どもたちのために、いつか大きなコンサートを開くのだと。
会う場所はいつも見栄を張って、シーガイア「ホテルオーシャン45」最上階のカフェで、貧しいのに1杯千円近くの珈琲を注文した。
本来のオレたちにふさわしい場所なんだ、こうして太平洋を見下ろしながら語り合うことで、いつか現実のほうが近づいてくると信じて。
そしてそれは、本当に実現してしまった。
だから私は、披露宴でSさんが演奏しているとき、心の中で泣いていた。
今夜、あの大舞台の上でこんなに多くの人々から拍手喝采を浴びている彼を見て、心の中で号泣した。
どんなもんだ、ザマアミロ!と。