<2006年4月>
【18/40/60の法則】 2006/4/30
「わかっているのにできない」脳の著者、ダニエル・エイメン博士によると、人には「18/40/60」の法則がある。
18歳のときは、周りの人が自分のことをどう思っているのか心配する。
40歳になると、自分について誰がどう考えていようと、気にしなくなる。
60歳になると、誰もあなたのことなど気にとめていなかったことを悟る。
年をとるって、素敵だなあ。
たいがいのことは、いい意味でどうでもよくなってくる。
他人の自分に対する言動にキーキー言ってる若い人を見ると、ちょっと気の毒になる。
そんなことに時間を浪費するくらいなら、自分の好きな人と好きなことをやっていたいもんなあ。
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【天才はド下手】 2006/4/29
「何が才能なのか?」というコラムを書いていて、ちょっと思い出した話がある。
オリンピックで活躍したアイススケートの荒川静香さんと、スピードスケートの岡崎朋美さん。
彼女たちが、プロ野球の始球式で投げた時の記事だ。
「荒川が対峙する清原の背中を通過する大暴投。
岡崎もボールが爪に引っかかり、大きく外にはずれるワンバウンドの投球」
つまり二人とも、氷上では天才だが、ボールを投げさせると小学生以下のド下手なのだ。
でも誰も、彼女たちをバカにする人はいない。
すべてのことができる必要はないのだ、みんなつい勘違いしてしまうが。
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【文武庵の癒しグッズ】 2006/4/28
その1 石庭「枯山水」
究極まで省略した侘び寂びを感じる庭。
無心になって砂紋を引く。
その2 つくばい
湧き上がっては流れ落ちる水。
部屋のBGMは静かな水の音。
その3 茶香炉
部屋に広がるお茶の香り。
夜はろうそくの明かりが心を落ち着ける。
以上。
忙しくてどれもたま〜にしか使っていないが(笑)。
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【ジム・キャリーの小切手】 2006/4/27
世界の大ベストセラー「こころのチキンスープ」の著者、ジャック・キャンフィールドの最新刊「絶対に成功を呼ぶ25の法則」より。
この話の中に、成功の大原則が含まれている。
期限のある測定可能な目標を紙に書き、持ち歩こう。
1990年頃、カナダの喜劇俳優だったジム・キャリーは、一旗上げようとロサンゼルスにやってきた。
そして、古いトヨタに乗ってハリウッドを見下ろすマルホランド通りまでドライブし、通りに腰を下ろして眼下の街を見つめた。
そこで彼は、自分の将来を夢見ながら、自分あてに1000万ドル(12億円)の小切手を切ったのだ。
支払日は、1995年の感謝祭の日。
ただし書きには「演技料として」と書き加えた。
彼は、その日からそれを財布の中に入れて持ち歩いた。
その後の彼の経歴は、ご承知の通り。
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【宇宙のラッキーナンバー】 2006/4/26
みっちゃん社長の小冊子「みっちゃんの心」に書いてあった話で、聖書に「358」は宇宙のラッキーナンバーとあるそうだ。
お釈迦さまが菩提樹の下で悟ったのは、35歳と8ヶ月。
その日時が、12月8日午前6時4分で、なんと358×358=128,164。
そこで、これからは夜9時に寝て、毎朝3時58分に起きることにした。
7時間睡眠をとったあと、早朝の2〜3時間を、本を読んだり文章を書いたりして過ごす。
それなら夜は風呂と食事だけで寝ればいいので、仕事もラストスパートまで全力でやれる。
完璧なプランだと思ったが、今のところ達成率は50%。
2日に1回しか実行できないのではなく、早寝はできても早起きができないのだ。
9時や10時に寝ても、目が覚めるのは今まで通りの6時30分。
きっと、私のラッキーナンバーは「630」なのだ。
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【正常と異常の間】 2006/4/25
「病いは天から頂いたお手紙である。
病いをなおすのではない。
病いで自分自身をなおすのである」(常岡一郎)
幼い頃からけっこう病弱だったので、こんな言葉にはピンとくる。
体を鍛え、食生活を変え、かなりの健康オタクになった。
ストレスを感じない発想を学び、年をとるほどメンタル面も安定。
たしかに、病気のおかげでバランスがとれてきた。
最近は目や鼻がムズムズして、「プチ花粉症かな?」と感じることがある。
でも、花粉症とそうでない人の境界線はどこなのだろう。
世の中の90%が花粉症だったら、それは「正常」ということになる。
ひょっとして、「自分は少数派である」という思い込みが、病気や異常を生み出すのかな。
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【心を磨く】 2006/4/24
職場に、Tさんという派遣清掃のおばちゃんがいる。
この人のトイレ掃除は、すごい。
素手で雑巾を持ち、便器の内側まで全力でゴシゴシやるのだ。
あいさつをすると、必ず笑顔で「ありがとうございます」と返ってくる。
もう一人の丸顔のおばちゃんも、いつもニコニコしていて生徒たちの人気者。
2人は、どこからどう見ても幸せそうだ。
掃除をすると我がとれて心が磨かれるというが、本当にそうなのかもしれないな。
オーストラリアで泊まった安宿に、最高の笑顔を見せるガラス拭きの男がいた。
古い建物のガラス窓を、口笛を吹きながら上機嫌でピカピカに磨きながら、満面の笑みで「ハーイ!」。
彼との接点はそれだけだったが、私の仕事のスタイルに一生影響を与え続ける手本となっている。
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【禁煙ありがとう】 2006/2/23
自宅の近くにあるイタリア料理店が、来月リニューアルオープン。
今日食べに行って知ったのだが、なんと、全席禁煙になる!(^^)
こんなことで喜ばねばならない現状も、ちょっと情けないが。
喫茶店&レストラン・フリークの私だが、飲食中に漂ってくるタバコの煙が嫌で、何件行かなくなったことか。
この料理店は比較的大きな店なので、分煙も可能なのだが、喫煙者の客が減ることを覚悟で「全席禁煙」。
思い切った決断に拍手!
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【願いを持たない】 2006/4/22
「のどかなり 願いなき身の 初詣」
小倉遊亀さん、百才の作品である。
今日の私的大ヒット。
「私には夢がある!」と意気込むのもいいが、特に願いを持たない生活の、なんと気楽なことよ。
私がいちばん困る質問は、「今いちばん欲しい物は何?」だ。
40を境に人格が変わってしまったのでは?と思うくらい、日々の暮らし以上の贅沢欲ゼロ。
「足るを知る」で十分幸せ。
若いうちは、夢や目標に向かってガンガン前進すればいい。
年をとるにつれて、そういうことには飽きてきて、少しずつこだわりを手放していくようになる。
もちろんその反対でもおもしろいが、いつまでもギラギラしているのもちょっと不自然だ。
人間の悩みや苦しみのほとんどが、「願い」を持つためであることは間違いない。
それによって比較・競争が生まれ、理想と現実のギャップ、他人と自分との差にストレスをためる。
この年で悟ったようなことを言うつもりはないが、願いもなく感謝だけしに行く初詣って、快感だろうね。
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【今日出合った「気づき」】 2006/4/21
・人生には「上り坂」「下り坂」「まさか」があるというが、どれが良くてどれが悪いとは限らない。
下り坂だって、下から眺めれば「上り坂」になるし、そもそも引力に身を任せて下るほうが楽だ。
「まさか」というのも、「まさかこんな面白い展開になろうとは」ということも多く、なかなかエキサイティング。
ハプニングの語源は、ハッピーだしね。
私がもともとこんな発想をしていたのではなく、経験上、そして統計上(※)わかってきたことだ。
※アメリカの新聞記事によると、アンケートで「人生最悪だと思った出来事が、長い目で見れば今の幸せにつながっている」と答えた人は、90%以上だった。
・「才能」とは人に勝つためではなく、人に好かれるためのもの。
・「ほめられる努力」より「ほめる努力」を。
頑張って努力して、人より抜きん出た能力を身につけようとする。
でも、自分にないその能力を持った人を素直にほめて、力を貸してもらう生き方もある。
武士が命をかけて仕える殿様が、武士より剣術が優れていたわけではない。
自分にないものにエネルギーを使うより、自分にあるものを生かしながら、自分にないものを持っている人に好かれるのも「才能」。
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【菅原洋一来る】 2006/4/20
宮崎の高齢者向け雑誌「じゅぴあ」に、日向市で菅原洋一の野外コンサートの記事が。
大ファンである母は大喜びだ。
ずっと会いたがっていたので、私も5年くらい前から地元情報誌やインターネットをチェックしていた。
だが、なかなか九州地方には来ないようで、母もあきらめかけていた。
実は先日、使わなくなった父と私のパソコンとプリンタを、友人のとし坊さんに引き取ってもらった。
無料で処分できるだけでも助かったのだが、親分肌で世話好きの彼は、あれこれ調整して知人に売ってくれた。
みんながハッピーになった結果、思わぬ収入があったので、さらに喜ばれる使い方をしようと考えた。
そこで一部は例によって寄付に、残りは母に小遣いとして渡すことにした。
そうしたら、もうこんな嬉しいことが起こったのだ。
またヘンなことを書くようだが、手放した瞬間、倍返しで別のギフトが舞い込んでくる。
かつて非常につらいことのあった母が喜ぶ顔を見るのは、私にとってお金には代えられないのだ。
母の人生には今後、楽しいことしか起こらない。
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【死ねば全部ゴミになる】 2006/4/19
スペース・クリアリングの経過報告。
こんなに気持ちがいいものとは思わなかった。
なにかこう、老廃物のたまった脂肪が削ぎ落とされていく感じだ。
アントニオ猪木さんが数年前にアメリカに移住したとき、奥さんが荷物を全部捨ててしまった。
猪木さんは怒らずにその意味を考えて、「これは人生をリセットしろというメッセージだ」と解釈したそうだ。
そこから、格闘技界では有名な猪木さんの「人生のホームレス」というニュー・コンセプトが生まれた。
「人は死ねばゴミになる」というタイトルの本がある。
どんなにモノを集めたところで、「死ねば全部ゴミになる」。
大切にするよりも活用して、使っていないものは捨てるか、必要な人にあげようと思う。
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【カラー・セラピー】 2006/4/18
姫さんに、カラーセラピーをやってもらう。
単なる占いとはまったく違う。
けっこう長時間に渡って話したのだが、その奥深さに思わずうなってしまった。
ちなみに、私の誕生ボトルは「ドルフィン」と呼ばれるもので、上がロイヤルブルーで下がターコイズ(ボトルのカラーは2層になっている)。
意味は、「目的を持った平和」だそうだ。
争いよりも、静けさの中に秘めた気持ちが現れているという。
選んだボトルから、「センスや直感で物事から深い気づきを得て、それを多数の人たちに表現する人」などといったことを読み解いてもらった。
今後チャレンジすることも見えてきたし、マイナスと思っていたことが、見方を変えれば大きなプラスに転化できることもわかった。
まさにカラーボトルを媒体とした「セラピー」で、コーチングとは一味違った癒しを感じた。
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【中元流コーチング】 2006/4/17
友人の中学生の息子が英語で伸び悩んでいると聞いて、仕事帰りにコーチングに寄った。
コーチングの「GROWモデル」をアレンジして話を聞いていたら、問題点がハッキリしてきた。
教え込むのではなく、本人に話をさせて気づかせ、やる気を引き出して行動につなげる。
■GOAL(目標) 何を目標にしますか?
■REALITY(現状) 現在、どんな状況にありますか?
■OPTIONS(方法) どのような方法で改善・実行しますか?
■WILL(着手) いつから実行に移す予定ですか?
息子の様子を見ていた友人から、「あんた教師辞めたらいかんわ!」と言われた。
これも、彼の口を通した天からのメッセージかな?
人がポジティブに変化する瞬間を見るのが、私にとって大きな喜びであることはたしかだ。
「(会えない)娘さんにこそ、こんな話をしてやりたいんだろうね」
友人のひとことが身にしみた。
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【お世話になりました】 2006/4/16
生まれて初めて買ったパソコン、iMacとついにお別れの時が来た。
父もWindowsに替えて、iMacを処分するというので、この機会に手放すことにした。
離婚で落ち込んでいたときに、アメリカ人の友人(ウェルトン・ネコタ)が、「視野を広げろ」と強制的に買わせたものだ。
まだインターネットもメールも知らなかった頃のことだ。
彼のこだわりでMacintoshなので、Windowsを使っている人とのやりとりで、何かと手を焼いた。
このiMacのおかげで全国の人たちと交流が始まり、「文武両道」と「ファーザーズ・ウェブサイト」ができた。
ホームページビルダーなんて知らなかったから、最初はHTML言語のテキストを見ながら作っていた。
ありがとう、本当にお世話になりました。
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【スペース・クリアリング】 2006/4/15
「ガラクタ捨てれば自分が見える」という本をご存知だろうか。
知る人ぞ知る風水の本だが、ちょっと趣が変わっていて、モノを処分することにフォーカスしている。
たとえモノでも、存在するだけである種のエネルギーを必要とする。
使わなくなったモノは思い切って処分して、身の回りからマイナスの波動を消そうというわけだ。
この「スペース・クリアリング」の効果は、経験者によるとかなり大きなものらしい。
この春から人生の新しいステージに進む予感がするので、今月は本格的に取り組んでみようと思う。
コツは、この数年間使わなかったものは、原則として捨てること。
いつか使うかもしれないと思ったり、どうしようか迷うものも、感情を入れずに即処分。
我が住処である文武庵には、厳選された物と情報だけが整理されている。
そう思い込んでいたのだが、年月を経て久しぶりにチェックしてみると、けっこう「ガラクタ」が出てくる。
毎日一部分ずつ、昔の歌謡曲でも聞きながらやっていこう。
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【あんパン1個】 2006/4/14
昔通っていた食堂のおばちゃんに、言われたことがある。
「雇い主には感謝せんといかんよ。ちゃんと給料をくれて、生活させてもらってるんだから」
あるユニークな社長さんが語っていた。
「嫌いなやつから、あんパン1個だってもらうなっていうの。社長の悪口言うなんてとんでもねえんだよ」
それもそうだと思って、経営者や管理職の批判はせず、彼らに反対する活動の誘いも断っている。
もちろん意見があれば直接言うし、仕事と関係なく男として媚びるようなマネはしないが。
そんなにイヤなら辞めればいいし、転職や独立起業をして見返せばいいのに、と思う。
エネルギーを注ぐとするなら、スゴイ仕事をして会社の業績を伸ばし、ボーナスまで上げる方向で。
そう簡単ではないと言われそうだが、それは「給料を上げろ」と主張した結果と同じことだし、少なくとも気分がいい。
変人扱いされているようだが、プロ・サラリーマンとしての、私の組織内でのこだわりなのだ。
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【今までありがとう】 2006/4/13
あるスーパーが閉鎖になって、それまで長年働いていたパートの女性たちが解雇された。
テレビのインタビューで、その中の一人が涙ながらに語っていた。
「急に仕事を奪われて、怒りと悲しみでいっぱいです。何のとりえもないのに、これからどうすればいいの」
安易に同情していたら、ある人がまったく別の見方をした。
「何のとりえもない私に、今まで給料を払ってくれてありがとう、だろう」
こういう逆発想を聞いた瞬間、私の心に風が吹く。
会社にしがみつくだけで、外の社会でも通用する実力をつけようとする人は少ない。
終身雇用や年功序列の時代は、とっくに終わったことを忘れてはならない。
それなのにまだ「副業禁止」といって、プライベートな時間に視野を広げることさえ許さない会社もあるが。
もし、彼女が「今まで働かせてくださって、感謝しています」と笑顔で言ったとしたら。
きっとだれかがそれを見て、「うちで雇ってやろう」「職を紹介しよう」と思うのではないだろうか。
「受け入れて感謝する」とは、そういうことだ。
これは仕事に限らず、男女関係の終わりにも共通していると思うのだ。
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【職業は何でもいい】 2006/4/12
今は英語教師をやっているが、いずれ喫茶店のマスターになりたいと思っている。
まったくつながりがなさそうに見えるが、実は私の中ではほとんど同じ。
迷った人の視点を変え、落ち込んだ人を元気にするのが、私がいちばん喜びを感じる仕事だから。
その媒体が「英語」なのか「珈琲」なのか、というだけのことだ。
「要するに、何がやりたいのか?」
これさえはずさなければ、職業名など何でもいい。
仕事を通じて「人を喜ばせること」に専念していれば、いちばんふさわしい場所に流れていく。
無理に転職や脱サラをしなくても、必要であれば流れはくる。
私自身、「センセイ」と呼ばれなくなっても、何の未練もない。
むしろ「マスター」と呼ばれたくてたまらない(笑)。
希望する会社に就職できなかった生徒にも、そう話している。
それでピンときた子は、自分を採用してくれた会社で楽しく働いている。
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【瞑想するように雑事をこなす】 2006/4/11
新年度なので、しばらく仕事というテーマで書いてみようと思う。
まずは、「毎日をいい気分で生きる小さなノート」にあった印象的な話から。
この本の著者がコインランドリーに行ったら、年配の男性が洗濯を終え、静かにほほえみを浮かべて考え事をしていた。
男性が楽しそうに洗濯物をたたんでいる姿を見て、彼女は話しかけずにはいられなくなった。
男性は、次のように答える。
「ああ、私は服をたたむのも、禅の瞑想のひとつだと考えているのです。
日常の雑用や頭を使わない仕事をすると、とてもほっとするのです」
仕事に限らず、たとえ好きなことでも、雑用や事務処理はつきもの。
「日本一のお茶くみをめざせ」なんてOL向けのプラス思考もあるけど、ちょっと肩に力が入りそうだ。
そんなにこだわらず、もっと軽く、淡々とこなしたい。
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【入学式】 2006/4/10
雨の入学式。
大きな行事の日は、なぜか雨が多い。
受付で保護者一人ひとりに「おめでとうございます」と言いながら、一生懸命子どもを育ててきた彼らに、心から頭が下がった。
娘を育ててくれている元妻と、彼女の再婚相手にも感謝の気持ちがわいてくる。
夜、車に乗ろうとすると、雨の雫に桜の花びらが舞ってきた。
ちょっと風流。
愛する娘は、小学6年生になった。
登校中、目を合わせてくれることはほとんどないが、いつも笑顔を見せて通り過ぎていく。
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【42歳】 2006/4/9
今年は18年ぶりにクラス担任がなくて、日曜日だったこともあり、いつもよりゆっくりした誕生日を迎えた。
というより、久しぶりに自分の誕生日を忘れなかった。
もう42年間も生きてしまったが、最低100歳までは生きる予定の私としては、まだ人生の折り返し地点にも達していない。
今日という一日は何か有意義なことをしよう、と考えていた。
ところが、喫茶店でモーニングを食べたあと、マンガ喫茶に入ってハマってしまう。
結局6時間もそこにいて(バカだね)、店を出たときには夕方だった。
幸(4)せが来(9)る、よく(49)なる4月9日は、縁起のいい日だ。
4と9は、私のラッキー・ナンバー。
誕生日は両親に感謝する日だから、夜は「益造」というすごく美味しいトンカツ屋に2人を招き、「親になって42周年記念パーティー」を開いた。
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【前夜祭】 2006/4/8
バースデー・イブということで、彼女に「ミステリー・ツアー」のディナーに連れて行かれた。
初めて行く「西洋厨房MOEGI」という店で、素敵なプレゼントをもらって、美味しい宮崎牛のステーキコースをごちそうしてもらう。
オーナーシェフの黒木さんの接客も素晴らしく、今後お気に入りになりそうだ。
それにしても宮崎は本当に、料理が美味しくて雰囲気のいい店が多い。
適度に街があって、大自然に囲まれて、人も穏やか。
楽しい仲間や愛する家族もいて、もう十分に幸せだ。
ずっとここで生きていきたい。
イギリス人女性の友人からもらったバースデー・カードに、こんな言葉が書いてあった。
“Growing old is mandatory; growing up is optional.”
(年をとることは強制的、成長することは選択自由)
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【伝説のサービス】 2006/4/7
ザ・リッツ・カールトン大阪の総支配人、マーク・ノイコム氏から自宅に手紙が届く。
部屋に残してきたゲストカードの記入についてのお礼と、1つ1つについてのコメントが書いてあった。
予想はしていたが、心にくいばかりのフォローはさすがだと思った。
ホテル前の海岸で、ボーイに「今日ここで彼女にプロポーズするんだ」と話すと、その夜にはビーチパラソルとテーブル、ワインが準備してある。
大事な忘れ物をすると、従業員が新幹線に乗って直接届けに来る。
リッツカールトンホテルのサービスには、さまざまな「伝説」がある。
宿泊した夜に偶然、テレビでジェームス・スキナーさんの特番があった。
彼が利用しているリッツカールトンホテルが紹介されて、今食べてきた中華料理店のスタッフも出演(これも不思議なシンクロニシティ)。
それによると、お客を喜ばせるためなら、各自の裁量で1人が1日20万円までは使っていいそうだ。
これでは、どこのホテルもかなうわけがない。
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【あなたの20年前】 2006/4/6
江原啓之さんというスピリチュアル・カウンセラーが、バッシングされているらしい。
若い頃にオフィスで乱暴なふるまいをしていたそうだが、要は稼ぎすぎている人への妬みが原因だろう。
本人のコメントがおもしろかった。
「今回、20年前の知人から厳しい指摘を受けたのは、すべて私の不徳の致すところです。
当時は私も若く、未熟でした。
しかし、みなさんの20年前はどうだったのでしょうか?」
自分の20年前…わっはっは、ヒドすぎる(笑)。
5年前でさえとんでもない。
他人を簡単に非難する人は、一度くらい自分の過去をふり返ったことがあるのだろうか。
私は誰に何と言われても、「今とこれからの生き方を見てもらうしかない」と腹をくくっている。
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【ノブリス・オブリージュ】 2006/4/5
「あしなが育英会」で援助させてもらっている女の子から、ハガキが届いた。
この春、無事高校を卒業して就職できたというお知らせだった。
おめでとう!
毎月わずかな額を振り込んでいるだけなのに、こんな気づかいまでしてくれて申し訳ないくらいだ。
「ノブリス・オブリージュ(noblis oblige)」というフランス語を、いつも意識する。
英語では、noble obligationだろうか。
「高貴な人の義務」といった意味だそうだ。
高貴とはほど遠い私だが、遺児の彼女と違って、元気な両親がいる。
お金持ちではないが、経済的には十分に恵まれている。
たとえささやかでも、その幸せを分かち合う「義務」があるような気がするのだ。
巨万の富を築いたロックフェラーは、お金のためにノイローゼになってしまった。
しかし慈善事業に目覚めて財団を作り、心の平安を手に入れたという。
それをしなかったIT起業家は、逮捕されてしまった。
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【関西旅行記 3日目】 2006/4/4
夜明けの街を眺めながら静かに思索したあと、シャワーを浴びて、「スプレンディード」で楽しみにしていた朝食をとる。
基本的にはバイキング形式だが、一般のホテルとは中味が違う。
卵料理やパンケーキなどは、リクエストすれば目の前で料理人が作ってくれる。
ジュースもフルーツからの絞りたてだ。
食事もさることながら、心地いいのがスタッフの接客態度。
いつも微笑みを絶やさず、さり気なく見事なサービスぶりを見せてくれる。
神田昌典さんが、リッツカールトン宿泊翌日に東京の一流と言われるホテルを利用して、「君たち小学生か?」と思ったというのもうなずける。
自分の仕事に誇りを持って、お客さんをどうやって喜ばせようかと、ワクワクしながら働いているのが伝わってくる。
昨日見たロボットのようなサラリーマン集団とは違って、若者に「早く大人になりたいなあ」と思わせる姿だ。
私は、メチャクチャ楽しそうに生きているのを見せるのが、大人の義務だと思っているから。
自分の職場でもぜひ見習っていきたい、大人のプロのパフォーマンスだ。
部屋に戻ってしばらく休んだあと、ホテル内のフィットネスジムでエクササイズ。
今日も屋外のジャグジーと、ミネラルウォーターを飲みながら、プールサイドでの読書を楽しむ。
スパも利用することができて、気持ちよかった。
こってりスープが人気の「天下一品」のラーメンが食べたくなったので、フロントで店の場所を聞いた。
かなり場違いな質問だったが、さすがはリッツカールトン、瞬時に調べてくれて地図までもらった。
このホテルの宿泊客は玄関からタクシーに乗るが、私たちだけは荷物を持ったまま歩いて去る。
お腹いっぱいになったあとは、学生時代に毎週末通っていた、旭屋書店と紀伊国屋書店で本めぐり。
本はもう買わないことにしたが、何万冊かのタイトルを目で追っていくだけで、ビジネスヒントが泉のように湧き出てくる。
とてもアウトプットが追いつかない、もっと時間がほしい、やはり「卒サラ」か。
その「卒サラ」の具現者、後藤君の活動基地である「Aureola(オレオーラ)」訪問。
駅が目の前の、真新しいオフィス・会議室・教室が揃った、素晴らしい空間だった。
彼の著書「卒サラ!株で6ヵ月で年収分を稼ぐ必勝法」の「さいごに」に、私のことを次のように書いてくれている。
「小学校時代からの長い付き合いである中元康夫君。
宮崎の高校で英語の教鞭をとる傍ら、様々な分野で活躍しています。
オレオーラの会社名を考えてくれたのは彼です。
オレオーラとは英語で、輝き・光輝・後光・光輪・栄冠・栄光・報賞といった意味です。
またリーダーズ英和辞典によると、「俗世・欲情・悪魔に打ち勝った有徳の人びとに神が与えるとされる天国の褒賞」とあります」
うつ病を克服して、オリックス支店長も経験したサラリーマン世界を卒業、新たなる歩みを始めた友。
「あいつはまだ歩みを止めていなかった」と思い知らされるのが、男同士として最高のプレゼントだ。
後藤君、がんばれよ!
でも、酒とタバコはほどほどに(笑)。
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【関西旅行記 2日目】 2006/4/3
ホテルの朝食はとらずに、梅田から淀屋橋まで歩く。
途中、ホームレスの人から雑誌「ビッグイシュー」を買う。
「ホームレスの仕事をつくり自立を応援する」雑誌のことをテレビのドキュメンタリーで見て以来、都会に出たら必ず買うことにしている。
京阪の淀屋橋駅では、御堂筋に吐き出されていく無表情なサラリーマンの集団に、逆行して歩く。
エッセイ集にも書いた、学生の頃の徹夜バイト明けと同じパターンだ。
思わず尾崎豊になって、「サラリーマンにはなりたかねえ!」とシャウトしそうだった。
大好きなイングリッシュマフィンをモーニングに出していた喫茶店は、もうなくなっていた。
残念だったが、しぼりたてフレッシュジュースの店で、にんじん&りんごを飲む。
朝食は抜いたほうが健康と脳にいいので、通勤の駅でパンと牛乳にするより、ジュースを1杯飲めばいいのに。
通勤ラッシュと反対に向かうガラガラの電車の中では、思わず昔の自分の視点に戻っていた。
この京阪沿線には、自分なりにさまざまな思い出がある。
今も、いろんな人がいろんなドラマをくり広げているんだろうなあ。
枚方駅で降りたら、バス亭に、不似合いなスーツを着た若者たちの異様に長い列。
今日はたまたま、母校である関西外国語大学の入学式だった。
今から23年前、自分もこの列の中に立っていたのだ。
バスに乗れないので、タクシーで昔住んでいたアパート(甲斐田東町)に行く。
近辺を歩いたが、さすがに変わっていて、ちょっと寂しい気もした。
銭湯は残っていたが、帰りに寄った食堂「はつせ」はなくなっていた(あのやさしかったおばちゃんはどこに?)。
行きつけだった喫茶店「フリーダム」も、アメリカ直輸入の映画を見せてくれた「五番街」も、失恋してほろ苦い珈琲を飲んだ「ベルン」も、みんな閉店。
アパート跡の裏には、当時スーパーに行くのに近道をしていた小道が、まだ残っていた。
「自炊」と称して、お湯で温めるだけの100円ハンバーグなどを買っていた。
多くの学生が住んでいた木造の安アパートは、ほとんど建て替えられていた。
隣町の牧野駅まで歩き、そこからタクシーで、移転した関西外大へ戻る。
信じられないほど広大なキャンパスに姿を変えた母校で、4月から教授となった、親友&ライバルの宮野智靖君と会う。
大学時代からの親友である彼は、すでに数十冊の著書があり、会うたびにいい刺激を与えてくれる。
将来の展望も非常にユニークであり、今回もお互いに早口で語り合って盛り上がった。
今日のホテルは、リッツカールトンホテル。
多くの成功者たちが、口をそろえて「最高のサービス」と絶賛するホテルだ。
客の期待をはるかに上回るサービスには定評があり、本も何冊か出ている。
外観にも圧倒されるが、重厚な内装と落ち着いた雰囲気は、さすがにお金持ちが利用するホテルという感じだ。
有名な「クレド」に忠実なスタッフの応対は、笑顔・言葉づかい・心配りのいずれにも感心する。
私の好きなリッツカールトンのモットーが、“We Are Ladies and Gentleman Serving Ladies and Gentleman.”(私たちは紳士淑女をおもてなしする紳士淑女です)
案内された部屋は、なんと最上階(37階)。
壁一面のガラス窓からは、大阪の街が一望できる。
部屋の中もバスルームも、調度品は高級なものばかりだ。
ウエルカムドリンクに、搾りたてのオレンジジュースを飲んだ。
さっそくホテルのプールで泳ぎ、外のジャグジーに入ってくつろぐ。
こんなに贅沢していいもんだろうかと、今働いている人たちに申し訳ない気持ちにさえなる。
でもけっこうがんばってきたし、寄付や親切の実践も続けてきたから、きっとこれはごほうびだ。
それに、いろいろ考えてこういう生き方を選んだのだから。
夕暮れ時、小学校時代からの友人で、株で大儲けして独立した後藤寛君と会う。
短期間での成功の秘訣をまとめた「卒サラ!株で6ヵ月で年収分を稼ぐ必勝法」が、ビジネス出版部門で大ヒット。
何を隠そう、私は彼の経営する会社「Aureola(オレオーラ)」の名づけ親なのだ。
「ザ・バー」で待ち合わせて1杯飲んだあと、 「香桃(シャンタオ)」で中華料理のフルコース。
私の誕生日が近いということで、リッツカールトンのスタッフが気を利かせて、お祝いのミニイベントをしてくれた。
お腹いっぱいになったあと、著名人も多く通うという北新地の老舗、「I &
Club 岩崎」で飲む(私はもっぱらウーロン茶)。
今日は全部後藤君がオゴってくれたのだが、私の1ヶ月の給料に近いお金を使わせたみたいだ。
さすが成功者は違うなあ、私なんか500円玉貯金とかやってるし(笑)。
でもたまにはこういう贅沢をしつつ、桜の木の下でおむすびを食べても「幸せ〜」な自分でありたい。
リッツカールトンホテル最上階の部屋から見下ろす夜景は、圧巻だった。
億万長者にでもなったような錯覚を起こしそうだった。
今自分がここに立っているなんて、人生とはおもしろいものだ。
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【関西旅行記 1日目】 2006/4/2
文武企画の研修&慰安旅行で、大学時代に4年間住んだ大阪へ。
飛行機からミニチュアみたいな都会を見下ろして、アリみたいなのがゴチャゴチャ競争してるのがアホくさく思えた。
どんなにエライ人も有名な人も、サムシング・グレートから見たら「ちょぼちょぼ」だ。
まずはミナミへくり出し、心斎橋の「明治軒」で名物のオムライスを食する。
そのまま道頓堀を歩き、難波の「自由軒」で、これまた有名なカレーを食べた。
学生時代に来ていた店は、あいかわらず大阪パワーで活気があった。
その後京都に向かい、「詩仙堂」でしばし癒される。
数年後には喫茶店をやりながら、このような庭を持つ小さな庵を結ぶ予定。
「からふね屋」でダッチ(水出し)コーヒーを飲んで、大阪へ戻る。
夜は「ぼてぢゅう」で、お好み焼きと焼きそばを腹いっぱい食べる。
ホテルの部屋で、空手道場の後輩コマンドー金澤君に、じっくりと整体施術をやってもらう。
京都を車で案内してくれた彼は、プロの整体師なのだ。
泥のように爆睡。
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【ロハスでいこう】 2006/4/1
今さらだが、ロハス(LOHAS)というのは、人間の健康と地球環境にやさしいライフスタイルのこと。
“Lifestyles Of Health And Sustainability”の略だ。
こだわりすぎないエコロジー・オーガニック・ベジタリアン生活をしているので、しっくりくる言葉だ。
私の人生バイブル「THE大市民 3」に書いてあった、「イタリア的生き方」というのも意識している。
あくまでもたとえだが、アメリカが「お金を稼ぐ能力」を求めるなら、イタリアは「少ない収入でも楽しく生活できる能力」。
ロハスとも関わってくるが、自然と親しみながら、お金をかけなくても幸せを感じられる価値観でいたい。
人生哲学でいえば、これはもう「ラテン系」。
武道家だから東洋系は大好きなのだが、ちょっとみんなマジメすぎ、カタすぎ!
自殺もうつ病も引きこもりも、ほとんどないんですよ、ラテン系社会には。
眉間にシワなんか寄せていないで、ほら笑って、楽しくやりましょう。
人生は一度きり(You only live once.)。
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