<2005年3月>

【コーチング講座7】

明確にイメージできれば、スムーズに行動に移すことができる。
うまくイメージを描くことができないと、なかなか現実化しない。
どのような質問を投げかければ、相手はイメージを行動につなぐことができるだろうか。

「やりたいことがわからない」という大学生に、コーチが投げかけた質問の例。
話を聞くときは、うなずきながら同じ言葉をオウム返しすることによって、「受け入れられている」という感覚を持たせていた。
相手の答えを具体的にしていくための質問や、考えをまとめるキーワードの提示もあった。

・もしやりたいことが見つかったら、どういう自分になると思う?
・そのときは、どんな気持ちで過ごしているんだろう?
・どうしてそういうふうになりたい?
・そこから得られるもの、または得たいものは何だろう?
・来週のコーチング講座で、何を報告したい?
・充実感を感じるのは、どんなとき?
・そうすると、「ほどよい頑張り」というのを求めているのかな?
・本当にやりたいことは、今話してくれた選択肢の中から見つけられる?
・それをやるために、どういうスケジュールが立てられるだろう?
・今一通り話してみて、思ったことや感想を聞かせてもらえる?

これらの質問は、自分の中にイメージ(絵)が描けていない部分をついているだけだそうだ。
指示やアドバイスはなく、せいぜい提案や情報提供のみ。
相手はコーチの質問に答えていくうちに、自分で結論を出してしまうという流れだ。

実は明日、私の勤務先の高校に合格した中学生を対象に、高校生活について話をすることになっている。
他の高校も来て別の部屋で同時進行するので、今日学んだコーチングのスキルを使って、一味違った内容にしてみよう。
私の生徒たちが部屋を出るときに、他のどの高校の説明を聞いた中学生よりもやる気満々の表情になっていること、これが目標とするイメージだ。

(2005/3/1)

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【高校の説明?会】

中学校での説明会。
結論から書くと、昨夜イメージした通りにうまくいったと思う。
コーチングのひとつの例として、流れをメモしておく。

(1)あと出しジャンケン

緊張した雰囲気をやわらげるアイスブレイクとして、「ジャンケンポン(私)・ポン(生徒)」のリズムでスピーディーに行なった。
最初は私と同じものを出すように10回程度くり返し、次は私に勝つように、最後は負けるようにというパターン。
物事にはさまざまな視点があることと、視点を変えるのはけっこう難しい(そのために友人やコーチがいる)ことを体感してもらう。

(2)漢字で決意

高校生活への決意を、漢字1文字で表すと何になりますか?
どうしてその字を選んだのか、理由も教えてください。
興味深い答えが続出して、いい自己紹介代わりとなった。

(3)高校生活の色

あなたの理想とする高校生活は、どのようなものでしょうか。
どんな気持ちで毎日を過ごしたいですか。
そのイメージを色で表すと、何色になりますか?

(4)赤いものを探す

目を閉じてください。
すでにこの部屋に入って、30分以上たっています。
部屋の中に赤い物はいくつあったか、思い出して数えてみてください。

見ているようで、意外と見ていないものですね。
では、目を開けてください。
びっくりするくらい、赤いものが目に飛び込んできたでしょう。

これが、目標を持つことの力です。
目標を持てば、それに必要な情報や人が自分に引き寄せられてくるのです。
建築家と画家がいっしょに森を散歩したら、見えている風景は同じですか、違いますか?

次に、目を開いたまま、部屋の中の青いものを数えてください。
はい、目を閉じて。
では質問です、部屋の中に「緑色」のものはいくつありましたか?(笑)

何に焦点を当てるかで、同じ高校生活でも、まったく解釈が違ってきます。
良いことに焦点を当てていれば、前向きで明るく元気になります。
悪いことばかりに焦点を当てれば、すぐに落ち込んだり、良いことがまったく見えなくなってしまうのです。

(5)英借文

「人生は一度きり」を、英作文してください。
(生徒)“Life is only once.”
文法的には正しいのですが、残念ながら実際にはそうは言いません。

ネイティブスピーカーは、“You only live once.”と言います。
理由はわかりませんが、「ジャンケンポン」を「ポンケンジャン」と言わないのと同じで、とにかくそう言うのです。
間違った英作文に時間を浪費するくらいだったら、さっさと正しい英文を借りてきて「英借文」をしましょう。

“You only live once.”を声に出しながら、指で手のひらに3回書いて練習してください。
では聞きます、「人生は一度きり」を英語に直してください。
(生徒全員)“You only live once.”

みなさんは、ほんの3分前までできなかった英作文を、今は軽くクリアできるようになりました。
必死に勉強しよう、暗記しようと頑張りましたか?
そうではなく、ただ「練習」しただけですよね。

頭の良さなど関係ありません。
「練習したものは上達する」、ただそれだけのことです。

(6)感想

今日いろいろ話した感想と、ここで得たことを今後どう生かしていくかを聞かせてください。
自分がどんな高校生活を送っているイメージが描けますか?
そうなるためには、まず今日何から始めますか?

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説明会であるにもかかわらず、私からはほとんど話すことがなかった。
本校の建学の精神は「礼節 勤労」、校訓は「強く 明るく 優しく」(個人的にも好きなモットー)なのだが、そんなことを教え込まなくても、中学生たちが勝手にそうなりたいと語り続けたので、「先生からは何も話すことがなくなりました」と笑いで終わってしまった。
コーチングは本当におもしろい。

感想を聞いたときに、「緊張していたけど、やさしい先生でよかった」と言った生徒がいたので、「私はうちの高校でいちばん厳しい教師だよ」と言った。
厳しい先生は、細かく指示命令してくれるから、その通りにしておけば大きな失敗もないので、実はとてもやさしい。
やさしい先生は、自分の責任で決めさせて、失敗からも学ばせようとするから、実は厳しいと。

(2005/3/2)

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【テコンドー全日本大会】

高校の同好会で指導している男子生徒たちを連れて、東京の代々木国立競技場第二体育館でテコンドー全日本大会の観戦。
さすがに上のレベルになると、型・組手ともに動きのシャープさが違う。
今後の鍛錬につながる、いい刺激になった。

当然のことだが、日頃の練習量がやがて技の質に転換することを、改めて認識させられた。
若い人たちは、パワー・スピード・スタミナをつけてガンガン練習すればいい。
我々中年武道家は、年の功を生かした省エネのファイトスタイルにはなるが、肉体と技と精神の「鍛錬」は一生続けていこう。

(2005/3/6)

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【達人セミナー】

宮崎では7回目の開催となる、英語教育達人セミナー。
今回も全国各地から、著名な英語教師たちが集まってくれた。
参加者は、効果的な英語学習法や指導法について、楽しく演習しながら学んだ。

会の運営に協力してくれている教え子が、今年大学を卒業するということで、私も記念講演することになった。
私ならではの内容をと考えて、話題のコーチング技術や、聞き流すだけで英語ペラペラ教材、速聴の効果を中心に語った。
講師への謝礼ゼロ、参加費用は講師の交通費(赤字)という究極のボランティアセミナー、まだまだ続きそうだ。

(2005/3/12)

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【五徳三行】

久しぶりに小林正観さんの講演会へ。
今回は「究極の損得勘定」というテーマで、どうすれば天が味方をしてくれて「オトクな人生」を歩めるか、いつものようにおもしろおかしく話をしてくれた。
長年の研究の結果、「5つの性格」と「3つの行動」を心がければすべてがうまくいく、というのが結論だそうだ。

<あ行1つ・か行2つ・さ行2つの五徳>

(1)「うたし」な人
いつも「うれしい・たのしい・しあわせ」とニコニコして、周りを明るくする人。
頼まれごとを断らず、人に喜ばれる存在であること。

(2)きれいな人
姿形・立居振舞い・心・身の回りの「いずれかが」きれいであること。
身の回りは特にトイレ・流し・洗面所・風呂場などの水周りと、靴やスリッパをそろえること。

(3)謙虚な人
ボランティア活動などをしたとき、相手がお礼をしたがっているのを遠慮するのは「傲慢」。
お金は自分のものではなく、宇宙からの一時預かりと心得て、ありがたく受け取るのが「謙虚」。

(4)素直な人
汝、「なぜか」と問いかけるなかれ。(聖書)
幸せになる法則の根拠を追求する暇があったら、まず実践してみて効果を実感するほうが得。

(5)誠実な人
約束はどんな小さなものでも、入ってきた順番に守り、より魅力的な誘いがあってもひっくり返さない。
先約があるからと断るほうが、かえって約束は必ず守る人だと信頼される。

<そ・わ・かの三行>

(1)掃除 仕事とお金の問題がすべて解決する。
(2)笑い 体と健康の問題がすべて解決する。
(3)感謝 人間関係や神との関係がすべて解決する。

「感謝」ということについて、印象に残った話を。
子宝に恵まれない、腰痛に悩まされているなど、思い通りにいかない人たちに共通しているのが、それ以外のすべてに対する感謝が足りないということ。
たとえば体の主な器官は約300種類あるが、痛む3ケ所の愚痴ばかりを言い、残りの297ヶ所が正常に働いてくれていることをありがたいと思わない。

すでに恵まれていることに感謝しようとせず、「これをかなえて、あれをかなえて」ばかり言っているのは、神への不平不満であり、欲しいものをいちばん手に入らなくする。
人や物事を限定せず、ありとあらゆるすべてに「ありがとう」を言うことが、夢がかなう方法論である。

(2005/3/15)

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【インフルエンザ】

まさかかかると思っていなかったインフルエンザに、流行が下火になった今頃かかってしまった。
高熱で体を動かすこともできず、仕事を3日も休んでしまって、ただひたすら寝るだけ。
ここ1ヶ月間のハードスケジュールを考えれば無理もないのだが、去年6月の肺炎に続いて、またしても健康面でミスをしてしまった。

気の力や音楽療法などのアヤシゲな方法で治そうと思ったが、まったく効果なし(笑)。
前回も今回も、最初に行った病院の薬が効かず、別の病院で診断を受けて処方してもらったら一発で治ったのが印象的だった。
ワケのわからない治療法で回り道をして苦しむよりも、さっさと病院に行って特効薬を飲んだほうがよほど現実的だと思った。

(2005/3/19)

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【たぬきコーチ出版記念講演会】

東京に続いて、地元宮崎でも 「仕事上手になるコミュニケーション術 」(こが ひろのり/はまの出版)の出版記念講演会。
光栄にも対談の相手として招かれたので、マスクをしたまま微妙な体調で会場へ向かう。
たぬきコーチこと古賀先生のうまいナビゲートで、風邪声ながらスムーズに話をさせてもらった。

このようなイベントに、時間とお金を使って足を運んでくださる参加者の人たちを、私は本当に大切に感じて、心から何かしてあげたいといつも思う。
宮崎の英語教育達人セミナーも、たった2人で始めて、趣旨に賛同してくれた参加者のみなさんの口コミのおかげで、高英研でも毎年話題になる活動となることができた。
コーチングも数年後には全国的なムーブメントになるだろうが、その創成期を支えた人たちへの感謝を忘れてはならないと思う。

(2005/3/19)

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【斎藤一人さんの寺子屋】

シゲさんのお誘いで、納税額日本一の斎藤一人さんが主催する、「寺子屋」に参加する。
一人さんの一番弟子である柴村恵美子さんのほかに、まるかん加盟店の3名がそれぞれ味わい深い話をしてくれた。

この寺子屋システムには、ユニークなルールが2つある。
1つめは、どんなに偉い人でも、20分たったら情け容赦なくマイクが切られること。
20分間なら誰でもいい話ができるし、どんなにくだらない話でも20分ならガマンできるからだそうだ(笑)。

2つめは、商品の売り方や情報などではなく、自分自身について語ること。
このルールによって、有名無名にかかわらず、涙あり笑いありのすばらしい講演会となった。
ごく普通に見える年配の方でも、やはり人生いろいろあったんだなあ。

柴村さんの話は、18歳で斎藤一人さんと出会った頃の話。
「ツイてる」の口ぐせだけで、本当に日本一の大金持ちになってしまった一人さんとの32年間をふり返って、成功の秘訣(顔にツヤ・福顔・プラスの言葉)をシンプルに教えてくれた。
暗いときに電気をつけるように、落ち込んだときにこそ「ついてる、うれしい、楽しい、感謝してます、幸せ、ありがとう」を言おう、という発想が印象に残った。

(2005/3/20)

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【4と9の話】

今日は職場の送別会があったのだが、くじ引きで座席を決めたら、番号が「49」。
私は誕生日が4月9日で、たぶんラッキーナンバーも4と9なのだろう。
200人近く参加者がいるのに、よりにもよって49番になるくらいだし。

4と9で、「し(4)あわせがく(9)る」。
そして、「きっと、よく(49)なる!」。
毎月の4日と9日は「よくなる祭」と決めて、美味しいごはんでも食べに行こう。

(2005/3/25)

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【寄せ書き】

今年担任をしたクラスの生徒たちから、温かい言葉がたくさん書かれた色紙をもらった。
パーティーでもプレゼントでも、「サプライズ」はとてもうれしい。
女子高から共学になって、初めて受け持った男女のクラス、本当にいい生徒たちだった。

春からはクラスもばらばらになって、今までの生徒を担任できないまま、来年は卒業を迎える。
「一年間ありがとうございました」と言われると、何もしてやれなかったような申し訳なさを感じるのが教師だ。
最後のホームルームで全員から預かった「一年後の自分へ」という手紙を渡す日まで、これからも彼らの成長を見守っていきたい。

(2005/3/30)

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【石焼ビビンバ】

たぬきコーチに招かれて、延岡市の韓国料理の店「世宗亭(セジョンテイ)」で石焼ビビンバのコースをごちそうになる。
熱くてハフハフ言いながら、腹いっぱい食べた。
いやー、美味しかった!

黄色い菜の花が咲き、心地よい春風の吹く河原を散歩したあと、宮崎ではちょっと珍しい波動アクセサリーの店へ立ち寄った。
ここでは自分と石との相性を調べたうえで、ブレスレットなどを作ってくれるそうだ。
パンフレットにあった波動の説明がとてもわかりやすかったので、許可を得てコピーをとらせてもらった。

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波動とは、あらゆる物質が持つ固有の微弱エネルギーの一種です。

私たち人間を含め、世の中の万物は振動していることをご存知ですか?
量子力学という最先端の物理学により、物質の根源が「分子」「原子」「素粒子」「クォーク」そして「エネルギー」であることが説き明かされつつあります。

学校で、物質は粒子と振動でできていると習いましたね。
あらゆるものは振動です。
音はもちろん、口から発した言葉や書かれた文字も、振動を持っているのです。
そしてその振動を「波動」と呼び、全ての物質や世の中の現象はこの波動に始まっているといえます。

私たち人間も、その他すべての物質も、根源は波動であることがわかってくると、波動の化学は健康をも含めて、全産業への応用が可能となっていきます。

波動には「共鳴現象」があります。

たとえば同じ周波数の2つの音叉(おんさ)を用意して一方を鳴らすと、もう一方は何もしなくても鳴りだします。
これを「共鳴」といいます。

テレビが映るのも携帯電話で会話ができるのも、発信した周波数に受信機が共鳴・同調した結果です。
つまり波動が同じもの同士は常に「共鳴現象」が起こるということです。

人もまた、自分自身からさまざまな波動を出しています。
「あの人とは気が合う」などという場合は、相手があなたと同じような波動を持っているということになります。

病は気から

よく「病は気から」と言われますが、その人の心の状態と精神波動はさまざまな病気と共鳴・同調することがわかってきました。
ですから、いつもニコニコと前向きに生きることは、波動的に見てもとても重要なことなのです。

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その後、楽しみにしていたたぬきコーチの「コーチ ユーアンドミー」オフィス訪問。
毎日精力的に行動し、次々とCDや冊子などの商品を生み出しているたぬきコーチの「秘密基地」が見学できて、とてもいい刺激になった。
ほんと、この人には大成功してもらいたいなあ。

そろそろ帰る時間になると、先日のたぬきコーチとの対談にも来てくれたこれさわさんがやって来た。
なんと、今日公務員を辞めてきたばかりで、古本屋を始めるというのだ。
たぬきコーチとつき合っていると、まあ次々とユニークな人物が現れてくる。

退職祝いと称して、近くの喫茶店でいっしょに珈琲を飲んだが、描いているビジョンのスケールがデカイこと。
今後、みんなでいっしょにおもしろいことができそうな予感。

(2005/3/30)

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