<2004年11月>

【流れと風】

「落書き」だから一応書いておくと、今日は記念すべき日になるだろう。
まだ具体的には公開できないが、長年迷っていたことについて、今夜突然インスピレーションがわいた。
30年カレンダーを眺めていたら、ある年が目に飛び込んできたのだ。

まだ流れがこないから、風が吹いていないから、自分は動かないほうがいいのだと思っていた。
でも気がついたら、すでに流れの中にいて、風に吹かれていた。
イメージすれば現実になるのではなく、実現する夢だからこそ、イメージができるのだ。

(2004/11/5)

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【仙人珈琲】

急に思い立って、午後から霧島の山奥にあるペンションのオーナー、Yさんに会いに行く。
ここは私の隠れ家的な場所で、露天風呂のお湯が珈琲になっているほど、珈琲にこだわっている。
Yさんが長年かけて作り上げた、「仙人珈琲」に惚れこんでいる私だ。

味わい深いだけでなく、薬効の極めて高い仙人珈琲を飲みながら、お互いの仕事や人生について語り合った。
物質的な成功を収めても、喜びは手に入れた一瞬だけのことで、本当の幸せを感じることはなかった。
死ぬときに後悔はしたくないので、今後は心の面を大切にしながら、人の役に立つような生き方がしたいと。

霧島から見る夕陽は美しかった。
久しぶりに、時間がたつのを忘れた。

すっかり遅くなって、帰り道を車でとばしていたとき、暗闇の中に火の粉が視界に入ったような気がした。
一度は通り過ぎたのだが、どうも胸騒ぎがして、引き返してみた。
やはり火事だった。

近所の人たちに呼びかけて、消火器で火の広がりを止めながら、携帯で119番に通報。
幸い、気づかずに家の中で眠っていたお年寄りたちに怪我はなかった。
お礼を言われて家に帰る途中、今までにない感覚に包まれた。

こんな自分でも、人を助けることができたという気持ちの高ぶりだろうか。
それとも、本当はこんなふうに人から喜ばれるような仕事がしたかったのだ、と気づいたためか。
いずれにせよ、偶然とは言えないタイミングの連続は、何かのメッセージのようにも感じた。

(2004/11/7)

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【自分を発信する】

コーチングのミニセミナーに参加。
「相互理解」というテーマで、コミュニケーションのコツを学ぶ。
相手の話をよく聞くというのは当然のことで、自分を表現し発信することで相互理解が深まる、という切り口が新鮮だった。

プライドが「高い」人は細長いイメージで、攻撃を受けるとすぐにヒビがはいって折れる。
自尊心つまり器が「大きい」人は、少しくらいヒビがはいっても、他にいくらでも空間があるので平気、という話がよかった。
情報を提供するときは、自分のことにからめて話すと効果的であることや、「偏愛マップ」(自分がこよなく愛すものを書き込んだ紙)を名刺代わりに使うなど、楽しくて役に立つ内容だった。

前向きな参加者との出会いも、こういったセミナーの楽しみのひとつだ。
今日は私の尊敬する独立起業家の人たちと接することができて、大きな収穫だった。
職場には絶対にいないタイプばかりで、新展開を企てている今の自分にとっては、ひとつのターニングポイントになりそうだ。

(2004/11/10)

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【時は今】

以前あるセミナーでいっしょになったSさんから、定期メールで次の詩をもらった。
定年前にサラリーマンを辞めて、“「べき論」止めて、「ありたい論」を!”をテーマに、「夢掘り起こし人」として活動している人だ。
頭にガツン!と一発くらったので、一歩踏み出せずにいる人のために、ここで紹介したい。

<時は今>

お前はろくでなしか。いつになったらやるんだ。
一体何が起きなきゃやらないんだ。

そのために家族が死ななければ、会社が潰れなくちゃ、
ガンの宣告を受けなければならないのか。

学校さえでれば、いい職にさえつけば、結婚したら、子供が、お金ができたら
いつか運がめぐってきたら。そういって何年経った。

そのうち、そのうち、と一体何年生きているんだ。
時は今しかないじゃないか。

人は皆、自分の人生を考えることを先延ばしし、周りの事ばかりを気にかけて、
そして周りを批判している評論家ばかりじゃないか。

それを周りと調和していると、トンチンカンなことを言って
自分の夢をすてていないか。

親のせいにして、周りのせいにして、環境のせいにして、
不満足な自分で一生を過ごすのか。

誰かのせいにする時は過ぎた。過去はないんだ。
お前が勝手に過去を思い出しているだけじゃないか。

夢を実現する為に、自分をより成長するために、
今、この時が与えられているんだ。

過去の妄想を忘れ、素晴らしい未来、夢のために生きようではないか。
それをするのは誰でもない。お前なのだ。

その時は今しかない。
最高の人生を掴む為に立ち上がろう。

(2004/11/11)

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【大杉正明先生】

NHKテレビ「いまから出直し英語塾」の講師、大杉正明先生の講演会。
大杉先生には「英語教育達人セミナー」の夏休みバージョン、「e-ステップ」の代表をやっていただいている。
宮崎の実行委員長として、講演後にあいさつにいった。

テレビのダンディな雰囲気と違って、有名人なのに気さくで話しやすい方だ。
先月も書いたが、私の師匠たちの中に、威張っている人は一人もいない。
そういう人に、私もなりたい。

(2004/11/12)

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【氷室かんなさん】

名古屋のフリーライター、氷室かんなさんが宮崎に来られ、インタビューを受けた。
5月にも書いたが、氷室さんは何かと反響の大きかった私の記事について、新聞社に応援の寄稿をしてくれた。
今回の内容は、来年に単行本として出版される予定。

離婚の経緯について語ることは、過去を思い出すつらい作業だったが、気持ちの整理ができてよかった。
離れて暮らす娘への揺るぎない愛情と、元妻への感謝を再確認することができた。
そして、これから先を生きていく自分自身のためにも、いい区切りがついたように感じた。

(2004/11/13)

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【2年目の演武】

宮崎大学医学部の学園祭で、昨年に引き続きテコンドーの演武をする。
1年間育ててきた生徒たちが、目を見張るほどの成長を見せてくれた。
まさに「男子三日会わざれば克目して見よ」だ。

去年、何度やっても板が割れなかった自分を恥じて、控室で涙した男子生徒がいた。
彼は今年のテコンドー南九州大会で上位に入賞し、今日の演武では見事な蹴りで2枚重ねの厚い板を割った。
かつての失敗は、彼にとって「成長するチャンス」だったことを、自ら証明してくれた。

(2004/11/21)

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【成長】

コーチングのセミナーに、2回目の参加。
テーマは「成長」で、前回以上に多くの学びと気づきを得ることができた。
来年から始まる、NHKカルチャーセンターの講座でも勉強することにした。

人にアドバイスをするときに、「あなたのため」のつもりが、実は「私のため」であることは多い。
教育の場である学校でも、よくそんな場面に出くわす。
いくら口先でつじつまを合わせても、相手は敏感にそれを感じ取っている。

「あなたの息子に魚を与えよ、彼は今日食べることができる。彼に魚のとり方を教えよ、彼は毎日食べていける」ということわざがある。
困っている人を助けるのは当然だが、同じことをくり返すと、それが普通のことになって、相手の成長を止めてしまう。
「ヘルプ」だけではなくて、「サポート」するのがコツだ。

いちばん印象に残ったのが、参加者たちとの演習。
私だけが知らされていないある動作(イスに座る)を、全員の前で予測してあれこれやらされる。
間違うたびに「ダメダメ!」「あーあ…」などと、否定的な言葉を浴びせられ続けて、すっかりイヤになってしまった。

今度は別の人が、部屋の電器を消すというゴールに向けて、「いいぞいいぞ!」「惜しい、もう少し!」と、笑顔で声援と拍手をしてもらう。
途中であきらめてしまった私と違って、彼はあっという間に目的を達成してしまった。
「けなす」指導?の欠点と、「ほめる」ことの大切さを実感した。

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【オリジナルCD】

パソコン音痴の私ために、ジャズ喫茶「ビー・フラット」のマスターがわざわざ私の自宅まで来て、CDの音声録音とラベル印刷のやり方を教えてくれた。
月刊ニューズレターのCDバージョンを作りたかったのだが、知識がないので製作が延びていたのだ。

サラリーマンだから気楽なことが言えるのかもしれないが、採算度外視で人のために本気で活動していれば、必ず誰かが助けてくれるような気がする。
必要な人や情報が、絶妙のタイミングで目の前に現れてくれることに感謝。

(2004/11/26)

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【朴禎賢師範】

昨日から2日間に渡って、東京から来られたITFテコンドーの朴禎賢(パク・チョンヒョン)師範による指導を受けた。
私たち黒帯指導員だけの練習内容は、なんと基本中の基本であるチルギ(正拳突き)だった。
単純な技だが、師範と私たちとのパンチの「質」があまりにも違うので、唖然としてしまった。
これだから、奥の深い武道はやめられない。

朴師範は私より年下だが、男として尊敬する生き方をしているテコンドーの師匠であり、プライベートでは義兄弟のように思っている人だ。
今回も美味しい焼肉を食べながら、夜中まで熱く語り合った。
エネルギッシュな人に接すると、こちらまでやる気がわいてくる。

(2004/11/28)

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【謙虚さ】

今月はスケジュールがビッシリだったうえに、職場でも急な仕事が重なって、今年最も多忙な1ヶ月となった。
毎日早朝から夜中まで働きづめで、睡眠不足に疲れとストレスがたまり、長い間禁じていた「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句」を何度か口にしてしまった。
すると、待ってましたとばかりに嫌な出来事や人が次々と私の目の前に現れて、ますます自分を苦しめる結果となった。

「嫌なことがあったから、文句を言ってるんじゃないか」
実はそうではなくて、与えられた状況に不満を持つような性格だから、克服すべき課題として、ますますマイナスの現象が降りかかるようになっている。
せっかくその法則を学んだのに、まだまだ未熟だから、ついやってしまった…いやいや、改めて学ぶことができた。

プラスの口ぐせを習慣にして、笑顔で人に親切に過ごしていれば、困ったことは起こらない。
その実践を続けて、精神レベルを上げてツキを引き寄せても、ちょっと油断するとあっという間に落ちてしまう。
やはり傲慢はいけないな、大きな力に対しては、人間は常に謙虚であるべきだ。

(2004/11/30)

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