<新選組!>

人は、生まれてから最初の10年は、己のことだけ考えればよい。
そして次の10年は、家族のことを考える。
20になってからの10年は、生まれた故郷(くに)のことを考える。
そして30になったら、日本のことを考える。
40になったら、世界のことを考える。

今は、その故郷のことだけ考えればよろしい。
ただし、10年後に日本のことを考えねばならなかったときに、正しい判断ができるように、今から勉強しておくのだ。

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日本は、これから2つに分かれる。
やみくもに異国の文物を受け入れようとする者。
日本という殻に閉じこもる者。

しかし我らがなすべきは、第3の道だ。
すなわち、すみやかに開国し、異国の知識を貪欲に吸収し、国力を蓄え、諸外国と互角に渡り合えるようになった後に、やつらに改めて喧嘩を売る。
これが、真の攘夷だ。

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つぶやき:

NHK大河ドラマ「新選組!」第1回目で、佐久間象山が語った言葉。
上は若き日の近藤勇に、下は黒船を見ながら桂小五郎へ。
どちらも、自分の生活や人生にあてはめて考えるヒントになった。

「武蔵」は視聴率が悪い、「新選組!」は歴史考察が誤っている…。
マスコミでは非難されていることは、専門家が見るとその通りなのだろうが、一般庶民である私にとっては、学びや気づきの多いテレビドラマだ。
何事についても、何人についてもそうだが、人間的な器が小さいことを自覚している者として、良い面に意識を向けるよう心がけている。

10代より20代、30代、40代と、広く大きな視野を持った人間になりたい。
歳をとるほど、考えることが狭く小さくなるのでは、何のために経験と年輪を重ねるのかわからない。
佐久間象山のように、「好奇心(と失敗)は、若者の特権だ」「小さい、小さい」と笑いとばせるような大人になろう。

自分の価値観に合わなくても、いったんは受け入れてみる。
その上で、改めて取捨選択をすればいい。
人生たかだか数十年、心はいつもオープンでありたい。

(2004/1/24)

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