<川の流れのように>
宮崎県の都城市に、「関之尾の滝」という美しい滝があります。
水しぶきがかかるような、その滝の下流にある吊り橋から、勢いよく流れる川面を眺めていました。
すると、あることに気がつきました。
水が川となって流れているところは、当然ながら常に水が新鮮で豊富です。
しかし、脇のほうで流れが滞っているところは、表面に汚い泡が浮いており、水も濁っていました。
与えられたものをどんどん次に流してやれば、いつも生き生きとして、ますます得られる。
得るばかりで、他に与えずにため込んでいると、やがては腐ってしまう。
自然界にはどうやら、「与えれば得られる」という法則があるようです。
そして、人間が大自然の一部にすぎないことを思えば、人に何かを与えることで、同じような結果が得られるのかもしれません。
人間の髪の毛は、頭を直射日光や危険物から守るためにあるそうです。
眉毛は、額の汗が目に入らないように位置している。
歯は食べ物をかみ砕いて、舌は毒味の役割を果たし、胃に負担がかからないようにします。
胃は腸のために消化し、腸は栄養を吸収します。
血液は、体中に栄養や酸素を運んでいます。
こうして見ると、自分のために働いている器官は、何一つないのです。
他に与えることによって、自分も健やかに生かされている。
その逆のことをやって、結局は自分も死滅してしまうのが、ガン細胞でしょう。
私たちは、自然界と、その一部である自分自身の中に、正しく生きる知恵をすでに持っているのかもしれません。
日頃からちょっとした寄付とか、ボランティア活動、小さな親切に取り組んでみませんか。
少しだけ損をするような感覚が、自然の法則に合った生き方のポイントのような気がします。
運気の流れが良くなるのか、けっこうハッピーな気分になれますよ。
(2004/1/11)