<「始める&続ける」秘伝 その2>



突然だが、私の父の話だ。
毎日朝と夕方、飼い犬のコロを散歩に連れて行く。
夜になると「ちょっと歩いてくるわ」と言って、1時間で5キロのウォーキング。

彼らの世代では、一度決めたことを継続するのが「常識」のようだ。
「ラジオ英語講座を20年聞いてます」
「中学生から50年日記をつけてます」
そんなスゴイ人がけっこういる。

軟弱な私は、「はじめの一歩」さえ踏み出せない。
そこで、「毎日エアロバイクにまたがる」。
そう、単に「またがるだけ」を、その日の目標に設定した。

部屋に入って、エアロバイクが目に入る。
またがる。
ハイ終わり。

だが実際にまたがってみると、なんとな〜くペダルに足を乗せる。
そうすると、なんとな〜くこいでみたりする。
ちなみに負荷はごく軽くしてあるから、楽勝。

そのうち、少しずつノッてくる。
ちょっぴり胸がドキドキして、体が温まってくる。
あっという間に5分、10分と過ぎる。

少し汗ばんでくると、こんな理論が頭をよぎる。
「有酸素運動を始めて20分たつと、体脂肪が燃え始める」
…この際、あとちょっとだけやっちゃおうかな(笑)。

以上のプロセスによって、生まれて初めて「一度決めたことを継続」中です。
なんせ「またがるだけ」だし。
どんなに疲れていても、3秒もあればできることだし。

「毎日エアロバイクを20分こぐ」
こうなると「20分」というのが重くて、「またがる」までがおっくうになる。
結果として、「またがりさえしない」ようになる危険性が生まれる。

この企画が当たって気をよくした私は、他の分野にも応用してみた。
「腕立て伏せ100回」→「腕立て伏せの“構え”をするだけ」
「英語リスニング」→「CNNテレビの“スイッチ”を入れるだけ」
わっはっは、どれも大成功!

人生に必要なのは、「大きな決断」ではなく、「小さな行動」だった。
小さな行動が次の行動を呼び、さらなるモチベーションが生まれる。
オレは今まで、逆をやってきたんだよなあ…。

まあ、ダマされて「いない」と思ってやってみてください。
といっても、あといくつか「コツ」を補足しとかないとね。

(2007/2/10)

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