<因果の法則>
「正負の法則」だけでは、実は説明のつかないことがあります。
とてもいい人なのに、災害や事件に巻き込まれる人。
まだ幼いうちに、この世を去ってしまう人。
原因のない結果はありません。
すべての現象には、必ずそれを引き起こした理由があるはずです。
上にあげたような人たちの「原因」は、いったいどこにあったのでしょう。
その問題を解くカギとして、「因果の法則」があげられます。
原因と結果のつながりを、今回の人生だけでなく、前世にまでも求めるというものです。
この考え方を健全に受け止められれば、たしかにすべての疑問が氷解するでしょう。
といっても、前世そのものについては、現時点では証明することはできないと思います。
目に見えるから信じるべきか、まず信じるから不思議なものが見えるようになるのか、私にはわかりません。
ここではあくまでも、そう信じられている話をもとに、仮説として書いてみます。
何も悪いことをしていないはずなのに、他人からひどい仕打ちを受けた。
これは、前世では逆の立場で、自分が人にひどいことをしたからだそうです。
もしそれが本当なら、何世代にもわたって「正負の法則」が機能しているわけだから、つじつまは合うわけです。
たとえば私は、離婚して何年も子どもに会わせてもらえません。
これは、前世で私が母親だったとき、「子どもを父親に会わせない」という罪を犯してきたからということになりますね。
その業(カルマ)を持ってこの世に生まれ、同じことをされている、という見方があるわけです。
そうすると、一見つらいことに思えるこの状況は、「極めて正常」ということになります。
この課題を消化するために、今回の人生があると思えば、ちょっと気分も変わってきます。
そうでないのかもしれませんが、相手を憎み運命を呪う生き方と、どちらが心安らかであるかは明らかでしょう。
一部の悪質な宗教団体は、このカルマを悪用して人々を脅し、お金を騙し取ろうとします。
「今カルマを解消しておかないと、子孫に災難がふりかかるぞ」
洗脳された人々は、つまらない品物を高額で買ったり、多額の寄付をしてしまいます。
私はどの宗教にも属しませんが、もし法律でどこかに入れということになれば、次のような宗派は避けたいと思います。
(1)お金を取る 水も空気も大自然もタダで与えてくれている神様が、お金を取るわけがない。
(2)勧誘してくる 信仰は個人的なものだから、そんなに焦って引き込む必要はないはず。
(3)排他的 他宗派の非難や、これ以外を信じたら地獄に落ちるなどの無謀な主張。
宗教団体に関係しなくても、自然の法則通りに生きていたら、簡単に幸せになれます。
「カルマ」に対する考え方も、ぜんぜん違うからです。
よくないことが起きた瞬間に、「これでカルマが解消した、ああよかった」で終わりです。
最近ロクなことがない、といった状況は、歓迎すべきかもしれません。
どんどんカルマが解消していくので、先祖も子孫も救われて、生まれ変わったら自分もハッピーというわけです。
少なくともお金は奪われませんから、少しでも今の生活を楽しむことに焦点を合わせていればいい。
「因果の法則」などというと、なんだか怖そうな感じがしますが、要するに「原因と結果の法則」。
「正負の法則」と同じく、人生を幸せに生きるための「ツール」です。
ツールは、どんどん使いこなしましょう。
(2005/7/3)