<優先順位と80対20の法則>

ある社長が、有効な時間活用のために、著名な経営コンサルタントを雇った。
数日後に社長の手元に届いたのは、たった3行のアドバイスが書かれた1枚の紙と、2万ドルの請求書だった。

1.前の日に、明日することをリストアップしなさい。
2.それらに、優先順位をつけなさい。
3.会社に行ったら、優先番号順に実行しなさい。

社長は高いコンサルタント料に激怒したが、だまされたと思ってやってみることにした。
毎日同じことをくり返した結果、仕事の能率が飛躍的に向上し、売り上げもグングン伸びた。
実行してみたら、2万ドルの投資は簡単に回収できたのだ。

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これは実際にあった話なのですが、おもしろいと思って、私も実践しています。
毎朝ジョギングをしてシャワーを浴びたあと、フレッシュジュースか珈琲を飲みながら、その日にやることをリストアップ。
そして、重要度に応じて優先順位をつけます。

ここからが、この話の大事なところです。
やることが仮に1から10まであるとして、上位2つを達成すれば、その日は8割がた成功とします。
全部できなくても、たった2つだけ、最も大切なことができればオーケー。

この考え方は、「80対20の法則」といいます。
上位20%が、全体の80%をカバーする。
逆に下位80%を頑張っても、全体の20%しかカバーできない。

たとえば、テスト範囲の最重要項目20%をマスターすれば、80%得点できる。
社員の上位20%が会社の利益の80%に貢献し、下位80%は利益の20%しか出していない。
そして、その日にやることの上位20%を終わらせれば、80%の満足感が得られるというわけです。

もちろん、このパーセンテージは厳密なものではありません。
問題は、下位80%のことで一日中ドタバタして、疲れ果てて寝るときに20%の充実感しかないケースです。
一日の過ごし方のパターンは、そのまま一生の過ごし方に反映するからです。

人生ちょっと立ち止まって、紙とペンを持って喫茶店にでも入りましょう。
いちばん大切なことは、自分にとっての20%が何か、ということを真剣に考えることです。
それを誤ると、あまり重要でないことばかりで、毎日ただ忙しいというパターンが続きます。

ちなみに、今日の私のリストの上位2つは、次のこと。
1.ジョギング&ストレッチング
2.このコラムを書くこと
さあ、今夜は心安らかに眠ろう(笑)。

(2005/6/13)

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