<小さなアドバイス>

※今年の卒業生に贈ったメッセージです。

今年もいろいろな人に出会いました。
印象に残っている一人が、シャンソン歌手の美輪明宏さん。
講演会とディナーショーに行きました。
歌もすばらしかったのですが、「正負の法則」という話がおもしろかったです。

何かを得れば、何かを失う。
何かを手放せば、何かが手に入る。
いいことも悪いことも、結局は同じくらい起こる。
人生プラスマイナスゼロ論、といったところでしょうか。
そう言われてみると、思い当たるふしがないでもありません。

これを前向きに解釈して、卒業後に困ったことが起きたり、悩むようなことがあっても、「また必ずいいことがある」と考えてみてはどうでしょう。
逆に、いいことが続いたときには、いつもより人に親切にしたり、慈善事業に寄付をしたり、美輪さん的に言えば「負の先払い」をやってみるとか。
深刻にならず、「実験」という感覚でいいんじゃないですか。

私は高校時代、好きな英語と空手、そして読書と文章を書くことに夢中でした。
苦手なことからは逃げていたので、先生からは叱られてばかりでした。
しかしそれらは私の仕事となり、一生の趣味となり、結果として親孝行もできるようになりました。

マイナス面をなくす努力も必要でしょう。
同時に、自分の好きなこと、得意なこと、長所を伸ばすことも、それ以上に大切なことだと思います。

高校を卒業するとき、ある人から言われたことがあります。
「進学にしろ就職にしろ、初めてもらった給料日には、ちょっとしたものでもいいから、保護者にプレゼントを買ってください」
これは、やってみてよかったと今でも思えるので、みなさんにもお勧めします。

卒業おめでとうございます。今後の健康と幸せを祈ります。

(2004/3/14)

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