ジャズのページです。

私の好きな名曲、名盤を紹介しています。

注)昔買った古いアルバムばかりで新しいものが出てきませんが、ご勘弁下さい




GLENN MILLER STORY
(グレンミラー物語)


      最初に聴いたジャズといえばスイングジャズでした。
      とてもとっつきやすく聴きやすい、
      今回はそんな楽しい楽しいスイングジャズの話題をご紹介します。

      スイングジャズと言えばやはり「グレンミラーオーケストラ」でしょう。
      グレンミラーと言えば私にとっては、映画「グレンミラー物語」の世界しかありません。
      高校生ぐらいの時に始めて「グレンミラー物語」を見て、
      ああこんな素晴らしい世界があるんだなあ、と感動した思い出があります。
      そのときはそれがジャズだとは意識しませんでしたが、
      今思えばそれもジャズを好きになるきっかけだったような気もします。
      その後「グレンミラー物語」は何回となく見ていますが、
      何度見ても感動してしまうのです。

      そんなわけで今回は映画「グレンミラー物語」を中心に、
      話を進めていきたいと思います。
前回までの更新テーマです

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チャタヌーガチューチュー

グレンミラー物語の中で、イギリス空軍基地内でB-17爆撃機をバックに演奏していました。
飛行機ファンとしては、これほどしびれるシーンはありません。
これぞグレンミラーオーケストラの真骨頂ではないでしょうか。
皆さんに是非聴いてもらいたく、CDをMP-3で紹介しています。
ちょっと重たいですが、これを聴きながらこのページをご覧下さい。




グレンミラー物語

■スイングジャズは、1930年代から盛んになってきた白人のビッグバンドによる、アンサンブルを中心としたダンスミュージックですが、もちろんジャズをルーツにしているので、アドリブもあって十分ジャズのエッセンスを持ったミュージックだと言えると思います。

■グレンミラーオーケストラは1940年前後に大ヒットした楽団で、そのサウンドは「ミラーサウンド」とも言える独特のきらびやかな世界を生み出してきました。

■映画はミラーがトロンボーン奏者としてよりも、作曲、アレンジのほうに興味を持ち、ベン・ポラック楽団に採用されるところから始まります。
そしてついには念願の自分の楽団を持ち、最初はドサ周りですがじきに人気バンドとなります。しかしそれもつかのまミラーは志願して軍隊に入るのです。
イギリスで兵士の慰問のための演奏活動をしているさなか、最後は移動中に飛行機事故で行方不明になってしまうという、悲しい結末で終わるストーリーになっています。




■主演はジェームズ・スチュワート、妻ヘレンの役にジューン・アリスンで、この映画を何度も見ているせいか、グレンミラーというと実物よりもジェームズ・スチュワートのイメージのほうが強くなっています。
グレンミラーは見たことが無いけれど、スチュワートが小首をかしげてトロンボーンを吹くシーンが出ると、ああグレンミラーもこうして吹いていたんだろうなあ、なんて思ってしまいます。

■この映画のいいところは、生前のミラーのいろんなエピソードをストーリーの中に盛り込み、そこにうまくヒット曲を挿入するといった構成のうまさだと思います。


ジェームズ・スチュワート

■けっさくなのは恋人ヘレンとのやりとりで、ポラックのバンドに入ってロサンゼルスからデンバーに行ったときに、何年かぶりにヘレンと彼女の家で再会(しかも約束の時間になっても現れず、来たのは夜中)し、プンプン怒っている彼女を、玄関先で質屋から値切って買ってきたイミテーションの「真珠の首飾り」をプレゼントしてなだめ、機嫌をなおしてラブシーンというところで、突然玄関から父親が猟銃を持って現れるのです。飛び上がって驚く二人を尻目に「猟に行ってくる。」とすたすたと行ってしまう。これがなかなかいい感じで演出されており、こういうエピソードがふんだんにちりばめられているのです。

■もちろんプレゼントの品は後のヒット曲「真珠の首飾り」の題名となるもので、後に二人が結婚して人気バンドになったとき、あるパーティでこの曲を新作披露しながら、今度は本物の「真珠の首飾り」をプレゼントするのです。





Vol,1 In The Mood

■「ペンシルバニア6-5000」は、公演先で彼女に電話をもらうための電話番号を曲にしたもので、この曲は彼女と結婚した結婚披露パーティで、彼女になぞかけしながら紹介するという何とも心にくい演出でした。

■結婚当夜はバンド仲間にかりだされてハーレムの酒場に行くわけですが、そこには本物のルイ・アームストロングやジーン・クルーパーといった仲間達がいて、夜更けまでミラーとジャムセッションをするシーンもなかなか見ごたえのあるものでした。

■そして日本じゃ考えられないアメリカならではのすごく楽しいシーン。
ミラーが軍楽隊の指揮者になって前線に向かう若い兵士を送り出すシーンなのですが、広いグラウンドを行進する兵隊達を将軍も見守る中、ミラーはなんと突然ジャズをやりはじめるのです。

■曲は「セントルイスブルース」これを行進曲にアレンジしたものを突然やりはじめたからたまりません。
ミラーの上官は将軍の顔色をうかがいながらもう顔面蒼白です。将軍は無表情のまま。
それにひきかえ、それまで神妙な顔をして行進していた若い兵士達はニタニタしながらちょっとリラックスムードです。
■当然終わってからミラーは上官に大目玉をくらいます。将軍の意向次第では軍法会議ものだと。
ちょうどそのときその士官室に将軍が帰るむねの挨拶に入ってきます。そして上官に答礼の挨拶をした後ミラーに向かってこう言います。「ミラー君、今日の演奏は素晴らしかった。さぞ兵士達も喜んでくれただろう。私もブルースは大好きだし家族も君の楽団の大ファンなんだ。今度サインをお願いしよう。」なんてことを言って部屋を出て行くのです。
これじゃあ上官も怒れません。ア然とする上官にウインクしてみせるシーンが印象的でした。




■ロンドンではドイツのV-1号が飛び交う中の野外での「イン・ザ・ムード」の演奏も印象的でしたが、なんといってもしびれまくったのは、空軍基地の格納庫の中で大勢の兵士の前でミリタリールックで演奏する「チャタヌーガ・チュー・チュー」です。
楽団の後ろには本物の「ボーイングB17フライングフォートレス爆撃機」が止まっており、飛行機ファンの私としてはこれほど絵(と音楽)になるシーンはたまりませんでした。

■他にもシーンごとにヒット曲のかずかずがちりばめられて、「タキシード・ジャンクション」「アメリカン・パトロール」などは特に好きな曲の一つです。
あと、忘れてならないのが「ムーンライト・セレナーデ」ですね。

Vol,2
Chattanooga Choo-Choo




■ラストは悲しい結末です。
パリが開放されて、グレンミラー楽団も音楽番組の定期ラジオ放送をパリでおこなうためにロンドンから飛行機で移動します。このとき一人だけ別便で飛行機に乗ったのが最後でした。
ミラーはクリスマスのこの日、ヘレンと昔町のレコード店で聞いた古い曲をアレンジして発表する予定でした。
自宅で悲しみの中でクリスマスツリーの飾り付けも終わり、ヘレンはミラーの親友のピアニストのチャミーやスポンサーのシュリブマンといっしょに番組の開始を待ちます。
■「ムーンライト・セレナーデ」のオープニングナンバーの演奏で放送が始まり、司会者のナレーションがはいります。
「こんばんわ。今夜はパリからの放送です。しかしグレンミラーはここにはいません。今からお送りする曲はクリスマスの今夜ご遺族に捧げるために作られた曲です。」
グレンミラーの死のシーンも言葉も一切出てこないラストです。
しかしラジオから「茶色の小瓶(リトル・ブラウン・ジャグ)」が流れてくると、ヘレンの目からみるみる涙があふれてきます。
寄り添うようにチャミーが言います。「グレンミラーは居なくなったけど、グレンミラーの音楽はずっと後世まで受け継がれて行く。」




■グレンミラーのヒット曲は今でも多くの人が演奏しており、グレンミラ楽団としては後々までも受け継がれているのです。今も存在しているかはわかりませんが、私が若いころには宮崎にも来たことがあります。
今は解散してありませんが、昔ドリフの番組で演奏していた「原信夫とシャープス・アンド・フラッツ」もグレンミラーに傾倒していて、数々のミラーサウンドを残しているのです。