秘書クラブ九州
Southサークル春の例会
日本秘書クラブ九州の組織下にある「Southサークル」春の例会が3月1日宮崎市内で開かれました。
これは秘書検定二級以上の取得者や、それをめざして勉強している人などの親睦と勉強会です。今回は元MRT宮崎放送アナウンサーの樫元 洋さんを講師に招きました。(1)局アナ経験者にきく、(2)「話し方/1分自己紹介」の実習を行ないました。参加したのは会員で専門学校講師で電話応対マナーを教えている成田悦子さんなど10名。
自己紹介というのは「話し方」の勉強の中でも基本とされるもので、簡潔に的確に過不足なく自分を紹介することが求められる「話術」です。旺々にしてしゃべりすぎたり、住所を言い忘れたり、簡単なようで難しいもの。今回は実習があるので参加人数を制限し、講師があらかじめ配布したマニュアルに沿って実践されました。
終了後に講師からは「内容はいいがお辞儀の仕方に工夫を、」とのアドバイスがありました。この模様は録画されDVDにして各人に配布されました。
会場風景。秘書クラブだけあって女性が多く、男性講師としては楽しかった。マナーについて日頃から勉強している人が多く、自己紹介は課題としては容易なのかもしれない。多くの人がきれいにこなした。成田、柚木崎、長峰、樋口、黒田、谷口、河野、山本、川添、米岡さん。
勉強会が終って記念写真を。気がついた時は数名が帰っており…教室にいた人達でパチリ!樫元講師は市内の小戸公民館と佐土原町の那珂公民館で「話し方教室」を開設している。「ぜひ受講を!」と呼びかけていた。
公民館では「町内会新加入歓迎あいさつ」や「送別会で送る言葉」「カラオケボックスでのミニ自己紹介」などの挨拶、2分スピーチなどの練習をしており、いずれも人前に立ってしゃべることに慣れるよう実践訓練をしている。受講は無料。講習内容の詳細については、このHPにある「話し方教室体験記」ページを参照されたい。
下欄に講師による「個別感想」を記入しておきます。

  まず、今回の勉強会は皆さんの熱心な実習で充実した会合となりました。指導する側としても感謝いたします。ありがとうございました。お辞儀法など諸点は、あのような会合でのスピーチを目的としたもので、就職の面接の場面とは違いますからご注意ください。

記録DVDが完成しました。世話役さん経由でお届け致します。画面を見てから気がついたことなど諸点を記入しておきますので、参考にされて下さい。

・A さん、とても聞き易い話をされる。すばらしい。長い経験が活用されている。
名前の紹介の文字は「□空港の□です。」で、すぐわかる。あとの叙述はなくてもわかる。その時間の約10秒を他のことにあてられる。例「宮崎市の□□に住んでおります」など。

・B さん、名前の説明で「□の木、宮崎の崎と書きます。」で充分わかる。だから以後の説明はくどく感じた。会場では姓の説明だけでよい。 「住まいは宮崎市のはずれTMに住んでおります。」、このはずれ、というのは郊外という意味もあるが、辺鄙な所という意味もある。そこに住んでいる人がきいたらどう感ずるだろうか?ここは単純に「宮崎市のTMに住んでおります。」でよい。自分の趣味説明に「アロマ」の話をされたが、この会場は「マナーや話し方」に関心を持つ人達の会合である。その人達の興味にふれるような話題はなかったのだろうか?探せばあるはずだ。アロマの話はアロマに関心のある会合でするのがよい。話題の選別は大事である。
スピーチのよい終り方は「失礼します。」ではなく、聴衆に感謝して終る。だから「皆さん、ありがとうございます。」で終結するのがよい。

・C さん、姓の紹介で「ルパン三世の□□の□と書きます。」と言われたが、相手がルパン三世や声優名を知らない人だと通じない。スピーチ内容は良い。ただ、しゃべるときのクセで顔を上下に動かす。会場の皆に目線を送るため左右にゆっくり顔を振るのは必要だが、上下にうなずくような仕草はへらしたほうがよい。最後のお辞儀は一回でよい。

・D さん、よく通る声でききやすい。姓の紹介はあれよりも「○千円札にのっている□□の□です。」と表現したほうがわかりやすい。お辞儀のとき、もっと深く丁寧に頭を下げたほうがよい。

・E さん、必要なことを簡潔に述べているのでわかりやすい。 出身地が県北なのでイントネーションを気にする…と言われたが、きいていて何も気にならなかった。それにこだわる自分が自分をしばることがないように…。スピーチが終って「ああ、うまくいかなかった…」という表情をされたが、それは皆に見られる。普通の表情で降壇することが大事。

・F
さん、明るい表情が最高に良い。「え〜」の口癖を退治しましょう。

・J さん、笑顔がよい。丁寧にしゃべるので聞き易い。就職面接の場では「皆さん!」という言葉を使わないことが多い。ケースバイケースで対処し練習しておこう。すべては練習から始まる。夢をあきらめないで挑戦してほしい。


・H さん、「自己紹介をさせていただきます」ではなく、「自己紹介を致します」が正しい。  鹿児島生まれで発音が気になる…旨のことを言われたが、あまりそういうことは気にせず自由に話してほしい。標準語アクセントを身につけたければテレビでの会話をお手本にする。テレビに登場するのはたいてい「標準語」である。手本は身近にある。

正面だけ見て話しているが、たまには左右の人も見てほしい。


・K さん、緊張している様子がよくわかる。緊張はこちらまで伝染して肩がこる。つとめて笑顔にするような努力が必要だ。緊張を克服するのは「場慣れ」しかない。
このような「練習の場や公民館講座など」で何度も人前でしゃべって度胸をつけよう。顔立ちからメガネが似合うような気がする。ファッション用のメガネ着用も試してみよう。 

◎自己紹介はこれ以上私から指導することはない。あとは客層に合わせて、いつくかアレンジバージョンを作っておこう。ワンパターンの自己紹介をどこでも披露することは避けたい。
2時間で10人の受講生へ実習・指導はちょうど良い時間枠だった。今後機会があれば、自己紹介でない1分スピーチ、2分スピーチ、説得スピーチなどの実習をやってみたい。
難しいけど面白い。頭脳パフォーマンス、舞台のない劇場である。上達のコツは、自分のスピーチを録音してきくこと、それだけで飛躍的に上達する。しかし実践する人は少ない。

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