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○ 想い出の 滲み浮き出る 秋となり あれを想いて これを想ふや 啓 輔
○ 霜月に 入りて来たるに 夏日かな 暑きと思ふ 神武祭の日 啓 輔
○ チェーンソー 音するにつれ 倒れゆく 大樹の緑 何処へ往くや 啓 輔
○ 窓に見る 大樹の緑 消え逝きて 景色の裸 視るに堪え得ず 啓 輔
○ 稚児の声 精一杯なる大声も 心に響く 幼稚園 啓 輔
○ 若き日は 立ち読み特技読みおれば 本屋の主人にハタキ掛けられ 啓 輔
○ 秋晴れの 続きておれば あちこちと 往きて見たしの 想い募りし 啓 輔
○ 虫の音も 今が盛りの刻なるか 楽しさ越えて 喧しなるか 啓 輔
○ 子供らの 遊びの原も 草伸びて 虫すだきおる叢となりおり 啓 輔
○ 秋深し そよ風窓に 入り来り 開け放しても 心地よきかな 啓 輔
○ 青空に 白く伸びゆく 飛行雲 負けじと追うか 鳥飛びゆきし 啓 輔
○ 秋朝の 陽は部屋の内 差し入りて 眩しき光 溢れおるなり 啓 輔
○ 大騒ぎ テレビの中は 猛台風 わが目の前は いたって平穏 啓 輔
○ 雲はしる 飛ぶが如くに 青空を 風のさなかと 云うテレビなり 啓 輔
○ 肌寒き 通学路踏む 小学生 吐く身白く なり始めたり 啓 輔
○ 秋雨じゃ 濡れてゆこうと 洒落るなら 風邪引き寝込む 昨今の年 啓 輔
○ 秋の色 深まりゆきて 枯葉舞う 緑なした樹 衣装は冬へ 啓 輔
○ 虫の音と 離れて久し わが身なり 脊髄病みて アパートの二階 啓 輔
○ 丈をつき 塀に片手を よろばえば 皆目を背け 彼方を見やる 啓 輔
○ 群青の 空に浮ぶや 茜雲 飛翔せる群 秋アカネなり 啓 輔
○ 竹林 風に煽られ 煽られて 何を頼むか 頭を低うして 啓 輔
○ 椿の実 時季が来たりて 弾け落ち 堅き殻をば 撒き散らしおり 啓 輔
○ 春仕度 早くも始むる 椿花 休むことなく 花芽ふくらみ 啓 輔
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○ シジミです 松江の宿の 朝食は 利 忠
○ 神無月 日向の神も 出雲へか 利 忠
○ 出雲では 蕎麦とまが玉 縁結び 利 忠
○ 台風と 目を合わすまじ 雨戸閉め 利 忠
○ 聞いてるよ 18号の猛者振りは あまり怒らず早く 抜けてね 利 忠
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○ かわいいな 五ッ鹿踊り 子供鹿 ひろりん
○ ノボリ立ち 四ッ太鼓だ 村祭り ひろりん
○ コスモスは 女友達 やさしいな ひろりん
○ 秋桜 あの娘はどこに いっただろ? ひろりん
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