関節リウマチは病気をよく知ることから
 関節が痛いのは色々な原因で起こりますが、何週間も続く、何カ所も関節が腫れて痛いなどの症状があれば、関節リウマチ(以下、リウマチ)が考えられます。関節痛の多くは痛みをとるだけの治療で体の回復力が期待できますが、関節リウマチでは徐々に悪化していきます。痛みの根本には、体を監視している免疫系の異常があります。さらにこの関節炎が続けば関節破壊を生じます。そのため他の関節痛とは違って積極的な治療が必要となります。病気をよく知ることは治療の手助けになります。

 リウマチの原因はいまだにわかっていません。関節炎の症状・所見、検査を参考にして総合的に診断します。診断については専門に診てもらった方が確実です。健康な人でもリウマチ反応やリウマトイド因子が検出されることがあり、逆にリウマチになった人でも検出されないことがあるのです。病気の初期であれば治療薬の効き目がよくそのまま病気を抑え込むことができます。"Window of Opportunity"「治療の好機」。確実な診断と早期の治療が決め手です。


リウマチ治療の実際
 治療にはリウマチの関節破壊を理解する必要があります。関節破壊には二種類あります。一つは炎症によるもの。サイトカインなどの化学物質によって炎症細胞・免疫細胞が活性化され、軟骨・骨を浸潤し関節を破壊するもの。これを化学的破壊とすれば、もう一つは炎症によってもろくて壊れやすくなった関節に外力が加わって壊れる物理的破壊があります。特に軟骨は壊れやすく一旦壊れたら再生は期待できません。
治療法は各々異なります。化学的破壊には薬物療法、物理的破壊には基礎療法があります。基礎療法というと充分な睡眠と、バランスのよい食事、ストレスのない生活などを考えがちですが、それらは優先順位が低い事柄です。重要なのは局所の関節に対する対応です。時期に応じた基礎療法の実践が大切です。薬だけに頼るとどうしても薬漬けになり、それでもうまくいかずに色々と変更しても袋小路にはいってしまいます。しかし、基礎療法を身につけると自分で守れる。より安全に、より確実に、「寛解」を達成し維持を続け、きれいに関節リウマチを抑えることができます。
破壊様式を考慮した治療法
物理的破壊と化学的破壊
破壊様式を考慮した治療法 根気よく継続、注意が必要な薬も

1)関節リウマチの程度と時期を応じた基礎療法の徹底
2)抗リウマチ剤の効果出現までの有痛期間の指導・理解の重要性
→自分で身を守る術を習得する
3)関節炎の症状にステロイドを投与しない

結果として弱い抗リウマチ剤でも効果を発揮する。再燃が少ない。薬剤の効果あるいは関節破壊を予測できる。多くの場合、生物学的製剤まで必要としないため副作用の心配が少ない。

〜関節リウマチの寛解は薬がなければ達成できないが、薬だけでは維持できない〜
〜元気で長生きするには関節リウマチをよく知ることから始まる〜

〜元気なリウマチを目指して〜
・リウマチ治療は総合力・


きめ細かい治療と少しの気遣いが大きな差を生みます。

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