血液が固まりにくくする薬を用いる治療法
低容量 アスピリン療法、へパリン療法
* 最近は低分子ヘパリンの使用例も多く報告され、海外では低分子ヘパリンがスタンダードな治療法になりつつあります。
へパリンがなぜ不育症に有効なのかはいまだ不明な点も多いということです。
ヘパリンの投与方法としては、ほとんどの海外の報告では5,000単位を12時間ごとに皮下注となっています。
現在日本では皮下注用ヘパリンは三井製薬のカプロシンだけである
(私もこのカプロシンを5000単位皮下注していました。)
ヘパリン投与開始時期は妊娠反応で妊娠確認出来次第であるが、
過去の流産歴が妊娠6週以降の場合はまず低用量アスピリン療法を行い、
超音波検査で子宮外妊娠を否定した後、ヘパリンを開始するべきという意見もある。
ヘパリンは妊娠をとおして投与し、分娩の1日前には中止する。
もし緊急帝王切開など、ヘパリン投与中に分娩の必要がある場合、硫酸プロタミン(ヘパリン1,000単位に対し2.5mg)を希釈して10分以上かけて静注し、中和する(50mgを超えてはならない)ことが可能である。
ヘパリンの副作用としては骨粗鬆症が重要である。
平均して骨密度は1ヶ月で1%失われるといわれている。ヘパリン投与量が15,000単位/日を超した場合は炭酸カルシウム1.5g/日を投与するべきである。
ヘパリンのもうひとつの重要な副作用はヘパリン惹起性血小板減少症であるが、その頻度は1%未満であると報告されている。
漢方薬内服
柴苓湯の自己免疫異常不育症への有効性が東大の研究チームによって基礎医学的に明らかにされました。
免疫抑制療法
カノクリニックHP引用
【参考文献】
産婦人科の実際 Vol.49. No.3 2000
「抗リン脂質抗体と不育症」
杉 俊隆 牧野恒久
産婦人科の世界 Vol.49.No.11 1997
「習慣流産抗リン脂質抗体陽性の検査、治療」
杉 俊隆 牧野恒久