輝くほうき星
宇宙に輝く星の数々 その中に地球という名の星が一つ
青く輝くその星に 名もない小さな星たちが光も持たずに存在していた

小さな小さな一つの星が 天を仰いではつぶやいた
「どうして貴方はそんなに綺麗?」 「どうしてそんなに眩しい?」
「どうしてそんなに大きい?」「どうして?」「どうして?」
宇宙の中には沢山の銀河 銀河の中には沢山の星 
見上げれば夜空を彩る沢山の星
その星の中に一際目を引く『彗星』が 夜空を毎夜飛んでいた
七色のマントをに身を包み 金色の尾っぽを夜空に描いて
 
地球に存在する小さな星たち 名もなく光も持たず存在し 天を仰ぐことさえ とっくに諦めているかのようで
地球の向こうの 銀河の向こうの宇宙のことなど 思いつきもしないようで
それでも名もない小さな星に 個性と命が存在している
そうして小さな星たちは 宇宙の一つに違いなく
「どうして光らない星がある?」「どうして誰が作った?」
尋ねたとして 誰が答えをくれるでしょうか
夜空を彩る『彗星』の名は「銀河のほうき星」 七色のマントに長い尾っぽのほうき星
ふと耳にしたつぶやきを心にとめて 返事の代わりにまとったマントを揺すりながら 七色の光を降り注ぎ 
あっという間に銀河の果てに 尾っぽを描いて去っていった

小さな星がまとった衣装は 銀河のほうき星の七色の光
降り注がれた輝く光は やがて消えていくでしょう
こんな小さな名もない星に 光を分けた優しい心を
銀河のほうき星の優しい心を 消すことはないでしょう

星はさまざま 光る星もそうでない星も 大きくても小さくても
さまざまな星の中で「銀河のほうき星」はいっそう眩しく輝いて
そんな姿を見上げるだけで小さな星にも「希望」と言う名の光が生まれ
小さいならば小さいなりに 光を持たない星にさえも
「希望」という名の光があることを 忘れることはないでしょう
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ほうき星様へ05.3/29
          峰 響子