第1章 問題9 解答
運動量の法則,テキストの式(1.55),(1.56)および(1.57)より \begin{equation} \rho \int u\mbox{d}Q=P_x-R_x, \quad \rho \int v\mbox{d}Q=P_y-R_y \label{eq:momentum} \end{equation} ここに$\rho\int u\mbox{d}Q$,$\rho\int v\mbox{d}Q$はそれぞれ単位時間に検査面から流出する運動量の$x$,$y$方向成分で,流出が正,流入が負と定義されている.また,$P$は検査面に働く圧力が流体に作用する力,$R$は検査面内の物体が流体から受ける力で,添え字$x$,$y$はそれぞれ$x$,$y$方向の成分を示している.
検査面を十分大きくとれば圧力は大気圧となる.したがってベルヌーイの式から検査面における速度の大きさは等しい.また,流れは軸対称なので,軸に直角方向の力は発生しない.流出方向は$x$に直角なので \begin{equation} \rho\int u\mbox{d}Q=-\rho \frac{\pi}{4}d^2 V^2 \end{equation}
検査面上の圧力は大気圧で一定であるので,検査面に働く圧力による力は発生しない. 式\eqref{eq:momentum}より \begin{equation} R_x=P_x-\rho \int u\mbox{d}Q=\rho \frac{\pi}{4}d^2 V^2 \end{equation}