県道68号線(鹿屋吾平佐多線)沿いに「ぽつねん」と見える一軒屋。大根占町にある
「小平温泉」。泉質は冷鉱泉(低張性・弱酸性)、泉温は23.8℃。入浴料は250円、
営業時間は13:00〜21:00です。『鹿児島温泉大図鑑(斯文堂)』によると、「温
泉は昔から傷の湯治に使われていたが、昭和初期に河川災害により温泉場が崩壊。長い間
途絶えていたが平成8年に再開」したとのこと。
入室すると、辺り一面は「陛下ご一家」の写真が飾られています。受付は、おばあさん。
入浴料を支払うと、お釣りはビニール袋から取り出しましていただきました。チラシに
「正」の文字に棒を加えられつつ。
「小平温泉」全景
いざ、浴室へ。ただし「男湯」は受付の真後ろにあります。おばあさんの真後ろを失
礼して、カーテンをめくります。
浴槽の種類は内風呂(2〜3畳)と水風呂(約1畳)の2つ。内風呂は鉄分が強く、茶色
に変色し、「錆びた」臭いがします。ただ「溜め湯」になっており、ボイラーで沸かして
いるためか入浴していると次第に水温が上がってくるのが分かります。水温を下げるに
は水で薄めるしか方法がないようです。
ただ、肌触りに関してはさほどクセがないように思います。水風呂はいたって普通の水風
呂。なお、サウナは設置されていません。
ちなみに、どちらもオール「ステンレス」製。黄土色のお湯に浸かっていると、なんだ
か自分が「カレーに煮込まれている具」になった状態です。ステンレスの縁も鉄分で変色
しています。窓からは川が結構な勢いで流れているが見えます。この川が氾濫すると、確か
にこの建物の場所は「イチコロ」です。泉質は良いので、再びこの惨事が起こらないことを
祈ります。
「小平温泉」内湯(カレーの味はしません)
入浴後、受付のおばあさんに源泉の場所を伺うと、「あっちの山」とのお答え。どこの山
やねん? というツッコミを心に秘めて外に出ました。周りは川と山と道路。ホントに源
泉が出ている山って、どの山なんでしょう? ナゾはナゾのままであったほうがいいのか
もしれません。
(入浴日:2004年6月4日)