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疑惑に満ちた
川内原発周辺活断層


川内原発再稼働反対ウォーク
毎週金曜日18時
宮崎県庁前→九電宮崎支社

 

 

 

 


 

 あちこちの原発で活断層が過小評価されているのではないかと疑惑の目でみられてきた。それは川内原発でも同様である。
 しかし、それにしてもこれは一体どうしたことか。政府の地震調査研究推進本部地震調査委員会が、今年(2013年)2月に公表した川内原発周辺の活断層長期評価のことだ。九州電力のデータを再評価し直したものだ。連続しないとされていた活断層が連続するとして長さが2倍以上になったり、マグニチュード6.8がM7.5になるものさえ出てきた。M6.8とM7.5を比較すれば約10倍のエネルギー規模だ。ちなみにM7.5は兵庫県南部地震M7.3の2倍である。驚くほかはない。さらに津波の可能性も検討しなければならないとも言うのだ。公表図を眺めてみれば、断層の先端が川内原発方向へ延びていくようにも見える。そのことを裏付けるように、議事録では川内原発方向に伸びる可能性も指摘しているのだ。
 地元研究者はさらに、牛ノ浜構造線(仏像構造線)や川内川推定断層のこともはっきりさせなければならないとし、さらに南隣のいちき串木野市にある五反田川断層についても、単なる一本の断層でなく一帯が陥没している構造体(串木野-永野陥没構造)としてとらえることが重要ではないかと指摘している。

 

川内活断層

九電の図と地震調査委員会の図

 四国から伊方原発沖をかすめて九州へ延びている中央構造線は、熊本・鹿児島県境付近でおびただしい数の断層となっている(長島断層群)。そして沖縄トラフ北端の枝分かれ断層群へと連なるようにみえる。今回、地震調査委員会が再評価し直した川内原発間近の甑島海峡には小さな断層がいっぱいある。川内原発付近には断層がないのではなく、小さな断層はいっぱいあるのだ。その中には活断層もあるだろう。地震調査委員会は次のように述べている。「薩摩半島西方から甑島列島東方の海域には多数の断層が存在する。今回の評価では、それのうち、原子力安全・保安院(2010)による川内原子力発電所1号機耐震安全性に係る 評価において審議のポイントに挙げられた耐震設計上考慮する活断層、及び審議のポイン トに挙げられていないが、耐震設計上考慮する活断層についてのみ評価対象としている。 今回の評価対象に含まれていない断層が活断層である可能性も否定できない。今後、既存音波探査断面の再解釈を行い、今回評価に含めていない断層についても、分布や変位速度、 活動履歴について検討する必要がある。」と。
 加えて川内原発近傍では火山活動も活発だ。現在盛んに活動しているのが桜島と鹿児島・宮崎県境にある新燃岳だ。桜島は近年約1,000回/年の爆発を記録している。新燃岳は、東日本大震災の直前2011年1月末から2月にかけて噴火を繰り返し、主に宮崎県側に大きな被害をもたらした。マグマ噴火としては実に189年ぶりというものだった。南九州の過去を振り返れば、巨大噴火の歴史に行き渡る。約11万年前の阿多カルデラ(錦江湾入口)の巨大噴火、約2万9000年前の姶良カルデラ(錦江湾奥)の巨大噴火、近くは約7300年前の海底火山・鬼界カルデラ(薩摩半島南約50km)の巨大噴火などである。どれも想像を絶する火砕流や火山灰を伴っている。南九州は、その時々において壊滅的被害を被ってきたことは想像に難くない。大隅半島南端にある南大隅町の遺跡では、火砕流でなぎ倒され炭化したカシの木の一種がまるごと一本発見されている。これは、鬼界カルデラ噴火時の火砕流によるものである。この時の火山灰は、アカホヤと呼ばれ、南九州を中心に厚く層をなし、西日本各地で観察されている。南九州はおろか西日本一帯の縄文文化にも壊滅的被害を与えたことがうかがえるのだ。また、川内原発の南3kmのところには高さ数メートルにおよぶ、入戸火砕流(姶良カルデラ噴火時の火砕流)の露頭さえ目にすることができる。
 地震にしろ火山にしろ、終わった話ではない。地球は生きているのだ。日本の原発開発時は、たまたま地震静穏期にあたっていた。そのため一般にはあまり顧みられなかった地震や火山の影響だが、よく考えれば日本は世界でも有数の地震・火山国だ。それも現在は地震・火山活動期である。川内原発がある鹿児島県北西部は、地質学上「北薩屈曲」という言葉があることからしても、極めてあぶない場所と考えなければならないだろう。
 1997年に旧・川内市で震度6弱を記録した鹿児島県西部地震や活発な活動を続けている桜島や新燃岳の噴火などは、九州東岸に沈み込むフィリピン海プレートの大きな力を受けて活発な活動期を迎えているのだろう。そういうことから考えても九電の川内原発再稼働はとんでもないことである。もちろん、大隅半島最南端・南大隅町での核施設等誘致の話も同様だ。

 




地震調査委員会

「甑断層帯の長期評価」
「市来断層帯の長期評価」

HUNTER

政府機関が九電・川内原発周辺地質調査を否定
活断層隠蔽の可能性浮上

否定された九電・原発周辺活断層評価
― 意図的に過小評価した疑いも

政府機関、「甑断層」の九電評価も否定 
再評価で指摘された危険性 ― 問われる九電の見識


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